2003年6月

●整いつつあるIT環境   2003.6.30

今年になってケータイの売り上げが頭打ちになっている。DoCoMoでは、あえて古い機種でのゲーム等のコンテンツのダウンロードの金額を高く設定し、新しいFOMAでは同じコンテンツを安くダウンロードできるという姑息な手段で売り込みをはかっているらしい。

とはいえケータイの使用目的のほとんどが電話とメール。ゲームの需要は僅かである。というくらいにケータイ自体がユーザーに行き渡ってしまっている。

一方DSLの契約は2003年には700万、2002年が約200万、2001年が30万、とこちらは順調に伸びている。しかしこれも全国の世帯数の3000万に達したころには頭打ちになることは必須。それ以前に非対応地域やFTTHに切り替える契約もあり、既に限界は見えている。

と、いずれにしてもユーザー側でのインターネットのインフラとデバイスはほぼ整ったという状況にあるのではないか。

問題は未だにケータイでのメールもパソコンも使えないまま社会的に重要な決定権を持った人たちが沢山たくさん存在するということ。

●IEEE1394   2003.6.29

これをIトリプルE1394とか呼ぶらしいのだが、それにしてもアイイーイーイー1394というのは言いづらい。これがまたFireWireとかi.LinkとかAV Linkとか呼ばれているので余計に分かりづらい。

そもそも転送速度が480MbpsのUSB2.0が登場してくると、400MbpsのIEEE1394は何に使うの?という単純な疑問もあるのだが、どうもUSBはホストのパソコンが必要で、IEEE1394は不要とのこと。つまりIEEE1394のビデオカメラやビデオデッキは、パソコンがなくても、周辺機器と接続できまるということ。さらに最新のIEEE1394は800Mbpsの転送速度ということらしい。

結果、パソコン周辺機器はUSBが主流、家電売り場で売っているDVやデッキはIEEE1394がメインということになるらしい。

それにしてもコネクター形状やケーブルとかも似ているし、素人には何が何やらまったくわからないことだろう。

●G4の騒音   2003.6.28

Appleでは既にG5が発表されてG4も過去のマシンになりつつあるのだが、一部のG4マシンでは冷却ファンの騒音がものすごくでかいのだ。外観も発電所みたいなのだが騒音は電車並みである。故障してるのかと思うくらいだ。

これが複雑な処理を行うときにはさらにうるさくなる。アイドリングしていたのが、ちょっとアクセルを踏み込んだ時のように大きくなる。

ところがこれがパソコンショップの店頭では、他のマシンに電源も入っているし店内にBGMも流れているので、ほとんど分からない。自分の机の上に置いて電源を入れてから始めて気が付く。音に神経質な人にとっては我慢できない音圧だろう。

さて、これは困ったものだが、壊れているわけでもないので諦めるしかないかと思っていたところ、「Power Mac G4 パワーサプライ エクスチェンジ プログラム」というのがあり、Power Mac G4 (Mirrored Drive Doors) に搭載されている電源ユニットおよびシステムファンをより静かになったものに交換し、動作時の音を軽減するためのオプションをご提供するというもの。送料および出荷手数料(合計2,400円税別)で、支払い方法は、「代金引き換え払い」のみというもの。早速申込んでみたのだが果たしてどれだけ静かになるのだろうか? まあ、2400円なら安いものである。

●前倒し納期   2003.6.27

クライアントとの打ち合わせでウェブサイトの初回公開日を決める。またはデータ一式をメール添付で送信する日にち、メディアに落として発送するまでの期限を決める。これらが納期ということにもなるのだが、もちろん納期が遅れてしまうということは好ましくないのだが、逆に、あまり早まるというのも決していいことではない。

大抵の場合はWelcomeなのだが、例えば1ヶ月の予定が1週間でできちゃったとしたら、何かあまりに安全見過ぎじゃないの、最初の打ち合わせで?こんなに早くできるなら、この見積もり高過ぎない?とも思われてしまう可能性もある。

そこでそういったケースでの言い訳であるが、「他に予定していた仕事が先方の都合でペンディングになったので、人材を遊ばせておくわけにもいかないので、貴社の作業に一気に投入しました」なんて感じが良いようである。

●仕様一覧   2003.6.25

ウェブに商品を掲載する際に、その仕様の一覧表なるのもを載せることがよくある。しかし項目が多かったり内容が複雑だったりすると、これらをいちいちtableを使って表組みするのは意外に手間がかかる。手間だけならまだ良いのだが、ブラウザ側のフォント設定によってはこの仕様一覧表がけが異様にでっかくなってしまうこともある。

ではどうすれば良いのか。一般的にこういった商品の場合、商品カタログやチラシ等の印刷物が先行して作成されているので、これをスキャンして画像データにして掲載する。また、版下用のIllustratorのデータがあれば、これをPhotoshopデータに書き出して使用する等の方法がある。

しかし、それでもかなり大きめに載せないと、細かい文字は判別しづらくなる。とはいうもののデザイナー心理としてはこの仕様一覧表の画像でーた、出来るだけ小さくして目立たないようにしたいもの。

たまに見かける仕様書の文字が小さすぎて読めないページ、カッコはいいけど、それでは載せる意味がないのも事実。

●小出し   2003.6.24

アップルストアのサイトに6月19日の夜、Macintoshの噂のハイエンドモデル「パワーマックG5」一瞬掲載されたらしい。掲載後すぐに削除されたもので広報戦略としてはいささか稚拙という感じのものでもある。これは正式には23日(米国時間)に発表される予定とのことで、これに先駆けてちらっと情報の一部を流出させ、WEB上のニュースとして話題が広がることを狙った常套手段。

しかしこの小出しの情報、マージャンで言えば見せ牌。ルールでは他のメンバーに不要な混乱を招く情報を与えたとして反則になるものである。とはいえ広告戦略に世界共通のルールがあるわけでもないので違法でもなければ罰則があるわけでもない。

まあ、Macintoshユーザーの中には一種の信者のような人間が多いので、この小出し情報とそれに反応するマスコミも含めて、こういった戦略が功を奏するわけでもある。

しかしMacユーザーの多くはDTP業務で仕方なくアップル製品を使っている。こういう人たちにとっては「おいおいまた新製品かよ!」とネガティブに受け取られる可能性のほうが高いはず。決してWelcomeではないのだ。

●ファミレス   2003.6.23

打ち合わせをする場所。企業内の事務所や会議室が使用できればいいのだが、都内のどこかで落ち合う、又は双方ともSOHO者で事務所も持っていない、などという場合がある。そんなとき、便利なのがファミレス。喫茶店ではテーブルが狭過ぎで資料が置けないし、椅子も長時間座っているには適さない場合も多い。

ファミレスはテーブルが広い。コーヒーのおかわりがフリー。長くいてもイヤな顔をされることは少ない。どこにでもある。というメリットがある。

さてそんなファミレスで打ち合わせ。相手はプロデューサーで多角的に営業活動をしているため、新しいビジネスに関する話は尽きない。

それにしても昼から始めた打ち合わせ、終わってみれば6時半。おかわりしたコーヒーの数知れず。

●超高速ADSL   2003.6.22

eAccessとACCAがそれぞれ相次いで20〜30Mbpsのサービスを開始するらしい。ホントかよ。いや、このことがウソというのではなく、本当に20〜30Mbpsと公言できるだけの速度が実現できるのか?ということである。局から500m以内に限り、なんて条件がつくのではないかと疑いたくなるのだ。

そもそも8Mも12Mも、局からちょっと離れていると対象外とされ、結局1.5Mと言えども500kぐらいの平均速度でもある。まあ、Bフレッツにしても実際の速度は10Mということもあるらしいので、果たしてこの速度競争、現実的な数値を無視してポテンシャルの最大限の数値だけを謳っているのではないかと疑わざるを得ない。

eAccessでは「技術面の問題で実際に十分な高速化効果が出る利用者は限定される。」と言っているらしい。やはり…である。

●修理   2003.6.21

クライアントから怒りの電話。3年前に購入したノートPC、動作しなくなって修理を依頼したところ見積もりが11万円、マザーボードの交換等が含まれていたらしい。しかも見積もり費用が7,000円。これは修理してもしなくても取られる。13万円で買った商品の修理になぜこんなにかかるのか!ということ。同時にもっと安く修理をしてくれるようなトコロを知らないか?とのことであった。

さてこの修理金額が妥当かどうかというと、残念ながら妥当である。パソコンに限らず多くの工業製品は大量生産で何万台も作るためには徹底した合理化とコストダウンがはかられている。これに対して修理は手作業となり、1台の面倒をみるためには最低1人の人間が必要。この時点でその人件費がかかる分、割高にはなる。そして修理用のパーツは工場の生産ラインとは異なった管理となるため、物流、保管のコストも異なる。

つまり11万が高いのではなく13万がいかに安いかということ。例えば14インチのカラーテレビ、20年前は最低でも7〜8万はした。これが現在では1万円で買えるわけだ。当時の物価を考えれば1/10以下の価格になっている。

自転車がディスカウントショップで7000円で買えるのではあるが、タイヤ1本交換すると5000円とられるのと同じようなもの。商品の価格が安くなる分、相対的に修理費が高く感じられるようになってしまったのだ。

●国のインターネットの取り組み   2003.6.20

以下のメールをいただきました。

正直なところ、国の省庁のインターネット相談窓口なんて予算消化のスタンスだと思っていました。

私ども3軒の商店の前の市道は片側4車線の広い道ですが、終日ダンプカーの違法駐車で困っていました。少し離れて平行する国道の工事のためアスファルトなどの資材を積んできて順番待ちの為、朝から夕刻まで入れ替わりで常に3台から5台が路上駐車する毎日が続いていました。

国土交通省のURLを検索したところ、「道路局ホームページ」を見つけさらに「道の相談室」より「地域の相談室」に苦情メールを記名で送りました。次の日からピタリと違法駐車がなくなりました。数日後、省の担当者から電話が入り工事方法の指導をしたとのことでした。

地域によってはフリーダイヤルでの対応しかできていない部署もあるとのことでした。いままで電話を何度もかけても、たらい回しにされた挙句責任者不在で時間の無駄と思っていましたが、今回対応の迅速なことに感心しました。

また、国のホームページをみて気がついたのですが、いろいろな案件について「パブリック・コメント」を募集しています。有名な某巨大BBSに書き込むよりこちらを利用するほうが時間と資源の有効利用になりますよね。

国土交通省もなかなかやりますね。インターネットの有効利用の良い例かと思います:-)

●Mac用IE   2003.6.19

Macintosh用のInternet Explorerの開発が中止される。Microsoftは独占力乱用の批判から逃れるため(だけではなく、もちろんビジネスとしてのメリットもあるはずだが)、OSでは唯一のライバルだったAppleに対してInternet ExploreやOffice等を供給してきたわけであるが、ここに来てAppleが独自のブラウザSafariを積極的に売り込み始めたため、IEの開発を中止するとのことらしい。

もともとMac用IE自体、Windows用とは名前こそ同じではあるものの、その機能や使い勝手、インターフェイス等は大きく異なっていて、WEBデザイナーにとっては、WindowsのIEで正しく表示されたからといって、Mac用ではどうなるか分からないという、安心できないブラウザでもあった。

しかし現在でもMacintoshでは標準ブラウザとしてIEがバンドルされていて、Macユーザーの多くはIEを標準として使っているはず。一方のSafariはOS Xでしか使えず、現時点ではまだβ版しか一般ユーザーは使うことができない。

「SafariはMicrosoft社のMac版Internet Explorerをまたたく間に追い抜きます。」なんてコトを堂々と言ってしまうからこういうことになるのだ。

●ビデオキャプチャ   2003.6.18

ヤフオクに出品されているビデオキャプチャ関連のアイテム。半年ぐらい前に比べると数倍に増えているように感じる。残り時間が数時間というものだけでもかなりの数。

これはBBの普及によって、WEBに動画を掲載するという流れが制作者側から起こり始めている証拠ではないか、などということを書くと、パソコンデスクひっくり返してずっこける人もいるかもしれない。

確かに動画をウェブに掲載するという要求は増えてはきている。しかしMedia PlayerにしてもReal Playerにしても、そのコンテンツを作るのは簡単ではない。Macintoshでもきちんと再生できるようにするとなると、なおさらである。また、ビデオキャプチャボードを買ったからといって、必ずしもちゃんと動作するわけではない。環境の違いや相性の問題等もあり、なかなか思うように動作しないこともある。

従ってヤフオクに出品されているビデオキャプチャ関連の多くは、結局使わなかった、または動作しなかった、さらには、良く考えてみればなくても良かった(既にPC側で対応していた)という理由によるものである。

●パソコンが怖い   2003.6.17

いくらインターネットが普及してIT化が進んだといっても、幸いにしてパソコンなどというものと一切関わり合わなくても生活できないわけではないし、事業が展開できないわけでもない。

しかし不幸なことに、そのように何とかなってしまうがために、IT化に取り残されていても危機感を抱かずに済んでしまうという現実もある。

まったくパソコンのコトを知らない人にとっては、インターネットの基本的概念もなければメールがどういうものなのか等、全く分からないのである。同時にインターネットによってウイルスに感染してしまうとか、犯罪が増えるというようなネガティブな情報を優先的に受け入れてしまう傾向にある。

例えば蛇を怖がる人というのは、アオダイショウも毒蛇だと思っていて、噛まれると死んでしまうと勘違いしている。

同じようにパソコンを知らない人はパソコンが怖いのだ。

●モラルハザード   2003.6.16

モラルハザードとは、道徳的な危機、自己規律を失うこと、倫理観の欠如した状態、等の意味であり、大企業や銀行の相次ぐ不祥事の要因として最近頻繁に使われるようになった言葉でもある。

ではインターネット上でのモラルハザードと言うと、まだ社会経験のない、集団の中での行動ができない、対面では自分の意見を言うことができない、等の条件を持ち合わせた人間が、ある1つのサイトや、1個人を、悪しきものと一方的に決めつけ、それを陰湿、且つ執拗な手段で攻撃するというもの。

さらにはそのことが正義であるという幻想と、そうやって社会悪に立ち向かう自分の姿をそのストーリーの中のヒーローとして勝手に頭の中に投影している。

リアルでの集団行動は出来ないものの、インターネット上での同じ考えを持った者同志が集まると、さらにその攻撃性を増すようだ。実社会では弱い立場にある人間ほど、凶暴になるという傾向もあるようだ。

結局は実生活で満たされない、認められない、相手にしてもらえない、といった鬱憤が晴らされているだけなのだ。まあ、これはインターネットだから、というのではなく、昔からある犯罪の典型的な要因でもある。だから仮にインターネットというものがなかったとしても、こういったヤカラは、他の方法で鬱憤晴らしをするだけのことである。

●問診   2003.6.15

一時期に比べると少なくなってきたのが、初心者からの電話パソコンよろず相談。さすがに電話だけで解決できる問題ではない場合が多いということ、タダで教えてもらうには限度があるということ、質問しようにも自分のパソコン用語の語彙が少なく説明しきれないこと、等々が分かってきたようだ。

しかしまだまだ知り合いなんだからタダで教えてもらうのは当然のように思っている人も少なくない。手術や治療はお金を払わなければやってもらえないが、問診だけはタダでやってもらえると思っている人たちである。

確かに医者とは違ってちゃんと国から認められた資格があるわけでもないので、知り合いや友人であれば問診ぐらいはタダで行っても良いのであるが、結局は問診だけでは何も解決しないのだ。最終的には治療まで行うハメになるケースが多い。そしてその治療も必ずしも成功するとは限らない。いつまでも継続的に面倒を見ることになり、気が付けば新機種購入の機種選定までやらされることになる。

そのようなことに付き合っている間に制作活動を行えば、その分は収入になる。つまり拘束時間がイコール費用、ということになるのだが、どうも物質的な「モノ」が動かない限り費用は発生しないと思っている人もまだまだ多いようでもある。

●結局はケータイ   2003.6.14

インターネットを始めよう!メールを始めよう!と思って買ったパソコン。しかし実際はメールはケータイで用を足してしまい、ウェブサイトもケータイで見られる範囲で何とかなってしまう。結局パソコンはホコリをかぶったままで使わずじまい、何てことが珍しくなくなってきた。

以前、パソコンに接続して使うケータイ型キーボードという、いかにも現代のパラドックスのような商品を紹介もしたが、今度は携帯電話の数字ボタンで操縦するラジオコントロールカー「チョロモード」なるものが発売された。http://www.nikkei.co.jp/keitai/saishin/20030612i166c001_12.html

また、携帯電話を接続することでエアコンや照明、窓の開閉などの状態を確認できる住宅向けセキュリティーシステムも販売を始めた。不正侵入を感知し異常が発生した場合、携帯電話にメールで知らせることもできるとのこと。http://www.nikkei.co.jp/keitai/saishin/20030611i166b000_11.html

すでにデジカメの需要の大部分をケータイが代用することにもなっている。家や車の鍵、ラジオや補聴器、そして財布と、持ち歩く物の全てがケータイで代用される日も近いのだろうか。

●在宅で出来る仕事   2003.6.13

SOHOの定義と言えば最近は「在宅で出来る仕事」ということになっているらしい。先進性も高いスキルもそこには感じられなくなってしまった。要するに職を失う人が多い不景気な世の中、倒産が相次ぎ、いつリストラされるか判らないという不安の中、職を失う前に何か手を打つ必要があり、それがSOHOということになっているのだ。

そうなってくると、どうもSOHOという言葉では良い印象を与えないので、ネットワークビジネスとかマイクロビジネスという言葉が代わりに使われるようになってもいるが、ネットワークビジネスと言えば、代表的なものがねずみ講や悪徳マルチということにもなる。

むしろSOHOと言ったほうが健全なイメージはあるかもしれない。しかしその作業内容は家内制手工業や内職に近いものであったりもする。では他に何かいい言葉はないのか?

といってもサラリーマンにしても個人事業主にしてもインターネットを使うようになっただけであり、通勤とか出張とか営業回りとかに費やす時間が少なくなってきたきただけなのかもしれない。手順はともあれ、やっていることはあまり変わってないようにも思える。だからSOHOに代わる、新しい、適切な名前なんて無いのかもしれない。

●お茶汲み   2003.6.12

うちの女性社員は朝礼や会議では何も発言しないくせに、何でああやってウラでこそこそと文句ばっかり言っているんだろうか。言いたいコトがあればはっきり言えばいいじゃないか。言われたコトしかやらないし、全く責任感がないんだから…とお嘆きの部長さん。

これを解決する1つの方法。女子社員にお茶汲みをやらせない、ということ。来客時は客が男だったら女性が、客が女性のときは男性がお茶を出したほうが良い。増して3時のお茶なんてものは廃止すべきである。お茶汲みやらされて会議でも発言しろというのは上司にとって都合のいい話。まず責任感を持たせるためには、それなりに責任のある仕事を任せることが先決である。

またドリンクだって人によって好みがある。全員が毎日、日本茶というわけでもないだろう。コーヒーや紅茶、ポカリやユンケル、牛乳だったり野菜ジュースだったりと…進んだ会社は完全セルフのところが多いはず。

女子社員のお茶汲み。日本の悪しき企業習慣である。

●重くても怒るな   2003.6.11

添付メールの重さ制限が今どき5MBなんていうところもあるようだ。BBが普及し、WEBで取り扱うデータも一気に大きくなってきた。同時に今まではMOやCDを宅急便で送っていたDTP業界でも、メール添付でデータを送ることが可能になってきた。これが納期真際ともなると一晩のうちに数十メガ級の添付ファイルが何往復もすることもしばしば。

しかしこういった重量級添付ファイルが、トラフィックを圧迫するとかマナーに反するとか言って指摘する人もいるのだ。そう、確かに受信にも送信にも20分、30分とかかることもある。

ではどうするのだ?メール添付以外に(FTPは除き)、もっと早く、もっと省力化した方法があるのだろうか?無いはずである。

●マルチタスク   2003.6.10

少し前までは印刷中に他の作業を行おうとしても、レスポンスが遅くて現実的なオペレーションはできなかった。しかし最近では処理能力の向上によって多少のマルチタスクは全く支障なく可能になってきている。ウェブブラウザでサイトを閲覧しながらの画像加工、ワープロ打ちしながらのオーサリング、BGMを流しながらの一般的な作業、印刷中の作業等々、気が付いてみると大抵のことはできるようになっている。

同時に複数のアプリケーションを起動して、メモリーが不足するというケースも少なくなってきた。Photoshopを立ち上げるときは、他のアプリは全て終了させなければいけなかったのは、それほど昔の話でもない。

しかし考えてみればこれだけマルチタスクが可能になってくると、作業する側の人間が休むヒマが無くなってくる。パソコンの都合でひと休み、という状況が少くなってきたのだ。どーりで忙しいと思ったら、どうもこのマルチタスクが原因のようだ。

使う側のマルチタスク化も強いられている…

●ウェブショップの転換期   2003.6.9

ウェブショップではお客様とのコミュニケーションを重視し、店主とのOne-to-Oneのやりとりによって、買い物を楽しむと同時に店主と顧客との信頼関係を築く、というストリーが一般的であったようだ。

しかしこういった方法は売る側にとっては非常に手間と時間がかかる。事業主が自ら対応すれば何とかなるものの、人を雇ってやっていたのでは人件費がバカにならない。なにしろウェブショップは24時間営業年中無休なのだ。

さらにこの方法は、1998年頃からの、まだまだインターネットが普及し始めたときの継承でもあり、多くの顧客が先に代金を支払うことに不安を感じていたため、これを軽減させるための手法でもあった。

現在、よほど如何わしいサイトでない限りは多くの顧客は先に代金を振込むことに抵抗がなくなってきている。また、店主とのコミュニケーションを楽しむというのも、こだわりのある商品、マニアックな商品等に限られている。こだわる客以上に、手間をかけずに素早く買い物をしたいと思っている客のほうが多いのではないだろうか。

そろそろウェブショップの運営方法にも転換期がやってきたようでもある。

●偽「お客さまの声」   2003.6.8

オープンしたばかりのサイトなのに、そのサイトで商品を購入したお客さまの声がたくさん掲載されている。1つずつ読んでみると一般消費者のわりに文章がなにやら適度にまとまっている。語尾や言い回しに変化があるものの、何となくどの声も言っていることが同じ。なんていうのを時々見かける。

真相は分からないが、こういったお客さまの声の中にはゴーストライターによる捏造もあるのではないかと想像する。

では、本当のお客さまの声はどうかというと、これは明らかに文章の書き方にばらつきがある。ですます調もあれば、全て敬語であったり、顔文字の多用であったりと。。ただしこのくらいであればゴーストライターでも書ける。

見分けるポイントの1つが都道府県名でもある。本当の声では、比較的在住地が首都圏や大阪、兵庫等に集中する傾向が強い。実際の人口分布やインターネットの普及率を見れば必然的にそうなるのだ。しかし捏造の場合、都道府県を万遍なくばらつかせる傾向がある。10件の中に、例えば、奈良県、福井県、岐阜県、岩手県、島根県という具合に混ざっていたら要注意だ。

●CD-R   2003.6.7

データバックアップするためのメディアとして、そしてデータの受け渡し用のメディアとして、最近はCD-Rが使われるケースが多くなってきた。他のメディア、主にMOに比較すると、それぞれメリットとデメリットがあるのだが、CD-Rの最大のメリットはコストが安いということ。これが普及している大きな要因。

そして最大のデメリットがそのメディアが「溜まってしまう」ということ。これがCD-RW、またはMOであればどれだけ重宝することだろうか、と思うのだが。多くの場合「返却しましょうか?」「いえ、いらないです。持ってて下さい」となる。すぐに捨てるわかにもいかず、2度と使うことがないであろうディスクが、また1枚、また1枚と溜まっていくのであった。

●仕様書   2003.6.6

ウェブサイトを企画デザインする前に、全体のディレクトリ構成やリンク先の流れをフローチャートや構成図にして、これを仕様書としてクライアントに提出しなければいけないことがある。しかしこいつを作る作業はことのほか手間。Wordで作ったりIllustratorで作ったりするのであるのだが、実はこれを作るくらいなら最初からHTMLで作ってしまったほうが早い場合もある。

ところがHTMLで作ってしまうと、なんで全体の構成が決まらないうちに勝手に作っちゃうんだ?とクライアントに思われるとマズいので、仕方なしに他のソフトで作るということになってしまう。

クライアントサイドとして気を付けなければいけないのは、こういった構成図のキレイに作られたモノというのは、その制作費が最終的な請求書に企画料とか基本デザイン料などという意味のわかりづらい項目となり、ちゃああんと含まれているということ。

ではこの問題はどうやって解決すれば良いのか?まずは似たようなサイトを見せて「基本的にコレと同じ」と説明する。または、手書きでラフな仕様書を短時間で作るということ。仕様書は見てくれよりも中味のほうがはるかに重要なのだ。

●キャッチボール   2003.6.5

1つのプロジェクトを進行していく上で、最初から企画や仕様がばっちり決まっていれば問題はないが、これらをデザインの作業と平行して進めなければいけない場合がある。そのときはクライアントとの間で情報のキャッチボールを行うことになる。

さてこのキャッチボール、相手から玉を受けたら、その内容をよーく読んで理解して、自分なりの回答を考えてから相手に投げ返さなければならない。情報が更新されないカラのボールを投げあっていても前進はしない。

ところが相手からボールを受けると何も考えずに投げ返してしまう人がいる。「それじゃ見積もり出してくれ(まだまだそんな段階ではないのに)」とか、「今忙しいから来週もう一回メールくれ」とか。つまり自分で玉を持っていたくないのだ。玉を持ってる間はそのコトについて考えていなければいけない。その考えるのことが億劫なためにすぐに投げ返して自分が楽になりたいということなのだ。

どんなに忙しいときでも「考える」ということを放棄していては、まともな企画はできない。

●評価されないフォントサイズ   2003.6.4

WEBデザインで意外にも悩むのがフォントサイズの設定である。IEとNetscapeで確認し、それぞれブラウザ側でのフォントの種類やサイズ設定を色々と変えてみて、レイアウトが崩れないかどうか、改行がおかしくならないか、などなど、その調整と妥協点を見い出すために結構な時間を要する。

さらにMacintoshではどう見えるか、CSSで強制的にサイズを固定した場合にNetscapeではどうなってしまうのか、tableの幅や高さをフォントに依存する場合にどのように変わるか、また800×600pixの解像度ではどうなるのか、などなど、検証しなければいけない要素はたくさんある。

さてこれらの検証作業をやらないとどうなるのか?多くの場合、クライアントの環境に合わせておけば、クレームとなることは無い。とはいえこの作業を省略するにはなかなか勇気がいるものだ。

●サブリミナル効果   2003.6.3

サブリミナル効果というほどでもないが、もう分かっている、そんなことはとっくに知っている、ということでも繰り返しPRするというのは意外にも効果がある。

例えばコカ・コーラ、マクドナルド、カップヌードルというように国民の99%が知っているであろう商品でも、テレビでは毎日のようにCMを流し続ける。これは一見無駄のようにも思えるのだが、実は無意識のうちに脳にその商品名がインプリンティングされているのだ。

だから超急いでいるときにコンビニでカップ麺を買おうとすると自然とカップヌードルに手が伸びてしまうというもの。

ただし老人が同じコトを何度も繰り返し言うというのはこれには該当しないようだ。

●メールへのURLの記載   2003.6.2

メール本文の中で、あるWEBサイトを紹介してそのURLを記載する。そしてこのメールにレスが付き、さらにそのレスともなると、いちいちURLを記載するのは面倒にもある。もちろん引用部分に含まれていれば問題はないのだが。

しかし最初にメールを受けたほうがこのURLをお気に入りに登録したり、どこかにメモってある確率は非常に低い。同時に「忙しいから後で見てみよう」というケースも多いはず。さらに過去のメールを捜してあらためて見る可能性はもっと低い。

WEBサイトを紹介してそのURLを記載する場合、同じスレッドが続く以上は毎回、何度でもしつこくそのURLを書く必要がある。おめでたいもので、多くの人は自分の紹介したサイトはみんなが見ていると思っている。自分は他人の紹介したサイトは滅多に見ないにもかかわらず。

●モニター   2003.6.1

パソコンショップに行くと、もはやモニターがCRT(ブラウン管)の新製品は見かけなくなった。店舗内の展示スペースも有効に使えるというのも。ただし逆に商品数が少なくまばらに感じられる店もないことはない。

つい最近までは高級品だった液晶モニターもコストパフォーマンスが格段に向上し、視野角や色の再現性の問題もほとんど無くなってきたように思える。

しかし多くのデザイン事務所では、まだまだCRTが主流。それには2つの理由があるようだ。

1つは、どうも液晶の色は信用ならない、というもの。長年CRTに慣れ親しんできているデザイナにとってはこのデバイスを切り替えるには勇気がいる。音楽家でいう絶対音感、に相当する絶対色感みたいなものをそれぞれが持っているため、その基準をどこに定めたらいいか分からないというもの。

もう1つが解像度。デザイナの場合、A4が縦に2枚並べて表示できる1280*960ピクセル以上のモニターを使う必要がある、というか効率的。この解像度で19インチ以上の液晶モニターがまだちょっと高いようなのだ。もちろん17インチでは安い商品もあるのだが、相対的に画面が小さくなるのは、やはりイマイチ使いにくいというもの。
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