2001年7月

●アクセスを増やす方法   2001.7.31

これを解決できればノーベル賞もの。普通の実店鋪でも黙っていてお客が来る方法なんていうものはないのと同じ。

つまり実店鋪と同じと考えれば良いということになる。このことはオンラインショップに限らず個人のウェブサイトについても同じ。

まずは告知。そこにそのサイトがあることを広く宣伝することが必要。もはやサーチエンジンはほとんど登録されないのでアテにはならない。自力で宣伝しよう。

具体的にはアドレス帳にあるメルアドには全て案内メールを出す。それとネットサーフィン中に立ち寄ったサイトにもこまめに案内を出す。ついでに相互リンクを申し込む。

登録を募集しているサイトには、それが地域のポータルサイトであるとか、同じ趣味、テーマのサイトであるとかの場合とにかく登録申請する。ランキングサイトなんかはジャンル別に分類されているので、同じジャンル内のサイトに片っ端からメールを出す。

オンラインショップであれば、店内で扱っている伝票、封筒、便箋、見積もり書、FAX用紙、名刺、包装紙、チラシ、紙袋、レシート、クーポン券、ノベルティー、はし袋、メニューetc..全ての印刷物にURLを印刷すればよい。

しかし一番大切なことは、「また見に来たい!」と思わせる面白い内容のサイトであること!この条件を満たしていれば自然にアクセス数は増えるはず。

●OFF会   2001.7.30

昨日はWeb Portrait Circle(WPC)のOFF会の打ち合わせ。WPCは1997年12月に発足し、関西在住のHonestさんと私の2人が中心で運営してきたのだが、今まで1度もそのHonestさんとは会ったことがなかった。

WPCは今や会員数(登録サイト数)は約300。恐らく似顔絵関連では国内で最も知名度の高いポータルサイトではないかと思う。これを発足時の基本方針の作成や規約作り、会員集めや専用のサーチエンジンの運営等、全てメールだけで連絡を取りあいながら進めてきた。インターネットがなければできない仕事である。

そして一部の会員からOFF会開催案が出されたことから、たまたま東京に来ていたHonestさんと会うこととなった。

さて、OFF会といっても会員は北海道から九州までと全国に散らばり、もちろん住所がわからない人もいれば生別や年令もわからない(というか知る必要もない)人もいる。

どこで開催するかという問題になるのだが、日本列島を南北から都道府県1個ずつ数えていくと、丁度まん中が滋賀県になる。というわけで滋賀県に近い大阪でやろうということになった、というのはウソ。

提案者が大阪在住だったので大阪ということになっただけ。でも夜8時には新幹線に乗らないと東京の終電に間に合わないということを考えると、日本は意外と広い。。

●横文字   2001.7.29

英語というわけではない。ローマ字を含めた横文字、つまりアルファベットの話。現在の高齢者のある年代の方々は、戦争の影響で敵国語である英語を学校で教わっていない。

こういった人たちにとっては実にやりにくい時代になっているが、横文字は容赦なくやってくる。

メールアドレスやURLは基本的に英数であり、多くのコンピュータ言語も英数である。CGIのメールフォームでも受信メールの各項目のタイトルも英数に限定しているプロバイダーもある。

現実問題として「q」を「ピー」とか「ジー」と読む人は多いのだ。もはやこういった人たちにはローマ字入力さえも教えることができない。どうしたらいいのか今のところ有効な解決策は無いようだ。。

●環境への対応   2001.7.28

高度成長期において日本は欧米に追い付くために短期間に優秀な事務処理能力を持つ人材を大量に輩出する必要があったと思えるのだが、未だにそのなごりがあるのではないのだろうか。

大学に入学するまではとにかく一生懸命勉強する。そして良い大学に入ってしまえば、後は自動的に良い企業に就職して、年功序列で昇進して退職金をがっぽり貰って老後は悠々自適な生活を送る。つまり人材という「商品」は大学入学時に「完成」させてしまい、その後はその「商品」の持っている性能を使って生きていく、という流れがあったわけだ。

ようするに「大人になってからは勉強しなくていい」と思っている人が多いように感じられるのだ。もちろんこういった人たちも口では「人間は生涯学習だ!」と言う。しかし、いざ何か新しい事をやろうとすると、心配や不安を自分の報酬との天秤にかけて否定することになる。

新しいことを学ぶ、という意識が薄いのだ。結果が見えてないから勉強して結果を見い出すわけなのに、何だか知らないが己が勉強する労力を極端に嫌う、という傾向がある。だから環境が変わると対応できないのではないのだろうか?

高齢者がパソコンが操作できない理由。それは、操作する際に沽券やプライドが邪魔をして、素直に学ぶと いうモードに自らをできないためなのだ。。。

●流通中抜き論   2001.7.27

メーカーが作った商品を消費者がインターネットを通じて直接購入するという図式。もはや当たり前になっているのだが、このことで議論され続けているのが流通中抜き論である。

流通中抜き論についてまともに書いているとキリがないが、とりあえずは「そうでもないよ」という観点からの話し。

それはオンラインショップで成功している人たちのこと。多くの個人商店や従業員数名の小さな会社がインターネットを利用することで年間数千万〜数億の売り上げを上げているという事実。

彼らはメーカーではない。消費者が直接メーカーにアクセスする前に彼らのサイトにアクセスしているということ。つまりインターミディエイター(中間業者)ではなく、消費者のウォンツを実現させるためのコーディネーターというわけ。

ようするに流通の中間に位置することはデメリットにはならない。

問題は「横流し」だけで今まで儲けていたという人たち。中間業者パラサイト(寄生)論というのがあるらしいが、これに該当するような横流し屋さんは、消費者の立場から見れば、是非とも中抜きされてもらいたいものである。

●FTTHの普及は?-2   2001.7.25

現在BSデジタル放送が伸び悩んでいる。NHKは器機が高い!と家電メーカーのせいにしているし、メーカー側はコンテンツがつまらない!と放送局側のせいにしている。ということは、このプロジェクト自体に問題があるのではないかと思うのだが。

CDが登場したとき、その普及速度は驚異的なもので、世界中のレコード屋からアナログのレコードをあっと言う間に消し去った。このとき多くの人が「次はDAT!」と考えた。カセットテープに代わり、DATが世の主流になると思っていたのだ。

しかし現実にはDATの存在自体が忘れ去られている。同じようにDVDもビデオテープに代わるメディアとして話題になり始めたのはもう5年も前のこと。ここにきてやっと市民権を獲得しつつあるが、これまでには(メーカー側のゴタゴタが主な原因でもあったが)予想以上の時間がかかっている。

つまりADSL=CD、FTTH=DAT又はBSデジタル、というような雰囲気がするのだがいかがなものだろうか?

●FTTHの普及は?-1   2001.7.24

ADSLの普及が一巡した後のFTTH、又は政府が提唱する2005年の1000万世帯への超高速回線(FTTH)の普及は実現するのだろうか?

ADSLによって、ウェブの閲覧、添付メール、FTP等、ISDNや従来のアナログで問題となっていた「速度」の部分はほぼ解決されるはず。さらに高速なFTTHにユーザーは何を求めるのだろうか。

当然のことながらそこには「映像」つまり「動画」のコンテンツが候補としてあげられる。しかし動画というのは制作するためには膨大な費用がかかる。この制作費用をペイできるビジネスが成立するのだろうか?

ちなみに、ビデオの撮影や編集というのは、素人にはとてもじゃあないが見るに耐えるようなものは作れない。家庭用ビデオで撮影した映像(テープ)は、多くの場合1度見ただけでお蔵入りとなるのはこのためである。さらに他人のテープを見るというのは苦痛以外のなにものでのない場合がほとんど。

パソコンとテレビが統合された新たなライフスタイルとデバイスが登場するという可能性もあるかもしれない。しかしインターネットが能動的な作業であるのに対し、テレビを観るというのは究極の横着状態であることが多いのだ。そう簡単に同居はできまい。。

●日本の平均的文化レベル   2001.7.23

[らいおんはーと〜小泉総理のメッセージ]によって政治が国民に対して身近になったのは事実であると思う。

このメルマガについては肯定的な意見が圧倒的なようだが、中には、「物足りない」「稚拙ではないのか」といったような意見もある。

しかし日本の有権者の平均的文化レベルを考えると、この程度の「読むために労力を必要としない」文面は丁度良いのではないかとも思う。仮にそのへんを考慮した文章づくりだとすれば戦略としては適格だったのではないか。

日本の有権者の平均的文化レベル‥‥と簡単に言ってしまったが、例えば電車に乗ったときにスポーツ新聞を読んでいる人がいかに多いか。また、テレビのワイドショーの視聴率がいかに高いか(相対的にではなく、その内容のわりに)ということ。

短絡的、無責任、深く考えない、野次馬的スタンス、なニュース、記事が受け入れらやすいということになる。

江戸時代から、こと識字率において日本は世界のトップクラスであったはず。しかし識字はできてもその内容の考察力は決して高いとは言えないような気がする。大衆(もはや死語?)の文化はまだまだスポーツ新聞とワイドショーなのだ。

●サーチエンジンの有料登録   2001.7.22

国内ではYahoo Japanが有料登録を始めたが、海外、主にアメリカのサーチエンジンでは、既にほとんどがこのサービスを開始している。

逆に言えば、もはや無料ではサーチエンジンには登録してもらえない時代になっているようだ。

そもそもサーチエンジンという言葉自体が変わってきたようであり、正確にはディレクトリサービスというらしい。

いずれにしても爆発的にウェブサイトの数が増え、全世界では既に数億のホームページがあると言われている。これを全て登録して検索できるようにするというのは確かに無理な話しか。しかも消えたり、引っ越したり、リニューアルで内容が一変したりするサイトも後を断たないはずである。

そんな中で、今までのように新規に公開したホームページをただひたすらサーチエンジンに登録申請するというような作業はもはや無意味。登録してもらえる可能性は非常に低いのだ。

じゃーどーすればいいのか?自主的な広報活動を行うしかないのかもしれない。相互リンクやポータルサイトへの登録、印刷物による告知等々、方法はまだまだある。

しかし基本はそのサイトがいかに有意義で面白いかということ。登録申請しなくても、「はずせない」と思われるサイトはYahoo Japanも勝手に登録してくれる。

●ブロードバンド   2001.7.21

こんなメールをいただきました。

さて、ブロードバンドが大はやりです。重たい画像がぱっと出たりダウンロードが早くなるのは結構ですが、コンテンツ製作側としては、ブロードバンドのメリットを何に持っていけば宜しいとお考えでしょうか?

以前も書きましたが、wordや一太郎で作った書類をそのまま画像データとして掲載することが可能になります。またPhotoshopやIllustratorでも作ったグラフィックについても同じことが可能になり、さらにはDirectorで作った動画コンテンツ、つまりCD-ROM並みのデータの掲載も可能になります。

そうなるとHTMLでは画像を呼び出すタグ以外は不要になるかも‥‥

私は、巷ではやっているとおり、ストリーミングコンテンツが主流になるような気がします。もしそうなら、WEBデザイナーたちはDTVの知識技術も兼ね備えなければならなくなります。

そうですね、Realplayer、Mediaplayerのコンテンツは作れないといけなくなるかもしれないですね。でも 1本の映像を撮影から編集まで行うというのは、かなり専門的な知識と経験が必要になると思います。これは技術的な問題よりも、むしろ見ていて退屈させないようにコンパクトにまとめる、という部分が難しいのではないかと思います。

というわけで、せっせと動画の勉強をしております。WEBとちがった面白さがありますが、奥深いのでどこまで極めたらいいのか・・。

無茶苦茶奥が深いでしょう(^_^;) この部分までもをプロの技として取り込んでいくのは厳しいでしょうね。簡単なものは自分で作るにしても、本格的なものはアウトソーシングになってくるとは思いますが‥‥

そうなるとDTVの専門家が、ウェブの知識を修得するほうがはるかにラクですよね。

もはや1人のウェブデザイナーが関連する全てのスキルを身に付けるということは不可能になってくるので、ウェブの中でも、自分の得意とするジャンルを明確にPRしていくことが重要になってくると思います。

あ、それともう1つ大事なこと。それはADSLがいくら普及したといってもまだまだ大都市周辺だけ。今、すぐにADSLを意識したサイトを作ったとしても、現状では大半を占める56kや33.6kのモデムを使っている人には見てもらえない、ということもお忘れなく。

●小額訴訟   2001.7.20

SOHO事業主も何年かやっていると、クライアントが成果物に対してお金を払ってくれないというケースに遭遇することもある。

本当にお金がない場合もある。成果物をうまく利用できず思ったように運用できないので払いたくなくなるケースもある。場合によっては最初から支払う意志などなく依頼する場合もないことはない。

そうなった場合、訴訟というのが1つの効果的手段であるのだが、判決が出るまでに多くの時間を要し、弁護士費用も相当にかかる。これらを考慮すると訴訟する金額が30万円程度であれば泣き寝入りのほうが安くあがるというのが現実であった。

しかし今は小額訴訟制度というものがある。30万円以下、年間1人10回まで、基本的に弁護士は不要、1度裁判所に行くだけで判決が出る。これは便利!

サーチエンジンで「小額訴訟」で検索すると、多くの司法書士の方々がこと細かに解説してくれているので 非常に助かる。ご興味のある方は是非調べてみて下さい。

で、こいつは面白そうなので1度利用してみたいとも思うのだが、「小額訴訟の準備がある」と伝えると、たいていの場合、今まで滞っていた支払いが一挙に入金されてくる。脅し文句としても充分効果あり、といったところか。

でも脅させる前にちゃんと払えつーの!

●プレゼンテーション   2001.7.18

日本人はとにかくプレゼンテーションが下手だ。喋り方とか原稿を見ながらとか、そういった技術的な問題もあるが、何といっても自分の意見が言えない。言っていることにオリジナリティーがない。基本的に話しが面白くない。

そしてもっとも顕著なのが「変なことを言って嫌われたくない、他人から指摘されるのはイヤだ、敵を作りたくない」という、仲良し意識だ。

ある組織や団体の中にいると、変な平等意識があり必要以上に目立ったり改革を唱えたりすると周囲から叩かれる。このことがまだまだ想像以上に根強いということが、中小企業とのコラボレーションを行う上で、また学校の教育現場にいるとよくわかる。

目立ってはいけない、このことが日本人のプレゼン能力を阻止している大きな要因かと思える。

限られたテリトリーや村社会の中で「仲良し」でいる間に、外敵によってあっというまに利益をさらわれてしまう、なんて実例はもう腐るほどあるはずなのに‥‥

差し障りのない言動で無難に生きていける時代は終わり、どんな発言や行動にも多少のリスクは覚悟していかなければいけない時代になっているはず。それだけにプレゼンテーションのスキルが重要になってきているのではないか。。

●客観視   2001.7.17

確か英語の諺で「他人の靴を履いて見よ」というような意味のものがあったと思う。人間放っておけば自然と自己中心になりがち。しかし社会という集団の中で生きていく以上、やはり他人の立場で物事を考えるということは最低限必要な条件になるはず。

実はデザイナーという職業の場合、プロとそうでない人の最も大きな差がこの客観視ができるかどうかという部分。自分の制作したものは「かわいい」わけで、どうしてもひいき目に見がち。しかしこれを、冷徹に、客観的に他人の制作したものと比較評価できることで、自分が作った成果物のレベルや問題点が見えてくるというわけ。

これは多くの職業や組織についても当てはまることではないか。

例えばウェブショップを例にあげれば、その内の多くが売る側の都合でしか考えていないというのが実情。逆に本当にお客様の立場で考えてウェブを制作、運営している人が数少ない「成功者」となっているわけだ。

中小企業の多くも「我が社が何が出来るか」というスタンスで新規商品の企画をする。顧客ニーズはこじつけである場合が多く、本当に消費者の立場でシュミレーションしているケースはほとんど無いように思える。もちろん大企業のように本格的なリサーチやマーケティングはできないわけだが、「そんなもの自分だったら買う?」という単純な客観視ができないということかと思える。

時代の転換期で渾沌としているせいか、何か行動や思考が前のめりになって、1歩下がって、改めてゆっくりと周囲を見渡す、というような余裕がなくなっているのだろうか?

●余暇   2001.7.16

ドイツに比較すると日本人の平均労働時間は20%ぐらい多いらしい。何とかドイツ並みにすべきである、という意見もある。

しかしどうだろうか、余暇が20%増えたところで何をするのだろうか日本人は?

買い物に行ってブランド品を買い漁る、ファミレスにたむろしてダベる、パチンコに行って負ける、明るいうちから飲みに行く、会社が数億もの負債をかかえているにもかかわらずゴルフに行く、等々‥‥

短絡的、衝動的、本能的な消費活動に走るのではないか。もちろん全ての人がそうするというわけではないが、少なくともドイツ人のように節度のある、慎重な、賢い、消費活動はできないのではないか。

多くの人が消費に走れば経済は活性化するかもしれない。しかし収入に見合った消費であるならともかく、借金をしながらの消費であれば経済は正しく機能しない。架空の売り上げと負債が増えていくだけである。

であれば、なまじ余分な暇を与えて遊ばせないで労働という名のもとで拘束して、無駄な消費を抑えその分を少しでも生産活動にまわそう、なんていうふうに誰かにコントロールされているのかもしれないぞ。

なんだか知らないが忙しい、と思っている人、思い当たるフシはありませんか?

●ウェブデザイン   2001.7.15

ある冊子にウェブデザインに関する記事が載っていた。その記事によると、

・目を引く必要は少しもない。カッコよくしようと思う必要はない
・コンテンツはわかりやすく分類して並べるべき

というようなことが書いてある。さらに「悪い例」として「農林水産省」のトップページの画像が載っていた。解説には、問題はコンテンツが適切に分類されていない、というようなことが書いてあった。

まあ、言っていることは分かるが、どちらかというとこの記事のほうが間違いである。何が間違いかというと、ウェブのデザインはこうあるべきと断定するところがアサハカと言うこと。

デザインが良いとか悪いとか評価は、そのウェブが成功しているかどうかという視点からしか判断できないはずである。どんなにかっこ悪いデザインでも、そのサイトが年商数億の売り上げがあれば、成功していると言えよう。

それとコンテンツが整理されて見やすくなっているのが良いのか?といえば、決してそうではない。例えば新聞。これはコンテンツが整理されているとは言えない。新聞がシャネルのカタログのように完成度のい高いグラフィックデザインであったとすればどうだろうか。読みながら、あっち行ったりこっち行ったりとするところが新聞を読む楽しさのはずである。

まあ、こんなことはプロのデザイナーであれば知っていて当然のこと。つまりこの記事を書いている人物がデザインに関してはシロートであるということ。

デザインの基礎知識がないような人間がデザインを語って、しかもそれが印刷物として発行されてしまうところが、まだまだウェブデザインが軽く見られている部分でもある。

●XPとX   2001.7.14

パソコンを使っている人のほとんどは、そのデフォルトで備えられた機能のうちの10%も使っていないのではないか?

そんなご時世にWindowsはXPが、MacintoshはOS Xが、それぞれ次世代の主流OSになりそうな雰囲気である。

IT後進国の日本においては、まだまだキーボードにも触ることができない人が沢山いるというのに、また根本的な規格を変えようというのか。いい加減にしてほしいものである。

おそらく多くのWindowsユーザーはXPのインストールを試み、そのためにかなりの時間を消耗するはず。同時に今までも大して使っているわけでもないOfficeをXPにグレードアップするのだ。

Macにしてもしかり。OS Xをインストールするついでにメモリーを増設したり、アプリをOS X対応のバージョンにアップしたりするのだ。

ユーザーが必要とするしないに関わらずソフトがバージョンをアップしていく。でもこれをやりすぎるとNetscape6.0のように、振り返ると誰も追いて来ない、ということにもなってしまうぞ。

まあ、でもこのような過当競争があるから技術は進歩するのだから仕方のないことでもある。

●Gデザイナーが作るHP   2001.7.13

あ、これはグラフィックデザイナーが作ったな!というページを見かけることがある。レイアウトはきちっとしているし、フォントもキレイに配置されている。画像もそれぞれが美しく、デザイン的完成度は非常に高いというもの。

しかしこれがめちゃめちゃ重たい。アナログでは全部表示されるまでに5分以上かかるものもある。これでは見てもらえない。

もともと350dpiとかの画像をいじっていた人たちなので、とにかく画像の品位にこだわる。結果としてgifの64色でいいものをjpgの低圧縮にしたりしている。

また文字のサイズを変えることで改行が乱れるのを嫌い、文字も画像データにしてしまったりしている。これでは当然のことながら重くなる。

ブロードバンドといってもADSLは大都市圏近郊に限られているし、FTTHはもっと限られている。初心者の多くは56kの内蔵モデムでダイヤルアップ接続を利用しているというのが実状。

ローカルで読み込んでプレゼンしたためにクライアントもOKとしたのだろうが、これではアクセス向上は望めないのではないか。

逆にホームページは軽くあるべき!ということをモットーに技術屋さんが作ったページというのも考えものではあるのだが。。

●業界時間   2001.7.12

一般的な事業所は午前9時から、ちょっと進んだフレックスタイムを導入しているところは午前10時から、デザインや出版関係では午後から、芸能、音楽関係は夕方から、がそれぞれ電話してもいい時間帯のスタートといったところか。

これがSOHO事業者となると実にまちまち。年令が高くなると朝早くなるという傾向もある。しかし夜中に連絡が取れないというわけでもない。といっても連絡はメールがメインになるので、たとえ夜中であっても何も問題はない。

メールでのやりとりが白熱してくると、ほとんどチャット状態になることもあるが、これはだいたい夜の10時過ぎからが多いようだ。午前2時にメールしてもすぐに返事が来ることもある。

さて、一般的に夜の9〜10時以降に他人の家に電話をするのは失礼、などという解釈もあるようだが、どうもそんなことは言ってられない状況であるようだ。いつ働いて、いつ寝るかは、人それぞれ異なるのだ。

まあ、それ以前に電話というもの自体が相手に対して非常に失礼なものなのだ、とうことをまだまだ理解していない人がいかに多いか‥‥

●惰性   2001.7.11

高度成長期に開発したエンジンがバブルで最高速に達し、回転を上げ過ぎて壊れてしまった。でも車体は惰性で動いている。しかしその速度はだんだんと遅くなり、いずれ確実に止まる。

なのに一生懸命アクセルを踏んでいる。踏んでも無駄だっちゅーに‥‥そんな会社って多いですよね。

痛みを伴う構造改革で多少の痛みを我慢すればまたエンジンが回り出す、というわけではない。もう完全に壊れているのだ。

ワシ1人でこの会社をここまで大きくしたんだ!と言うのだが、それは歴史的に見れば極めて稀な驚異的な追い風が吹いていた右肩上がりの経済成長期の最中のこと。もう風は止んでいるのだから、今度は風無しで進む方法を考えねばいかんのだ。もちろんエンジンも取り替えなければいけない。いっそのこと車ごと捨てちゃって自転車に買い替えたほうがいいこもしれないのだ。

ゴルフに行くヒマがあったらメールの使い方を勉強しましょう。。

●24時間   2001.7.10

事業主ではない、いわゆる社員がウェブマスターである場合の一番の問題点は休日出勤、というか休日でも働かなければいけないということ。ウェブショップは24時間営業で、しかも定休日がない。

事業主がウェブマスターである場合は、休日に遊びに行くときでもモバイラーとなり、注文メールを頻繁にチェックする。半日返事を出さずに放っておいてはお客は逃げてしまう。

大企業であれば参勤交代で24時間体制もとれる。しかし1人の社員にウェブ管理を任せっきりにしたのでは、その人は休みがなくなってしまうのだ。だからといって休日のメール処理に対して給料を支払うというわけにもなかなかいかないし、労働基準法的にも問題。

それ以前に、休みの日まで仕事をしろ、しかもタダで、なんて要求に対してYESと答える人は少ないだろう。

小規模ウェブ店鋪は、やはり事業主本人が運営管理しなければうまく行かないというのが現状のようだ。

●テリトリー   2001.7.9

例えば小売店が安売りのチラシをバラまいたとする。そうすると同じ町内の小売店(同じ業種)から苦情が来る。「こんな値段で売ってもらっちゃ困る!」と。

メーカーや問屋が言うのならともかく、競争相手が自分で安く売る努力をしないで文句を言う。そうして限られたテリトリーの中での均衡を保とうとする。

営業時間を延長しただけでもクレーム対象となる。とにかく仲間同志が突出することなく公平に生きていこうという腐った根性(本人達はそう思っていない)がまだまだまかり通る時代なのだ。

てなことを限られたテリトリーの中でごそごそやっているうちに、テリトリーの外から来た新手に全部持っていかれてしまうのだ。または客足はテリトリーの外に向かって行くのである。

自分が消費者の立場になってちょっと考えれば分りそうなものなのだが‥‥商店街が衰退していくワケである。。

●トップページはフレームに   2001.7.8

トップページをフレームにすることで便利なことがある。それはトップの前に1ページ挿入するときの手間が簡略化できるということ。

たとえば「ただいま都合により一時閉鎖しています」とか「先週の○月○日に一部コンテンツが表示されずご迷惑をおかけいたしました」または「ただいまサーバのメンテ中に付き、買い物が動作いたしません」などなど、緊急用メッセージのページを最初にかまさなければいけないことがある。

最初に読むファイル名はindex.htmlまたはindex.htmと決まっている。だからトップの前に1ページ入れるとするとそのファイル名をindex.htmlとし、従来のトップページは他のファイル名を、例えばindex2.htmlとかに変えなければならない。

しかしトップがフレームでない場合、それ以降のページではトップに戻るタグは<a href="index.html">となるので、これを全て書き直す必要があり、さらに元に戻すときには再度書き直さなければならない。

でもこれがトップページがフレームのときは、最初からトップに戻るタグは<a href="main.html" target=main>とかになっている。だから元のトップページのファイル名だけを直せば済むというお話でした。

●検索されるゴミファイル   2001.7.7

gooとかinfoseekなどのロボット検索型のサーチエンジンで検索すると、数年前の新聞記事、BBSのカキコの一部、なんだかわからない催し物の出席者リスト、フレームの片割れ、論文の一部、98年の新製品ニュースなど、どうしよーもないファイルが引っ掛かることがある。

多くのサーバにこういった不要になったファイルが削除されるずに残っていて、まあ、宇宙のゴミのようにインターネット上を漂っているのである。

ではなぜゴミが処理されないか?これはゴミを作るほうにその意識がないためである。アップロードすることはできてもディレクトリの中の不要ファイルを削除することができないのである。

そんなものはファイルを選択した削除ボタンを押すだけ!と思うかもしれない。しかし、それ以前の問題として、ディレクトリとかフォルダが何なのか?ということを正しく理解する前にホームページのデータをアップしている人がいかに多いか、ということ。

HPエディタを使えば誰でも比較的簡単にデータのアップが出来るわけであるが、自分の作ったファイルのどのフォルダにどのように入っているかは理解していないのである。アップして自分のHPが表示されただけで喜び一杯、これで目一杯なのである。

だからディレクトリを覗いても、ゴミとそうでないものの区別はできないのである。

不要ファイル不法投棄防止法が施行されるまで待つかー?

●WEB製作者の声なき声   2001.7.6

こんなメールをいただきました。

独立自営でネット関連のコンサルティングをやってます。読んでいくうちに思わず、うんうん、そうだ、と激しく同意のあまり泣きそうになりました。ホントにわかんない人たちには困らされますよね。斎藤さんはWEB製作者の声なき声を代弁してくれた気がします!なんちて。もっと地位(と報酬)がアップするように願っています!

こういったご意見をいただけると大変嬉しく、うー酒飲んで帰ってきたときも頑張って書いてる甲斐があったーあ、と思います(^_^;) でも報酬はなかなか上がらないようです。

世の中まだまだ物質優先主義のようでホームページなどという形の見えないものに対して正しく評価してくれる人は少ないというのも現実。

先日も1年以上制作費を払っていないクライアントがおりまして、最後の手段で少額訴訟の手続きを行う用意があるとのFAXを入れたところやった払ってくれました。

例えば同じ10万円でも、エアコンやパソコンを買えば、いつもその買ったものが目に見える場所に物体として存在するので、引き替えに代金を払わなければならないという気分になるのでしょう。

しかしホームページやデータベース等のプログラムは物体ではないので存在感に乏しく支払いも後回しにされがち。それと財布を管理している人自体が、そのホームページやプログラムを見たり扱ったりすることができないというのも問題なのだ。

●メルアド   2001.7.5

「国内の電子ダイレクトメール用メールアドレスがXXX万個あります。これからのビジネスには大量のメールアドレスを所有することは不可欠です」な〜んていうメールが来ることがある。メルアドを「売る」というやつだ。

しかしこれは、芸能、パソコン、インターネット、ケータイ、サラキン等々、かなり一般的に興味を持っている人の確率が高い商品やサービスでない限りはなかなか使い道はない。いわゆる絨毯爆撃用なのだ。

ベトナム戦争のときにジャングルに潜んでいる極めて少数のゲリラを攻撃するために広範囲に渡ってB-52から大量の爆弾をバラまいたという非常にヒット率が低く効率の悪い方法であり、今の時代にはマッチしていない。

むしろ時間をかけてでもターゲットとなりそうなウェブページに絞ってDMを出すピンポイントのほうが確率が高く近代的。

絨毯爆撃は迷惑メールとして、かえって信用度を損なうこともある。さらに、この手のメルアドの中には既に使われていないもの、元々捏造された架空のメルアドなんかも含まれているらしいぞ。

●お中元   2001.7.4

サザエさんを見ていたら、マスオさんが上司の家へお中元を持って挨拶に行くという場面があった。

私の場合、16年間一部上場企業でサラリーマンをやっていたわけであるが、その間、上司にお中元やお歳暮を贈ったことはないし、部下や後輩からもらったこともない。

稀に取引先から送られてはきたが、これはあまりいい気持ちはしない。「これあげるから、ウチに仕事出してね」という雰囲気が伝わってくる。「だったらもっと安くして納期も守れ!」と言いたくなるのだ。それとこういったものを受け取っていると、そのうち贈収賄になるのではないか、という不安もある。

今はモノを捨てるのにカネがかかる時代。また自分で欲しいモノは何でも手に入る時代。他人にモノを贈るというのは贈った側の満足感のためのものであり、贈られた方は迷惑であるという場合もあるのだ。

また価値観やライフスタイルが多様化した中、自分がもらって嬉しいモノが、他人がもらって喜ぶとは限らない。まあ、贈るにしても商品券にしておくのが無難なように思う。

いずれにしてもこういった風習は早くなくなることが望ましいのだが‥‥なんて言うと、また個人消費が落ち込むかあ。。

●電話   2001.7.3

ウェブショップで顧客とのやりとりを電話で行うという場合もある。なんやかんや言っても直接電話で話しをするというのは信頼を獲得する上では非常に有効な手段。

ちゃんと担当している人間がいるということを認知してもらう意味でも効果的である。

しかしだからといって全ての連絡を電話で行うというのは考えもの。まずはその通信費。メールであればどんな遠方でも10円(ぐらい)で受発信できるが電話の場合はそれ相応の電話代というものがかかる。話しが長引けばその分通信費もかさむし、こちらの人件費も見えないところで利いてくる。

多くの営業担当者はインターネットが登場するまでは電話での営業を行っていた。だから電話はとっつきやすい。また社内的にも電話をするのは「仕事」として認知され、経営者以外はどんなに遠くに、長い時間、電話をしたところで給料から通信費が引かれることはない。

面倒なメーラーの操作を収得する前に、1件毎の仕事を電話を使って片付けてしまったほうが楽なのである。

そうなると結果として、担当者はいつまで経ってもメーラを使いこなせず、メルアドの顧客名簿もできず、通信記録も残らず、ただただ通信費だけが増える、といったことになる。

電話をかけるということは相手にとって失礼である。能力のない人間ほど長電話をする。電話はメールでは間に合わない場合の緊急手段。メール環境のない顧客に対してのみの通信手段、等々のルールを決めないといけないのだが‥‥やってないところがほとんどである。

●ドロンしたHP業者   2001.7.2

ウェブ制作会社、などというと金融機関は簡単に融資してくれるという時代があった、数年前まで。

そうなるとその経営者は調子に乗って、都内の一等地に事務所を構える、ベンツには乗る、従業員は沢山雇う、ということになる。

ところがフタを開けてみるとそうそう仕事はないし、ウェブ制作の単価も下がる、従業員への給料は払えなくなり、家賃は延滞する‥‥そして夜逃げ、というケースも少なくないようだ。

逃げられた方はたまらない。サーバが差し押さえられたか何かで自社のページにアクセス不能となる。バックアップデータももらってなかったので、どうしようもない。

相手の所在が判れば小額訴訟を起こすという手もあるが、ドロンしたとなると、捜索するにも時間もカネもかかる。またこういった状況に対して的確なアドバイスをできる司法書士もまだまだ少ないようだ。

とにかくデータをもらっておくか、サーバにアクセスしてHPのデータをダウンロードしておくことをお勧めする。

●IT関連の番組で   2001.7.1

先日NHKで放送されていた番組。一瞬しか見なかったのでタイトルは分からなかったが、どうもITについてのパネルディスカッションであったようだ。

そのパネラーの1人(よく出てくる精神科医の女性)が、「丁度パソコンがクラッシュしてしまい、今までのメルアドが全て失われしまうので、どうしようかと‥‥」てなことを言っていた。

おいおいバックアップとってないのかよ?!と思った人も多いはず。パソコンは必ずクラッシュするものであり、常にバックアップをとっておくことは常識ではないか?

こんな非常識な人間がパネラーとしてITを語るのかァ?っと思ったので、すぐにTVを消してしまったわけであるが、まあ車に例えれば免許証無しで乗っている人間がいかに多いかということ。

もう1つ。確かコーディネーターはITというキーワードで話しを振ったと思うのだが、パネラーはみんなインターネットやパソコンについて語るという非常に短絡的なやりとりであったようだ。

以前も書いたがインターネットは手段でありパソコンはTOOLである。ITってのはもっともっと深い部分から語らねばいかんと思うのだが。。。
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