2002年12月

●ADSLの寿命   2002.12.31

現時点でADSLが普及しはじめては1年半といったところだろうか。しかしこの1年半の間、1.5M、8M、12Mと、その中味は2回バージョンアップされている。そしてこれに対応するためにはモデムもルーターも買い替えなければならなかった。

さらに、例えばYahooBBの12Mに乗り換えるためには、一旦現状の契約を解約してから再度契約、工事期間が最低でも2週間かかりその間ADSLは使えない状況になる。

と、そんなことをやっているうちにBフレッツ等のFTTHがトレンドとなり、またもやモデムもルーターも取り替えなければならなくなる。とりあえずADSLで終わり?というムードもあるようだが、とにかく新しくてスペックが高いものを導入しないと気が済まない(自分がどう使うのか、本当に必要かどうかは二の次で)日本人のこと、FTTHもそれなりに普及はするだろう。

まあ、いずれにしても「これで万全」という環境はいつまで経っても来ないのではなか。

●デジカメのファイル名   2002.12.30

年輩のご夫婦にパソコンを教えに行くことがたまにある。多くの場合、奥様がパソコン担当で、旦那様はすぐに「おまえやれ!」と、命令をする役となっているようだ。

しかしなぜかデジカメは旦那様が担当するというケースが多い。「おとうさん、カメラならおとうさんのほうが詳しいでしょ?」と言われているためのようだ。

そして高齢になればなるほど高価なデジカメを購入してしまうというケースも多く、年令の2乗×20=価格といった感じである。つまり50歳=50,000円、60歳=72,000円、70歳=98,000円、80歳=128,000円である。

さて多くの初心者はデジカメで撮影した画像ファイルをパソコンのHDにどうやってコピー(転送)するのかがわからない。方法は色々とあるのだが、一番面倒なのがファイル名である。通常、メモリーがカラになる度、又は新しいメモリーを買う度に、ファイル名が0001とかから連番になる。だから同じフォルダにまとめて保存しようとすると、追加する度に上書きになってしまっているのである。

●下請けになるな!   2002.12.29

グラフィックデザイナでもウェブデザイナでも、油断をするとすぐに下請けになってしまい、クライアントから無理難題を安い報酬で押し付けられるハメになってしまうコトが多いようだ。高いスキルがありながら、印刷屋の社長にコキ使われているグラフィックデザイナも多い。

ではこういった状況に陥らないようにするにはどうしたらいいか?まずは初対面のクライアントに対して打ち合わせの時に受け身にならないこと。「デザイナ兼経営コンサル」であるかのような会話をする、そしてそれだけの知識とトークを身に付けておくことである。

ウェブデザイナの場合は、まだまだインターネットに詳しいクライアントが少ないのでチャンスは大きい。しかし気を付けなければいけないのは月単位での定額での更新契約。下手をすると毎日のように大量の更新依頼が来て、それぞれスポットで計算すれば50万円相当の仕事を5万円/月でやらされるハメになってしまうことだ。

●商魂   2002.12.28

ウェブショップのオーナーは毎日何十通ものメールを書き、メールソフトを自分用にカスタマイズして顧客データを管理し、ウェブの更新も自分でやってしまう。さぞかし「パソコンに詳しいんだろうな」というのが一般的な見方であるようだ。

しかし実際は違う。元々パソコンに詳しかった人というのは少ないだろう。パソコンに詳しいのは、自然に詳しくなってしまっただけのことであって、必要に迫られていじくっているうちに詳しくなってしまったのだ。

パソコンが苦手だからインターネットで何か売るなんて私にはできない…なんて言っているようではダメ。成功しているウェブショップのオーナーの多くは、それはそれはたくましい「商魂」も持っていて、この商魂がパソコンに乗り移っただけなのだ。

商売を成功させるために何が必要か?と考えた時に、それがインターネットでありパソコンであっただけのだけのことである。商売を成功させるために大型の免許が必要な人は教習所に通って免許を取ってダンプが運転できるようになるのと同じである。

●共有空間におけるモードの違い   2002.12.27

談話室でレポートを書いている人がいたとする。最初は「何だかあいつ頑張ってるな」などと思われるが、毎日続けていると何となく目障りに感じられてくる。逆にオフィスでくつろいでいる人、雑談している人がいたとすれば、まあ、たまにはいいにしても毎日となれば「仕事しろよオイ!」と言いたくなる。

これは皆が仕事をしているのにサボっているということより、むしろ皆が「仕事モード」なのに、その人だけが「リラックスモード」であり、その場の「仕事をするという空気」にそぐわないためであり、周りの人のやる気を削ぐ、ということになるからである。

だから前記の談話室でのレポート作成は、皆が「リラックスモード」の共有空間の中に「仕事モード」の空気を作り出してしまうために、何となく「くつろげないじゃないか!」と思われるために目障りに感じられるのだ。

くつろぐ空間である「家庭」の中で仕事をするSOHO者が家族からブツブツ言われるのは、こういった理由からなのだ。

●個人と法人   2002.12.26

個人で事業を始めて、それなりに売上げも延び、人も使うようになり、事業が拡大していけば、当然のことながら法人格を取得したほうが何かとお得である。

ところが、売上げが上がらないのを「法人格が無いせい」として、事業を成功させることよりも、法人を取得することを目的としているという場合がある。色々と手を尽くして取得できたとしてもこれは本末転倒、大抵の場合うまく行かない。

個人のメリットは、何かと安くあがること、そして自由であるということ、法人であるがゆえの雑務が無いことである。法人のメリットは何と言っても「信用」であるのだが、法人だからといって信用できるというものでもない。逆に個人であっても地道にきちんとした成果を積み重ねていけば自然と信用もついてくる。

あと、個人の一番のメリットは「気が変わったら、いつでも簡単に止められる」ことでもある。

●アンチエイリアス   2002.12.25

アンチエイリアスとはパソコンの画面上で曲線を描いたときに、アウトラインがジャギー(ギザギザ)になってしまうのを防ぐ、というのが一般的な説明のようだが、これだけでは何だか魔法のようでよく分からない。

もう少し詳しく説明すれば、アウトラインを背景と馴染ませるようにアウトラインと背景の中間色を瞬時に算出して、アウトラインから背景にかけて自動的に適度なグラデーションをかけ(中心部を濃い色、縁を薄い色へ置き換え)、アウトラインを滑らかにするもの。

これはPhotoshop等の画像処理ソフトの説明で頻繁に登場する言葉でもあるが、実はこのアンチエイリアスの品質がWindowsXPが登場したときにその画面を美しく見せるために重要な役割を果たしている。

もしこのアンチエイリアス処理がなければ、XPも95のような印象になってしまうことだろう。しかし逆に言えばこのアンチエイリアスがフォント一つひとつの処理も担当しているわけでもあり、このために全体の処理が相当に重くなっているということも確か。

その機能が本当に必要かどうかは、残念ながらユーザーではなくMicrosoftが決めていて、そんなことは全く知らずに(その開発費用がOSの単価に含まれていることも)使用しているユーザーがほとんどである。

●ボランティア   2002.12.24

ボランティアと言うと無料奉仕とか非営利事業という印象が強いが、英会話の授業で先生が「私がMr.Greenの役をやりますから、誰かJhonの役をやってくれませんか?」「誰かやってみませんか?」「Any volunteer?」と生徒を見渡しながらたずねる。

つまり、積極的に進んで物事を行うというような意味合いが強い。その結果、凶と出るか吉と出るかはわからない。とにかくトライアルするというのがボランティア意識である。成果として利益となるかならないかは二の次である。だからベンチャービジネスも起業もボランティアなのである。

また英語のボランティアには志願者、志願兵という意味もあり、他人の犠牲になる、というニュアンスもあるようだ。だから河原のゴミ拾いや障害者の介護などの環境、福祉、教育分野でこの言葉が頻繁に使われるようになったのであろう。つまりこれらの仕事は普通の人は進んでやりたがらないから志願兵がやるということなのだ。

しかし、環境保全や福祉、介護分野でも専門の人材育成が整い、誰もやりたがらない仕事ではなくなっているはずなのだが、相変わらずこの手の仕事はボランティアと捉えている人が多いようだ。

また、「仕方なしでボランティア仕事してますよ」なんていうのは全然ボランティアではないのだ。

●スピード   2002.12.23

ウェブ制作に必要なのがスピード。まあ、どんな仕事にもスピードは要求されるはずでもあるのだが、ウェブ制作に求められるスピードは、ちょっと違った意味合いがある。

まずは納期があってないようなものであること。100%完成していなくても納品が可能であり、持っていきようによってはいくらでも納期を引き延ばすことができる。それだけにタラタラやっているといつまで経っても終わらなくなる。

そしてウェブ自体がクライアントにとって比較的プライオリティーが低く、実店舗や印刷物が優先され、必要な情報がなかなか入手できないことが多い。つまり積極的に情報を得ようと努力しないと、これもいつまで経っても終わらないという結果になる。

また、早く完成させないと、クライアントが色々と気がついて修正要求を出してくることがある。他のサイトを見て、こういうのはできないのか?○○○のようなページにしたい、等々である。

とにかく情報が揃わない場合でも、勘と想像と提案で見繕って、何とか「完成」とさせて、さっさと請求書を出してしまうことが望ましい。入金した後は、さすがに修正依頼は少なくなるというもの。

●仕込み   2002.12.22

飲食店であれば食材を仕入れて下ごしらえをするのであろうが、デザイナの場合は色々な情報をヒマなときに仕入れておく必要がある。

ウェブを彷徨いながら、かっこいいページがあればスクリーンショットを撮り、面白いページがあればソースを保存する。また、良さげな画像があればデスクトップに保存しておく(あくまで参考として)。

デザイナでなくても、自分が公開しているサイトに関係のありそうなサイトや、何となく同じような考え方をしているのでないか?と思われるサイトにはとりあえずご挨拶のメールを出しておく、又はBBSに書込んでおく。さらにリンク集への登録を受付けているサイトがあれば、あまり深く考えずに無差別に登録申請しておくとよい。とりあえずそれだけでもアクセス向上には繋がるのだ。

仕込みとしては面白いサイトを「お気に入り」に登録しておくというのも良いが、これはお気に入りサイトがやたらと増えたわりにはほとんど見ない、というコトにもなるので、必要最低限にとどめておいたほうが良い。

いずれにしても、ヒマがあったらこれらの仕込みをしておかないと、いざ本番というときに行き詰まってしまうし、定期的に情報を仕込んでおかないと時代に遅れてしまう。油断できない世の中になってきたようだ。

●サイトの名前   2002.12.21

先日検索サイトへの登録案内メールが来た。「○○○!を超えろ!」とのプロジェクトを実施するとのこと。ところがそのメールに書かれていたサイトがNotFound。何らかの理由で閉鎖したのか、サイトが完成する前にメールを出してしまったのか、これとも単にメールに書いたURLが間違っていたのか…

仕方がないのでそのメールに書かれていたサイト名を検索してみた。そのサイト名は「○○○'s homepage」で○○○は日本人に良くある名前でアルファベットで3文字。

ところが検索結果は2500件、さらにはに全く同じ名前のサイトが最初の数ページに渡って出てきた。とても1件ずつチェックしていく気にはならない。

仕方がないので「○○○!を超えろ!」で検索。しかしこの言葉を使っているサイトもかなりの数があるようだ。とても1件ずつ見ていく気にはならない。

ありきたりのサイト名やキーワードは使わないほうが良い、というか名前を決める前に調べることが肝心。

●売上げ目標   2002.12.20

ウェブショップの多くが売上げ目標をたてていない。どうせ売れないのだから手間はかけたくないし、更新にカネもかけたくない。もちろん専任スタッフは置かないし、インターネットやパソコンの事を積極的に勉強しようとしない。にもかかわらず「もっと売れればいいのに…」と漠然と考えている。

自動販売機ではないのだから、こんな状態で売れるはずもない。実店舗の改装に50万円かけることには躊躇はないが、ウェブショップの更新には1万円でも高過ぎるという考えだ。

ウェブショップを開設するというのは支店を構えるのと同じくらいに覚悟が必要。その覚悟がなければ絶対に売れない。逆に売れているウェブショップの店主は来る日も来る日もウェブショップのコトを考えている。

例えば年間300万の売上げ目標をたてれば、そのためにウェブショップに30万かけてもいいはずなのに…「何とか3万円ぐらいでウェブショップを作ってくれないか?」なんて言っている人のウェブショップは絶対に売れないのだ。

●見積書   2002.12.19

請求書は色々と問題があるようだが、見積書はメール本文で作ってしまうことができる。FAXやWordの添付ファイルで送るのは相手に対して失礼である(相手にもよるが)。

ついでにこの見積書のひな形を「署名」としてテキストファイルでどっかに保存しておけばなお便利。

こんな感じで↓

○○○○○○見積り以下の通りです。

項目数単価計
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あああああああ0000000
あああああああ0000000
あああああああ0000000
あああああああ0000000
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
合計¥00000

●設備投資   2002.12.18

SOHOで、しかも自宅でフリーのデザイナやライターをやっている場合、売上げのほぼ100%が利益という計算になる。しかし実際には交通費や消耗品費等が多少なりともかかる。

さらにパソコンやアプリ等の設備投資も必要なのであるが、実は20万円以下は消耗品費も含め、これをいかに圧縮するかというのも大きな問題でもある。トータルでの売上げ金額が少なく、複数の人間が共有しないとなると、その設備投資比率は意外に大きい。特に趣味の延長で仕事になってしまったような場合には、パソコン周りにはお金をかけすぎてしまう傾向が強い。

いい仕事はいい環境で、という考え方もあるのだが、新機種が発売される度に、OSが新しくなる度に、アプリがバージョンアップされる度に、これらを購入していると、その金額はばかにならない。

小売業の、いかに安く仕入れるかというのと同じぐらい重要な問題。古いマシンやアプリをぎりぎりまで引っ張って使い潰そう!という気持ちが必要なのである。

●未承諾広告   2002.12.16

広告メールのタイトルの多くにこの「未承諾広告」という文字が律儀に入っている。しかしこの「未承諾広告」の文字を見た途端に内容は1文字に読まずに捨ててしまうという場合も多いはず。とは言うものの、これを入れなければ罰せられるのだから仕方がない。

例えば、「はじめまして、○○市在住の○○と申します。昨日偶然にも貴サイトを見つけ、興味深く拝見させていただきました。(中略)実は私も、個人事業ではありますが、貴社で販売しております○○に関連する部品も製作しておりまして、恥ずかしながらホームページも公開しております<http://www.○○○.com>。もしご興味がございましたらお時間のある時にでも見ていただければ幸いです。」なーんていうのは「未承諾広告」に該当するのだろうか?…

●誰が読む?   2002.12.15

報告書や案内状等の文書を作成するとき、その書類を誰が、何人が、何のために読むのか?といことを考える必要がある。つまりサークルのメンバー数人に連絡するための次回会合の案内状の場合、その文書を読んだ人は、日時と場所をメモったらその書類は捨ててしまうのだ。

であるにもかかわらず、季節の挨拶文を考えたり、文書の体裁を整えるために文の長さを揃えたり、フォントを選んだりと、その作成のために膨大な時間を費やしているということがあるようだ。

凝り始めればキリがないし、こだわり始めたら永遠に完成を見ないのである。そのへんのところはデザイナに任せておけば良いのだ。

そもそもいきなり「Word」とかを使うからそのようなことになってしまう。「メモ帳」で作ればそこまで凝ることはできないので作業が格段に早く終わるのである。

●適当   2002.12.14

適当、という字面を見ると、適度な、妥当な、目的に合った、という意味に取れるのだが、実際の使われ方としては、いい加減な、という場合が主である。

では、いい加減な、という意味も、良い加減である、ということなのだから、適切な、妥当な、落としどころがうまくいった、という意味なのではないか。

これらに代わって最近使われるのが、アバウトな、という言葉。これも、おおよそ、約、という意味であるのだが、解釈としては、いい加減な、に近いものがある。

しかし企画やデザインを行う上で、この「適当」「いい加減」「アバウト」というのは非常に重要な考え方となる。まずはアバウトなところから始める、そして徐々に具体的なオブジェクトに展開していくというアプローチがある。これができないといつまでたっても細かいトコロで行ったり来たりで全く前に進まなくなってしまうのだ。

●地域情報   2002.12.13

地域情報サイトが乱立状態にあるようだ。地域のコミュニケーションのため、自治体単位でのコミュニティーを作るため、アクセス数を稼いでバナー広告費で儲けるため、単に趣味でやっているもの、様々ではあるが、共通して言えることは、思ったほどアクセスがないということ。

その原因は、まずは見る人の立場で作っていないということ。情報は漠然と広く浅く集めても意味が無い。広く集めるならば徹底的に広く「漏れなく」集めなければいけない。「他にもまだまだありそうだよな」と思われたらおしまいである。

それが無理なら、狭くてもいいから徹底的に「深く」である。とにかく他の媒体でも入手できるような情報は載せても意味がない。

しかしほとんどのサイトは「漠然と広く、断片的にかいつまんで、浅く…」であるから誰も見ないのだ。

●Mac   2002.12.12

Macと言えば多くの人はマクドナルドのコトかと思う。Macintoshを連想する人はその次に多いといったところか。関西ではマクドナルドはマクドなので、Macintoshを連想する人の割合は多少多いか。

ただしMacintoshと言ってもチョコレートかと思う人も少なくないし、かつて高級オーディオアンプのブランドを思い出す人もいるだろう。

ちょっと違うがMAXと言えば歌手か新幹線。中には単純に英語のMaximumを連想する人、アンプのボリュームの最大を思い浮かべる人、そしてホチキスかと思う人。

ホチキスは英語ではステップラー、セロテープと同じく英語というわけではない。ついでだがそのホチキスの針であるが、これを「針」と呼ぶ人、「芯」と言う人、「タマ」と言う人、様々である。

いやー日本語は英語とカタカナによって多様化しているようである。

●経験と理論   2002.12.11

大学教授のIT論のプレゼンは、実に巧みに抽象的なITというものを理論的に説明するものだと感心させられる。しかしその反面「現実はそうじゃあないんじゃないの」と感じる部分もある。もちろんそれなりのマーケティングや情報収集はした上での理論ではあるはずだが、やはり全ての現場を見ているわけではないし、携わる全ての業界の人の意見を聞いているわけでもない。

ある時点で情報集めは切り上げて理論の構築に移らなければならないのは当然のことである。情報収集に膨大な時間を割いてもいられない。

さらには情報収集はできても現場で作業を行う「経験」というものはあまりないのではないかとも思う。これを仕方のないことではある。

逆に現場の人間は、経験はあっても、その経験を客観的に見てわかるようなデータとして残すという作業を怠っていたケースが実は多かったのだはないかと思う。ただただ仕様書や手順書を分厚いファイルに挟んでおけばいいというものではない。

●縦横比   2002.12.10

ウェブに掲載する画像データは色々な理由で縦横比を変える場合がある。しかしその画像の種類によって縦横比を変えてもいいもの、いけないものがある。

いけないものは、まず企業のロゴ。これは特に大手企業ではCI(コーポレートアイデンティティ)で厳密にその使い方が定められていて、色や周りのスペース等に決まりがある。縦横比を勝手に変えてしまうなどはもってのほかである。

次には人間の写真。多少変えるにしても2〜3%まで。5%をこえると別の人になってしまう。多少細めに修正して欲しいというリクエストがあったにしても5%ぐらいまで。それ以上は不自然になる。

あとは自動車を真横から撮った写真のように、画面に正円がある場合。タイヤが楕円になると走りそうにない印象になる。

逆に変えてもいいのは、空、雲、海、山並、草原、森等の不規則な形状の集合で。場合によっては50%ぐらいは変更してもバレない。そして衣料品、食材、植物等も比較的バレにくい。

いずれにしても思いきって幅のみ、又は高さのみを変えてみても意外に分からない場合が多い。しかし問題はどんなものでも、見る人が見ればバレてしまうことがあるということ。例えば富士山の画像を幅だけ50%縮めてみたとする。日本人であれば「これはヘンだ!」と思うが、本物の富士山を知らない外人が見れば、単にそういう形をした山の写真としか思わないのである。

●デザイン案   2002.12.9

ウェブに限ったことではないが、本番のデザインを行う前にクライアントにいくつかのデザイン案を提出し、その中から基本的な案を選んでもらうということがある。

工業デザインであればその基本デザイン案をベースに正式なデザイン作業がスタートし、時には数千万円の金型が製作される。グラフィックデザインでも、そのデザインがベースとなり、最終的には数十万円の印刷用の版が製作される。そしてそれぞれ数千、数万という数の製品、印刷物が量産されるわけである。

しかしウェブデザインは量産はしない。作るのは1個だけである。だから最初にデザイン案を仮に5案作るということは、例えそれがラフであっても、必要な数の5倍作るということになる。ということはデザイン制作費用が5倍かかるということになる(現実は単純に5倍というわけではないが…)。

依頼したデザイン事務所がデザイン案を複数持ってきたときには十分に気を付けたほうが良い。これが企画料とかいう名目で見積書に反映されるのだ。

●イメージ検索   2002.12.8

Google、infoseek、Excite、ではイメージ(画像)検索ができる(infoseekとExciteは同じエンジンのようでもある?)。これがデザインの仕事をする場合には非常に重宝する。何年か前にはLycosだけがこのサービスを行っていたが、必ずしも納得できる結果は得られないようであったが、現在のイメージ検索はかなり満足の出来るものでもある(今はLycosではやっていないようだ)。

またinfoseek、Fresheyeでは動画検索というものがあるが、これも用途によっては便利。

イメージ検索では、Googleの場合、検索結果がそのままサムネイルで表示されるので(infoseek、Exciteはテキストのリストが出てから画像にリンク)大変使いやすいのだが、実はこれが重要なポイントでもある。

ウェブページでの商品紹介の場合も、テキスト→クリック→画像、よりも、サムネイル→クリック→拡大画像、のほうが明らかにアクセスが多いのである。これは当たり前のコトであるのだが、どうもテキストだけで「しょうがないや」と思ってしまう場合も多いようである。

実店舗でも、商品が文字に書かれたリストだけでは売れないはず。

●サイト内検索   2002.12.7

このページにサイト内検索を付けた。毎日コラムを書いていると、過去に同じテーマで書いたかどうかわからなくなってきたためである。もちろんオリジナルの検索システムを作るのがベストなのだがそんな余裕もないし、DBを管理するのも面倒だ。

そこでGoogleを使わせていただくことにしたのであるが、もちろんそのまま設置したのでは、全世界30億近くのページが検索対象になってしまう。これを限られたサイト内だけを対象とするためには<input type="hidden" name="as_sitesearch" option value="swany.ne.jp">と記述するのであるが、このままだとプロバイダーのswancityの全サイトが検索対象となってしまうので(value="swany.ne.jp/minba/h/のようにディレクトリまでは設定できない)、このサイト内のファイルに共通して使われているキーワードを検索条件に加えることで何とかなるらかった。

一般的にはメルアドやCopyrightのところのサイト名を加えるのではあるが、そんなものはなかったので、記述の際の目安としていたコメント「▲ここまで▲」を加えたところ、まあ、何とかそれなりの検索結果が出るようになった。

ちなみにこの部分の記述は
<input type="hidden" name="q" value="▲ここまで▲" />
<input type="text" size="25" maxlength="255" name="q" value="" />


●マウスパッド   2002.12.6

最近は光学式が増えてきたので、あまりこだわらなくていいものにもなってきたが、マウスパッドほど材質を選ばないものはないのではないかと思う。一般的には樹脂系のものが多いようだが、石やゴム、有田焼やガラス等、表面が平であれば何でもいいのではないか。

ついでに言えばマウスパッド代わりに、机上面をそのまま、紙、段ボールの端切れ、ノートPCのフタの上など、ようするに机の上の空いているスペースであれば何でも良いというものでもあるらしい。

しかしだ、どう考えてもこれじゃ使いづらいだろうというような状況で、実際に使ってみるとポインタがなかなか思い通りの場所に落ち着かないままで、何年もそのまま使っている人もいるのだから不思議なのもだ。人間の環境対応力のたくましさの一端を見る思いでもある。

とは言うものの、一度マウスのローラーのゴミをとって、ちゃんとしたマウスパッドを買ってきて(マウスパッドを使っていた場合はその表面をOAクリーナーできれいに拭いて)改めて使っていると見違えるほど使いやすくなるものでもある。

●チラシ   2002.12.5

チラシとウェブページは同じような用途で使われる場合も多いのだが、そのデザインに関しては全く同じというわけにもいかない。

年輩の事業主の方の多くは、このチラシについては非常に詳しい。これでは訴求力が足りない!とかイマイチ押し出しがない!とか、色々と評価し、その多くが納得できる意見でもある。

しかし、これらの人の要望通りにウェブページをデザインしていくと、確かに訴求力があって、商品やサービスを的確にアピールしているページになるのだが、「どこがリンクじゃ?」というものになってしまうのだ。ようするにリンクとかハイパーカードのような概念がないのだ。それとデータの重さに関する概念もないので、文字の多くが画像データになってしまう。言われる通りにやっていくと、もろ「チラシ」になってしまうのだ。

まあ、とりあえず見る人は興味があれば一通りポインタを乗せてリンクを捜してくれるだろうし、ブロードバンドもかなり普及しているので良しとしよう、と思うのだが、いいのかこれで?という気もする。

●シルバー人材-2   2002.12.4

優秀なシルバーの方も、いくら優秀であっても期間限定で雇用対策の意味を含んでいるので、結局のところ継続採用はできないときている。

仮にまた優秀な方が来たとしても、仕事の手順はイロハから教える必要があり、採用する側の部署はいつまでたっても楽にはならない。

仮に使えない人材が来てしまった場合は、その尻拭いのために従来のスタッフの仕事は増え、部署全体の作業効率は改善されないままとなってしまう。

仕事ができないだけならいいのであるが、若いスタッフをつかまえて自慢話や説教を延々としていたり、会議の席でいらぬ発言をして必要以上に長引かせたり、パソコンが壊れたとなると「ワシがなおす!」としゃしゃり出て、結局はさらにその症状を悪化させてしまう。。「う〜む、これではリストラされるわけだ…」と周りでは皆が思っているのだが、どうにもならないようだ。こういうのを「老害」と言うのだろう。

●シルバー人材-1   2002.12.3

公的機関でシルバー人材を期間限定で採用するケースがある。中には非常に優秀な方もいらっしゃて、仕事をしないでいること自体が国家の損失ではないかと思える場合もある。

逆に昔の自慢話ばっかりでまったくもって仕事ができないという人もいる。能力はあるのだが億劫でやらないのか、もともと能力が無いのかその判断は難しく、使うほうも大変骨が折れる。

仕事上で大きなミスをしてもその仕事自体が本当に必要な事なのか?とか指示のしかたに問題がある!とか言って己の非を認めない。年上なので頭ごなしに怒るわけにもいかず、また怒ったところで採用期間内で反省してちゃんと仕事ができるようになる可能性も極めて低いので、誰も怒らないのである。

結局は他の人がその仕事をやり直すことにことになり、結果的には二度手間、なんてことも。さらにはそのミスを何とか揉み消そうとする役所の担当者がいたりもして百害あって一利無しといったことも稀にあるようだ。

●辞書   2002.12.2

OSに立派な辞書機能があり、三省堂のような便利なサイトができると、もはや本来の印刷物の辞書の必要性はほとんどなくなった。印刷物では文字のサイズも変えられず、コピペもできないので大変不便である。

しかし印刷物にしてもパソコンにしても面倒なのが漢字の「読み」である。辞書機能で「へん」や「つくり」を調べるのは意外と時間がかかるし、読みを想像して国語辞典で調べるのも想像が外れるといつまでたってもわからない。

そこでその解決方法。そのまま検索サイトにキーワード入力して検索してみる。意外なところ「読み」が書いてあったりもする。そしてもう1つマニアックな方法。自分のサイトにその文字を使って「キッズgoo」で開いてみるとルビがつけられるのだ。ただし音読みor訓読みはあまり信用できない。

しかしいずれにしても読めない漢字の原稿が手書きの場合はお手上げである。

●Googleページランク   2002.12.1

昨日のプロバイダーの乗り換えにたいして、
・geocitiesではランク2になるらしい>
・Bekkoameはアダルト系の印象が強くランクが低いと聞いている
・独自ドメインからはじめるとページランク0になる
というようなアドバイスをいただきました。

そこで知っているgeocitiesのサイトを調べてみたちころ、2〜4といった感じで、これが他のプロバイダーであったとしても、恐らく変わらないのではないのかな?という印象。まあ、実際にやってみたいと分からないところではあるが。

またBekkoameは、たまたまディスクスペースを持っていて、正式にアップする前のデータを確認用として仮アップして利用している。現在でもいくつかの仮データがアップしてあったので、そのページをページランクを見てみると、全て正式アップのページと同じであった。さて一体どんな仕組みになっているのやら?である。

いずれにしても商用のウェブサイトは「なんぼ儲かるか」が重要であって、ページランクが高いか低いかはあまり問題ではないので、低いからといって心配するコトはない。
過去記事

メニュー



























.