2002年6月

●アナログダイヤルアップ   2002.6.30

ADSLになってからはダウンロードの待ち時間が短くなり、ほとんど忘れてしまっているのであるが、たまにお客さんのところで、その場でダウンロードしなければならないことがある。そしてアナログダイヤルアップだったりすると、これがなかなかつらい。

待っている間もパソコンの前に座っていないといけない。アナログは何かの拍子でいつ回線が切れてしまうかわからないし、また電話と同じ回線を使用したいた場合だと、電話やFAXがかかってくるとアウトである。

ただただ地球のアイコンから飛んできた紙がフォルダのアイコンに入っていく画面をじ〜と眺めていなければいけない。そういえば昔はいつもこうやっていたわけで、90%を過ぎたあたりで回線が切れてしまって悲しい思いをした事を懐かしんでいたりもするのだ。

でもその「昔」というのは、たかだか1年ちょっと前のはなしではあるのだが。

●デザインが煮詰まる   2002.6.29

「デザインが煮詰まる」とは2つの意味がある。1つは「成熟する」「完成する」というような意味。もう1つは頭と感性が煮詰まってしまい、どうにもならなくなる状態で、「行き詰まる」に近い意味。

後者は、具体的には「何度やり直してもクライアントからOKが出ない」というような状況で、これに陥った時にはかなり辛いのであるが、そんな時の打開策↓

まずはクライアントにどんどん意見を言わせて、その通りにやっていく。そうすると相手も文句を言いづらくなっていく。そしてクライアントも巻き込むことで、クライアント自身も客観的な評価が出来なくなってきて、最後には理屈で自分を納得させてOKを出す。

といったところ。でもこれは本質的な解決ではない。やはり基本的には一度頭の中をリセットして、納期やコストの事は一旦置いといて、新鮮な気持ちでデザインをやり直すことだろう。

この時、例えクライアントが無責任に思い付きでベラベラともんくばかり言うおっさんであったとしても「クライアント様は神様」という気持ちを忘れてはいけない。所詮デザインなんていうものは、理不尽と我慢と妥協の積み重ねが「報酬」となるものなのだ。

●コンサルと業者-2   2002.6.28

医者や弁護士は「先生」である。これが司法書士、会計士、税理士、中小企業診断士、経営コンサルタント、ぐらいまでは、やはり「先生」であることが多いようだ。

しかし経営コンサルタントに対しては「怒られた上にカネをとられるし…」と言って、仕事の依頼を避けている中小企業の社長さんも少なくないようだ。

さてウェブデザイナーはどうかというと、これは普通に受注していたのでは、単なる「業者」として見られる場合が多いようだ。そして気に入らなければ何度でもやり直しをさせられて、制作費は徹底的に値切ってくるということになってしまう。

そうならないためには、やはりこちらが「先生」と呼ばれる(呼ばれないまでもコンサルであると認識させる)ようなポーズは必要である。完全な主導権とは行かないまでも、コラボレーションのパートナーとぐらいには思わせておかなければいけない。そのためには知識、プレゼン力、説得力、信頼性等が必要であり、時にはつっぱりや威嚇も必要かもしれない。ただしやりすぎると嫌われるので、このへんのバランスが実に難しいところでもある。

●コンサルと業者-1   2002.6.27

身体の具合が悪いときには医者に行き、原因を調べてもらって治療をしてもらってお金を払う。また、自動車の調子が悪くなったときには自動車整備工場に持って行き、原因を調べてもらって修理してもらってお金を払う。

前者の場合、医者は「先生」であり、その先生の言う事を聞いて、時には予防医療と称して、やれ運動不足だの煙草は止めろだのと説教されることもある。身体は治ったものの、長い時間待たされて、痛い思いをして、説教までされて、カネまで払わなければならない。

後者の場合はこちらが「お客様」であり、何でぶつけたのか追求されることもなければ安全運転の指導をされることはない。おカネは払うものの、特に痛い思いもしなければ待たされることも少ない。

この2つを比べてみると、同じような行為にもかかわらず、受注側と発注側の立場が大きく異なる。つまり医者とか弁護士は、仕事を受注する立場であるにもかかわらず、その取引きの主導権を自分達が握っているということになる。さてこれがウェブデザイナーの場合はどちらに近いか?ということであるが…明日に続く。

●自己満足   2002.6.26

初心者向けの書籍を見ながら1晩かけて一生懸命作ったWordの書類。画像を入れたり罫線を書いたり、写真の上に文字を乗せたり、レインボーカラーのタイトル文字を作ったりと、それはそれは苦労してやっとできた力作である。

そしてどう見ても、その作品は素晴らしく良く出来ていて、初心者が作ったサンプルとして雑誌に掲載しても恥ずかしくないくらいの出来栄えである。と、完成したアカツキの直後には思い込んでしまうものである。

しかしそう思うのは「作った人」だけである。全く同じ物を他人が作ったとしたら「ふ〜ん」というだけのものである場合がほとんど、いや99.9%である。とまあ、これはある程度は誰でも経験することであり、それだけ注力して作業をしたのだから決して悪いことではない。

ところが迷惑なのはその力作を他人に自慢する人。見せられた方も、たいしたもんではないと思いつつも、あまりに嬉しそうに自慢するものだから、褒め言葉の1つや2つは捻り出さざるを得なくなる。さらにはそれを作った人が「○長」だったりするともっと迷惑な状況となる。どんな行動に出るかは想像にお任せする。。

●命令   2002.6.25

誰だって命令されるのはイヤなものだ。「オレは他人に命令されるのはキライなんだ」とか「私は負けるのが嫌いでね」なんて言っている人がいるが、基本的にはみ〜んなそう思っているのだ。ただ、自信がなかったり、報復が恐かったり、そう言ったところで負けるかもしれない、などと色々な思惑があって口に出さないだけなのだ。

さて、命令される場合は、納得がいかなかったり理不尽であったりすることが多々ある。しかし命令するほうにすれば、全ての相手が気持ちよく作業ができるような指示を出すというのは非常に時間と手間を要するがために、命令というパワーは要るが時間のかからない手段を選択しなければならない時もある。

命令される側も、この命令するほうの苦労を理解すれば、命令されたといっても、さほどムカつくことも少なくなるはずである。

しかし人間は基本的には命令するほうが好きなようなできていて、普段命令ばかりしている人は、いざ命令されるという立場になると、この状況を極端にイヤがる、又は避けるということになってしまう。それは「教師」であったり「社長」であったり「老人」であったりする。

●無愛想なメール   2002.6.24

その人のキャラにもよるのだが、時に非常に無愛想なメールが来ることがある。こちらが時間をかけてわかりやすく書いているのに、実に素っ気無い、しかも命令口調のレスが来るのだ。

「なんでアンタに命令されなきゃいかんのだ!」と思いつつも返事を書くのだが、またまたそのレスが「OK」の一行だけだったりする。「そっちがお願いしてきて、こちらは無理矢理時間を割いて出かけるのに『OK』じゃあなくて『了解しました、ありがとうございます』だろうよ!」とか思うのであるが対面して話をしてみると全くもって礼儀正しい常識人だったりする。

要するにメールに馴れてないんだなあ、とも思うのであるが、こういう書き方をしているとメールでのコミュニケーションがうまくいかず、結局はメールを使っての情報交換の機会も増えずに、馴れるに至らないのではないかとも思う。

せめて文の最後に「 (^_^;) 」とかを付ければ、だいぶ受け取る側の印象も変わるとも思うのだが。

●パーテーション   2002.6.23

Windowsの不思議の1つがCドライブとDドライブというパーテーションが切ってあるということ。これはメーカーによって割合も異なるし、切っていない場合もあるが、ほとんどはHDが2つに切ってある。

切れば切ったでその使い道はあるのだろうけれど、少なくとも「マイドキュメント」のフォルダはDドライブ側にデフォルトで入れておいたほうが良いのではないか。と言いつつも、一太郎ではデフォルトでの書類の保存先が「マイホーム」とかいうところになるし、その他多くのアプリケーションでもその書類の保存先がデフォルトでそのメインプログラムと同じ階層のフォルダであったりもする。であれば「マイドキュメント」だけがDドライブ側であっても意味がない。であれば、そもそもDドライブ(パーテーションを切るということ)はいらないのではないか。外付けHDも安くなり、バックアップ用メディアの種類も増え、パソコン自体の寿命も短くなりつつある今の時代、もうパーテーションを切るのは止めたほうがいいと思うのだが。。

Dドライブが一生利用されることなく廃棄処分でなったであろう膨大な数のPCの供養のためにも…

●オウンリスク   2002.6.22

以前書いたCD-RWでは、結局のところMacintoshでは動作せず、その原因は後付けしたUSBボードとCD書込みソフトの相性の問題。これはCD書込みソフトのメーカーにメールしても「USBボードまでは検証していないので、そのボードのメーカーに問い合わせてくれ」とのこと、ではそのUSBボードのメーカーに問い合わせたところで「CD書込みソフトのメーカーに問い合わせてくれ」という回答であることは想像できるので問い合わせてはいない。まあ、こういったケース珍しくない。

結局はどこまでが自己責任かということ。分かりやすく言えば、純正以外の部品を使う場合は自己責任、オウンリスクと考えたほうが良い。

ところがこのオウンリスクという概念がない人がいる。あくまでもメーカーやプロバイダーの責任にしようと、その責任を擦りつけるべく相手を必死になって捜している。

日本に来た外国人が驚く事の1つが、自動車が全く走っていないにもかかわらず、その道路を横断する際に律儀に歩行者用信号が青に変わるのを待っている人がいるということ。こんなとき、その外国人はオウンリスクで横断するのであろう。

●同梱品の分類   2002.6.21

初心者がパソコンを買ってきて最初に面喰らうのが、その同梱品の多さである。意味不明なケーブル類、意味不明な取扱い説明書類、意味不明なチラシのようなもの、意味不明なハガキ、意味不明なリーフレットやカタログ、多種多様な梱包材の数々。

そこで多くの場合は、セッティングし終わった後、これらの同梱品を分類して片付けるのあるが、これが悲しいかな物質文化で育った人間の習性で、用途や重要度で分類するのではなく、材質で分類してしまうのだ。

リカバリーCDもプロバイダー入会プログラムのCDも年賀状制作ソフト専用干支の画像サンプル集も、同じ「CD」として。保証書もユーザー登録ハガキもプロバイダーのリーフレットも同梱品の確認のペラ紙もOSのマニュアルも、同じ「紙」として、それぞれまとめてしまってある。

そしてそのCDを入れるケースには、雑誌の付録CD、何かのノベリティー、プロバイダーが郵送してきたもの、駅前でただで配っていたものなどが加わっていき、リカバリーCDの存在感がだんだんと薄れていくのであった。

●BSデジタル   2002.6.20

ずいぶん前のこのことは書いたが、状況はほとんど変わってないようだ。つまり3年で約1000万台の販売目標が、1年ちょっと経過した時点で60万台にしか達していないということ。

でもよ〜く考えてみれば当たり前のようにも思う。あれだけ面白いコンテンツが揃っているPS-2でさえ、まだ900万台しか売れていないのだ。あんなにつまらない(誰でも思い付く範囲のありふれた)コンテンツしかないBSデジタルがそんなに売れるはずない。

だいたい地上波のTV、インターネット、ケータイ、TVゲームと、これらを足しただけでもコンテンツ過剰状態であり、さらに新しいメディアを普及させるためには、これらを利用するためにユーザーが使っていた「時間」を剥奪しなくてはならないはず。そしてそのためには強力で魅力的なコンテンツと戦略が必要なはず。

放送局側は売れない理由をハードの価格が高すぎるということにしているようだが、基本的に「メディア」というものは、コンテンツに魅力があれば、そのサービスやハードが多少は高くても買う人はいるはず。逆に、どんなに安くても、魅力のないコンテンツには誰も1銭たりとも出さない。

●ローエンドモデル   2002.6.19

デジカメとプリンターを買おうと思っているのだが、なかなかカネがなくて‥‥なーんて言ってる人いますよね。で、その人に「どんなのがいいかな?」と聞かれる。「プリンターは一番安いので充分ですよ。デジカメはまあ、100万画素もあればいいんじゃあないんですか」と答えると、何やら不満そう。ローエンドはイヤみたいなのだ。

パソコン本体もそうだが、ローエンドモデルが最もコストパフォーマンスが高く、それでもあまりある機能を備えているのである。

だいたい家族のスナップショットを撮ってプリントアウトするだけなのに、何で6色インクのプリンターや300万画素以上のデジカメがいるの?製版するわけじゃあないんでしょ?スキャナなんて7000円ので充分でしょう。だいたい600dpiで何をスキャンするの?

とまあ、そんなこんなでローエンドモデルを嫌って、ちょっと高い機種を買う人がいるおかげで、パソコンの売上げの落ち込みに歯止めをかけているのであろう。

●簡単って書いてある   2002.6.18

自分でホームページを作ろうと思って、まだまだWordもろくに使えないというのに、ホームページビルダーを買ってきて「使い方を教えてほしい」という人。商品の写真や会社の地図をのっけてインターネットで会社をPRしたいらしい。

最近やっとインターネットに接続して、ウェブを見られるようになったばかり。まだまだメールも使えないのだ。しかしインターネットに接続したから次はホームページだ!ということらしい。

ホームページビルダーは、ちょっと来てもらって使い方を教えてもらえばすぐにでもホームページが出来ると思っている。しかも世の中にあるプロが作ったものと同等のものが出来ると思っている。

ヌケているのが、ホームページを作るにあたってのコンセプト、デザイン、コピーライトなどである。これらはいくらソフトが進歩しても使う側の知識やセンスが必要になる、ということ。またそれ以前に「サーバ」の概念が分かっていない。いくらホームページビルダーでもデータはサーバに転送しなければ始まらない。

「いくらホームページビルダーでも、超簡単コースでも5時間は必要ですよ。ちょっと来てすぐ出来るもんじゃあないですよ」と言うと、ホームページビルダーの箱を指差し、「だって簡単って書いてあるよ!」。

「簡単って書いてあるよって、それはレトルト食品の簡単とは意味が違うあるよ!」

●ダミーメルアド   2002.6.17

掲示板に書込みをする時、またはアンケートフォームに入力する時、そしてウェブで買い物をする時など、自分のメルアドを入力しないとエラーになって送信できない場合がある。

買い物の場合はその後のやりとりが発生するので仕方がないが、掲示板やアンケートではむやみに自分のメルアドを教えたくないという場合も多いだろう。

であればメルアドを入力しないでも発信できる掲示板等が望ましいのではあるが、それだと無責任な書込みや誹謗中傷、イタズラ等が増えてしまう可能性もある。

しかし実際問題、メルアドを入力する場合にそのメルアドが実在するかどうかチェックする機能というものは備えていない。つまり「0」と入れるだけでOKのものもあれば「@」のみをチェックするため「000@000」ぐらいを入れておけば大丈夫なものもある。要するにイタズラ防止としての機能はほとんどないということ。

というような現実があるにもかかわれず自分のメルアドを他人に知られることを極端に嫌い、こういったところには絶対に書込まないのではあるが、ソフトのダウンロードの時には意外にも簡単に本当のメルアドを入力していたりする人も多いようだ。

とにかくメルアドが知られたくなければ「abc@abc.com」のようなダミーのメルアドを1つ用意しておけば良い。これが色々と使い道があるというもの。

●まずは売れること   2002.6.16

ウェブショップを始めるとすると、どんな準備をすれば良いか?普通に考えれば、まずはきちんとした購入システムがあるウェブページ。できれば買い物カゴがあってレジがあってちゃんと精算できて、配送手配から決算までやってくれるようなASPが良い。そしてお客様からのメールに対してすぐに対応できる体制。といったところだろう。

しかしこれは大きな間違いである。実際に上記のようなシステムを完璧に構築したにもかかわらず、まったく売れていないというウェブショップが軒並みある。

一番大切なのは「売れる商品」があるのか?ということ。売れる商品があれば何も買い物カゴなんていらない。プロバイダー備え付けCGIのフォームメールで充分である。お客様が本当に「欲しい!」と思っていて、しかも他では手に入らないものであればメールの返信が多少遅くなっても逃げられることはない(少ない)なず。

起業するにあたって、まずは事務所を確保し、従業員を雇って、会社としての体裁を整えることを優先し、肝心の事業の内容は定まっていない、なんて会社もあるが、まあ似たようなものだ。

露店や的屋から始めたって、最終的に成功すればいいのだ。

●ADSLが繋がらない   2002.6.15

ADSLが繋がらなかった原因は色々とある。まずはパスワードの間違い。プロバイダーが同じということで、ダイヤルアップの時と同じパスワードを入れていたというケース。

モデムの裏側の切り替えスイッチを「ハブ」にしていたというシンプルな間違いから回線がISDNなのにADSLルータを繋いで「繋がらない!」と騒いでいる根本的な間違いまで様々であるようだ。

しかしADSLはノイズの影響を受けやすい、とか局から離れているとダメとか、ドアホンの近くはダメとか色々なウワサがあるため、例えばパスワードが間違っているだけなのに、部屋の中の配線を色々と工事してみたり、ノイズフィルターを買ってきて取り付けてみたり、LANボードを高いのに取り替えてみたりと、無駄なことをいろいろと試しているケースも少なくないようだ。

まあ、PC周りのアクセサリやパーツなんてもんは、こういった需要がけっこうあるんじゃあないかと思うのだが。

●ワールドカップ   2002.6.14

サッカーワールドカップ予選リーグの勝ち点は、勝てば3、引き分けで1、負けで0、と誰が考え出したかは知らないが、実に絶妙な配分であるように思う。そしてこの計算方法によって4年越しで国の威信をかけた戦いの結果が算出され、その答によって国中の人々が泣いたり歓喜したりということになる。

ここ数日間、この計算を世界中の数十億の人々が毎日何度も行っているはず。これほど多くの人に、さらに同じ時間に計算される数式というのは他にはないのではないだろうか。

さてこの3、1、0、を横軸に、これにリーグ4チームを縦軸にした表を毎日眺めていると、どうも似たような計算をどこかで行っていたような気がする。

それは…4、2、1、…Permissionの設定だった。。あ、意味が分からない人スイマセン、専門用語で。

●改行   2002.6.13

ホームページでテキストがヘンなところで改行されているのをよく見かける。同時にそのヘンな改行を直して欲しいという要望があることもある。ウェブのことをあまり知らないグラフィックデザイナーにいたっては、「デザインの基礎も分からんのか!」と言わんばかりにプリントアウトした紙に添削したりする。

しかし(ウェブ)デザインの基礎が分かってないのはアンタのほうである。ヘンな改行とは「…ました。」の「た。」の部分の前に改行が入り、下の行は「た。」だけというような事。

これははっきり言って避けられないのだ。どうしても避けたいならば文字も画像データにしてしまえば良いのだが、改行を嫌うためだけに画像データにしてしまうというような行為は本末転倒である。もちろんデータは重くなるし作る手間はかかるし修正は難しくなるし視角障害者は読むすべを無くしてしまうしリンク済みで色は変わらないし翻訳ソフトも使えないし…

ではせめてWindows&Internet Explorer&文字サイズ「中」&600X800ピクセルを標準にすればいいのでは?とも思うのだが、実はMSゴシックとMS明朝の差ですらバカにならないのであった。

●読み書きパソコン   2002.6.12

ある校長先生が「最近は何でもかんでもパソコンで、って言いやがる!」とこぼした。バカじゃあなのかオマエは!である。「読み書きパソコン」と言われ始めたのはもう何年も前のハナシ。当時の文部省の指針で平成13年度中に全ての小中学校の先生はパソコンを教えられるようになりなさい!とお達しが出てたでしょ!

パソコンができないということは読み書きができないのと同じこと。読み書きできない人間が義務教育を行う立場にあったらおかしいでしょ。

民間ではパソコンと英語のできない中高年者がリストラされて、パソコンと英語ができなきゃあ、これからは仕事にありつけないという時代になっていて、もうこれは国際的な流れであって日本の中でどう喚こうがどうにもならない事実であり、増してや子供達に教育する立場の人間がパソコンを否定するようなことを言ってる場合じゃない。

それにしてもそのお達しに対して最も鈍感なのが校長や教頭ではないのだろうか。あ、あと教育委員会にもそういう人いますね。自分はパソコンできなくてもいいと思っている人。

日本がIT後進国になってしまったボトルネックはこんなところにもあるのではないだろうか。。

●Macintoshを無視   2002.6.11

Macintoshを無視して作られているウェブページが増えている。個人がホームページビルダーで一生懸命作ったページなら仕方がないが、クライアントからお金をもらって作っているにもかかわらず、WindowsのInternet Explorerでしか確認していないという詐欺のようなページが沢山ある。

厳密に言えばウェブTVやUNIXでもちゃんと見えるページを作るべきでもあるのだが、ウェブTVについてはCSSやPlug-inなどに対応していないケースも多く、これを前提に作ると、極めて限られた表現になってしまい、さらにはそのユーザー数を考えるとその対応を考慮することは現実的ではない。またUNIXについては基本的にウェブを閲覧するために使われることは少なく、またUNIXを所有しているユーザーでWindowsマシンを持っていないという状況は考えづらい。

しかしMacintoshについては、そのシェアが5〜10%ではあるものの、総合的には無視できないユーザー数が存在する。これを無視(確認しないと)するのは、「教育テレビはちゃんと映らないテレビ」を売るようなもの。ちゃんとしてほしいものだ。

●操作手順   2002.6.10

ビデオやラジカセの操作手順は、1つのことが終わると次のことに移る、そしてそれが終わればまた次へと、あたかも連結された鉄道車輌を移動していくようなものである。

これに対してパソコンの操作手順はピラミッドの頂上から1段ずつ降りていくようなもので、1つ降りるたびに、そこのは多くの選択肢があり、同じルートを通って再度降りることは難しい。1段毎に記憶しておかなければいけない。

しかしこのルートを全て間違いなく記憶するというのは大変な労力を要する。そこでそのルートを記憶するのではなく、全体の概念を理解したり、最終的に辿り着く場所をおおまかに当たりをつけたり、間違いに気付いた時に戻るべき場所だけはきちんと覚えておく、など、それぞれ工夫しながら辿っているのである。

ところがパソコンができない人の多くは、このルートを全て間違いなく記憶することがパソコンを使えるようになることだと勘違いしている。「手順さえ覚えてしまえば…」と思っているのである。

●CSSでのフォント指示   2002.6.9

どうもHTMLの世界ではカスケードスタイルシート(CSS)を積極的に利用しようと動きがあるのだが、これは現実的ではない部分が多い。特にフォントサイズの指示については考えもの。

CSSを利用することで、クライアントがブラウザで文字サイズを変更しても、これに影響されずにFIXされた文字サイズで美しい文字レイアウトが維持できるという、デザイナーにとっては大変喜ばしいうたい文句ではあるのだが、このCSSを使ったために思わぬ弊害が発生する。

それはブラウザとブラウザのバージョン、そしてOSによってその解釈に大きなバラツキがあり、現在使われている主要なクライアント環境を考慮すると、とても使い物にはならないのである。

じゃあどのくらい使えないかというとこんな具合である。文字サイズも変わるが、行間もまちまちとなるのである。

●滅茶苦茶な予算   2002.6.8

官公庁のIT予算の話ではない。極めてスケールの小さなセコイ話である。

最近あった事実。3D-CGのソフト「shade」を使ったテクニカルイラストレーション6枚を1万円で描いて欲しいというお話し。shadeを習得した貴重なスキルを持った人間に対してどういう評価をしているのだろうか。

ちょっと前にあった話。ウェブショップの商品写真を30枚ほど追加したいのだが、3000円でやってくれないかというもの。写真はDPEがあるらしいのだが、これを1枚ずつスキャナで撮って画像調整してウェブに貼付ける。そのためのソースを書いてアップロードする。10分で1枚のペースで作業をしても、5時間はかかる。つまり時給600円の仕事をせよ、ということ。

実際には5時間以上の時間は必要になるし、通常、プロのデザイナーであればその時給は3000円以上にはなる。 そういった常識を知らないで、安易に仕事を依頼してくるケースがまだまだ少なくない。

ようするに自分の都合しか考えず、他人の労力やスキルの評価ができず、自分が多少はパソコンがいじれるというだけで、その道のプロの価値を甘く見積るというもの。

●量子コンピューター   2002.6.7

量子コンピューターとは量子力学における原子や分子の性質を利用して計算を行う、従来のコンピューターとはまったく概念の異なる新しいコンピューターとのこと。

従来のコンピューターは一つの素子に0か1を入れて、それを2進数で加えたり減じたりして計算しているが、量子コンピューターでは、その一つの素子に0か1だけでなく、両方の状態を同時に持たせ、多くの0と1の組み合わせを入れることができるそうだ。

じゃあ具体的にどこが優れているのかというと、従来のコンピューターとは比較にならない速度で計算ができ、いままでのコンピューターが人間同様に苦手としていた因数分解ができるとのこと。

これが実現すればCPUの速度が1GBとか言ってるレベルではなくなる。ただし問題はこの量子コンピューターなるのも、核磁気共鳴装置というのが必要で、まあ、小型の原子炉みたいなもの。とてもデスクトップには納まりそうもない。

●水道屋   2002.6.6

水道屋じゃあないんだぞ!と言いたくなるときがある。あ、決して水道屋さんを否定しているわけではない。ホームページを作るという作業を、洗面台を取り付ける作業と同じように考えられている場合があるからだ。

これは別にホームページを作るという能力が高尚であるとかいうのではない。「一切任せてしまえば良い」という考えに対して「水道屋じゃあないんだぞ!」と言いたいワケである。つまりホームページを作るときにも「頼むよ!」という感じで何も資料を用意していない。自分達は自分の会社のことはわかっているのだが、始めて会った我々には何も分からない、というのは当たり前のはなし。なのに全て任せてカネさえ払えば全部やってくれると思っているのだ。

最近ではホームページビルダーで素人が一生懸命作ってもなかなか思い通りのものができないので、専門家に全て任せたほうが良い、という話をよく聞くのだが、だからといって何も情報が無ければ、何も出来ないじゃん。

●会員制   2002.6.5

ゴルフ場や高級レストランでは会員制というところがある。いちげんさんお断り、というのも一種会員制みたいなもの。これらの会員制というのは、それなりの歴史と営業努力、または高いスキルや魅力的で貴重な訴求力があるから成り立つもの。

ところが大した内容もないくせに、IDとPWを入力しないと入場できないサイトというものがある。これは入場者を制限するという意味では会員制に近い考え方であるのだが、そのコンテンツに魅力がなければまったくもって入場者を制限するというメリットはない。

そんなサイトの管理者に聞いてみると、「同業他社に見られたら困る」「ひやかしの客には見せたくない」「いたずらされたら困る」といったような理由。じゃあアンタのサイトは高級料亭か?っていうと立ち食いそば屋ぐらいなのだ。立ち食いそば屋が会員制にしたら誰も来ないぞ。

●MediaPlayer-3   2002.6.4

さてWindowsマシンといってもノートしかないので、ビデオボードを追加するというのはちょっと難しい。となるとUSB⇔RCA(又はS端子)のビデオキャプチャアダプタ、もしくはビデオボックスというやつを使うしかない。

ところがこれらにはUlead VideoStudio等のアプリが同梱されていて、アプリ単体と値段はあまり変わりない。つまり価格のほとんどがアプリ代でハード代は僅かということ。それにMediaPlayerのEncoderを使うために買うのに同梱のアプリでMediaPlayer出力が出来てしまうではないか。いずれも1万円程度なのでたいした額ではないが、Realのタダに比べると高い気がして仕方がない。

こういう時にはヤフオクだ!と思い調べてみると、上記USB⇔RCAのビデオキャプチャアダプタは500円から出品されている。う〜む、これしかないか、と結局はWindowsマシンで完結する選択しかなくなるのである。

ちなみにAdobe Premiere 6.0ではコンポジットビデオの入力に対応していないのでFirewireのボードをMacintoshに追加しなければならないのだった。

このようにしてMediaPlayerの普及によってMacintoshが駆逐されていくのである。。

ついでにこの500円のビデオキャプチャアダプタ、落札間際に高騰して最終落札価格は7350円だった。新品でも9800円なのに。落とした人の気が知れぬ。。。というわけでまだ購入はしていない。

●MediaPlayer-2   2002.6.3

仕方がないのでWindowsマシンにMediaPlayerのEncoderをダウンロードしてインストールした。動画のデータはMacintoshからWindowsに転送してからMediaPlayerのファイルに加工しようと思ったのだが、これがうまくいかない。

まずはMacintoshで作った動画ファイルは拡張子が.movとか.qtというものになり、これがWindowsでは開けないのである。MediaPlayerのEncoderでは元が.avi等のファイルでないとMediaPlayerのファイルにならないのだ。

そこで色々と捜してみると.movファイルを.bmpに展開するというフリーウェアがあった。そして.bmpを.aviに編集するというフリーウェアもある。この2つを2段階で使えば.movが.aviに変換できるということになる。しかし.bmpに展開するということは1コマずつの静止画になるということ。とてもじゃあないが毎回この作業をするのはタイヘンな話。結局はWindowsマシンにビデオカードを追加するしかないのか。。明日に続く。

●MediaPlayer-1   2002.6.2

NetscapeがMicrosoftの陰謀によって駆逐されたようにRealNetworksが狙われているという雰囲気もあるが、実は狙われているのはMacintoshではないかとも思う。

というのもMediaPlayerのコンテンツを作る場合にMacintoshだとAdobe Premiere 6.0を使うしかないようなのだ。Adobe Premiere 6.0はプロ用のビデオ編集ソフトであり、Media Playerのファイルを出力するという目的のみで購入するにはあまりにオーバークウォリティだ。RealvideoであればフリーでRealProducerというのがあってこれを使えばタダでできる。

ところがWindows環境であればMediaPlayerのEncoderが同じくフリーで入手できるのであるがMacintosh用はない。さらにはUlead VideoStudio、Ulead DVD MovieWriter、CyberLink PowerDirector、Adobe PremiereLE等々のMediaPlayerのファイルを出力できるアプリがあるのだが、全てがWindowsオンリーでMacintosh版が無い。さてどうしたものか。。明日に続く。

●土日休む?   2002.6.1

B2Cのウェブショップを開設したのに土日祝日にメールのレスを平気で休む事業主がいる。事務所や会社も休みだから休むそうだ。メールは会社のパソコンでしかやらないらしい。

当然のことだがこんなことをしていたのでは売れるわけがない。仮に金曜日の夜に注文メールを出したとすれば月曜の朝まで見ないということ。土日に仕事を休むのは当たり前と思っているようではウェブショップは成功しない。一般の小売店だって、土日には店を開けているところがほとんどである。

土日にメールのレスをしない店長の場合、その多くが自分でウェブで買い物をしたことがない。ヤフオクを見よ!あのレスポンスの早さ!これが今の時代の時間の流れなのだ。

自宅のパソコンでも24時間メールを受信できる体制を作って、仮にすぐに結論が出せない内容でも、いつまでに再度連絡するという旨のメールを出さなければいけない。それでもお客は逃げていく場合のほうが多いのだが。まあ、とにかく自らウェブで買い物をして、そのレスポンス度合いを体験してほしいものだ。
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