2004年7月

●嫌われ者   2004.7.31

誰しも嫌われ者にはなりたくないであろう。ところが上司というものは大抵が嫌われ者である。しょっちゅう命令したり説教したりするからだ。しかしこれも仕事のうち。好き好んで説教しているわけではない。説教しないといつまでたっても部下が成長しないのだ。まあ「上司」=「嫌われ業」といったところだろうか。

SOHO事業者の場合、上司もいなければ部下もいないという環境の場合が多い。コラボレーションの相手やクライアントは仕事自体の問題点を指摘することはあっても、人間性やその人の能力について指摘したり説教したりすることは少ない。そんなことをすれば人間関係がややこしくもなりフォローや弁解に余分な手間と時間がかかるのだ。もし能力や人間性に問題があった場合は、指摘することなく、単に次から仕事が来なくなるというだけのクールな世界なのだ。

嫌われ者の悪口をぶつぶつと言いながら仕事しているほうが恵まれた環境であるとも言える。
●ウェブサイトをクルマに例えてみる-8   2004.7.30

このテーマも飽きてきたので最終回。基本的なコトを理解しないままホームページの制作依頼をする人。これをクルマを買いに来る人に例えると「えーと、カーナビとABSと助手席のエアバック。それとサンルーフとチャイルドシートとカーDVD。色はガンメタかな。内装はすきな色を選べるやつがいいな」といった具合。セダンなのかワゴンなのかRVなのか、国産なのか外車なのか軽なのか商用なのか中古なのか等などは決まっていない、というかそういう分類自体を知らない。さらに「高速道路でスピードが出て、渋滞していても速く走れて交通事故に合わなくてお巡りさんに捕まらないクルマがいいな。あ、それとできるだけ安く」といった具合だ。

そこで聞いてみる。「どなたが運転するのですか?」と。すると「いやぁ。まだ誰も免許持ってないんですよ。でもクルマだけは先に買っておいて損はないと思うんで」「はあ。それでは車庫証明と任意保険は手続きしておいたほうがいいでしょう」「えっ?すいません。クルマのことは素人なので…」「えっと、駐車場はありますか?」「はい。会社の前の道にみんな停めているので、とりあえずはそこに」
●ウェブサイトをクルマに例えてみる-7   2004.7.29

「ホームページを作りたいのだが、いくらでできるんですか?」という問いに対して。

「それはクルマを買うのだが、何を買ったらいいのか?」というのと同じで、どんな目的で、どの程度で予算で、業務用としてなのか個人用なのか、作ったことで会社として制作費をきちんと消却できることを目指すのか、と、そのへんのところはどのようにお考えなのか?ということになる。

とにかく一概には語れない。FLASHは読み込みに時間がかかりPlug-in等の見る側の環境に左右されやすく、動画であるため飽きもくるので頻繁な更新も必要になり運用コストもかかり、さらにはSEO対策に関して非常に不利なものでもある。よってウェブサイトにFLASHを使うことはおすすめしない!なんて言ってる人もいるのだが、そうであればこんなに使われないってFLASH。とにかく動画はクライアントに受けがいいのだ。なんて議論をしても始まらない。要はそのサイトの目的、コンセプト次第なのだ。

軽の四駆のターボも、1000万円のベンツも、トレーラーも、フォーミュラーカーも、消防車も、10万円の中古車も、それぞれその目的にあった需要があるから存在しているのだ。明日に続く。
●ウェブサイトをクルマに例えてみる-6   2004.7.28

海外の飲食店のサイト。ターゲットはその国と近隣諸国に駐在する日本人。そしてこの周辺の国ではまだまだBBが普及していない。基本的にはアナログダイヤルアップ。良くてISDNとのこと。

もうないだろうと思っていたアナログを想定した読み込み速度重視型サイト。画像データをぎりぎりまで軽く作らなければいけない。と、考えてみればつい数年前まではウェブデザイナーとしてはデフォルトの考え方でもあったのだが、今またその当時を思い起こしつつデザインをしなければならない。

2002年以降にウェブデザイナーという仕事を始めた人にとっては未知の世界かもしれない。と、これがクルマの話にどう繋がるかと言えば、オートマの免許と、マニュアル車も運転できる免許。そしてその昔は免許は全てマニュアル車。

持ってて良かったアナログ対応ウェブデザイン免許。といったところであろうか。明日に続く。
●ウェブサイトをクルマに例えてみる-5   2004.7.27

運送会社が業務用の車両を購入する。そして当然のことながらその台数分の運転手も雇用する。当ったり前のハナシであるのだが、この当たり前のことが通用しないのがウェブの世界。

相当のコストと時間をかけて構築したショッピングサイト。専用の購入システムを開発して広くサイトの告知もする。商品もメーカー直で他のサイトよりも格段に安い価格で仕入れることもできた。さあ、これから売ろう!というときに、実はウェブ担当者が社内の営業で一番パソコンに詳しいという若者1人だけであったりもする。しかもルーチンの業務で外出することも多く、常時パソコンの前に待機しているわけでもない。よくよく聞いてみれば社内でメールのい送受信ができるのは彼だけだそうだ。本業の営業は今まで通りにやった上の片手間でサイトの管理もやるとのこと。

というように、車両は買うが、運転手は雇わなくても何とかなると思われているのがネットビジネスでもある。明日に続く。
●ウェブサイトをクルマに例えてみる-4   2004.7.26

運送会社が業務用のクルマを購入する。当然のことながらそれはトラックである。2t車の場合もあれば10t車、ときにはトレーラーだったりもする。10t車ともなれば1台数千万単位の価格。ベンツより高い。とはいえ本格的に運送業務をするとなれば必要な車両であり必要な固定資産でもある。運送する貨物の量や頻度を考えれば、どの程度の車両が何台必要なのかはおおよそイメージできる。

ところがウェブサイトの場合がこのへんのイメージがでったらめだったりもする。例えばアスクルと同じようなウェブビジネスをやりたい!というクライアント。予算は100万程度。なんてこともある。これは軽トラ2台で佐川急便と同じ規模のビジネスをやろうというようなもの。アスクルがあのシステムを企画、構築、実現するためにかけた時間とコストを知らないのだ。 これも何度か書いたことだが、ウェブサイトでは、大手も中小も個人も画面のサイズは同じ。その裏にどんなからくりやシステムや資本があるのかはぱっと見はわからないものである。社長の思い付き超非現実的企画や机上の空論、絵に描いた餅が未だに横行し、それらの非現実性を紐解いて説明するウェブ制作者やアドバイザーやコンサルタント。と思いきや、これらを利用して作り逃げするウェブ制作業者。混沌としたものだ。明日に続く。
●ウェブサイトをクルマに例えてみる-3   2004.7.25

中小企業の社長が乗っているベンツ。会社の経費で500万で買ったとする。そうするとこのベンツが会社の利益に貢献して購入経費500万をペイできるだろうか?ベンツに乗っていたがために成立した商談とか新規顧客との契約があるというのは稀ではないだろうか。

仮に50万の国産車の中古であってもなんら経営上の違いはなかったのではないか。

つまりベンツは社長の個人的な趣味であり見栄であり自己満足である。と、実はウェブサイトに関しても似たような状況がある。ウェブを制作する立場で考えれば、公開したサイトがそれなりに経済的効果をもたらし、クライアント企業の利益に貢献し、最悪でも制作費を消却できて赤にならないだけの成果を期待したくもなるのもだが、実際に社長さんはそこまで考えていない場合も多い。我が社のホームページはこれだ!と、対外的に自慢できることが重要であったりもするのだ。明日に続く。
●ウェブサイトをクルマに例えてみる-2   2004.7.24

実は今までもパソコンを買うときにクルマに例えることはあった。ようするに「パソコンが欲しいのだが、どんな機種を買ったらいいのか?」という質問に対して、「それはクルマを買うのだが、何を買ったらいいのか?」というのと同じで、質問する前に、予算・使用目的・誰が運転するのか・駐車場の広さ、などが分らないと何をススめていいのかも分らない。というもの。

ただしパソコンの場合は、売れ筋の価格帯が絞られつつあることと、低価格の機種でも充分多機能であるため、イマイチ説得力に欠けるようになってきた。また、具体的にS社のコレ!とかF社のこの機種!とか言ってしまったほうがラクになってもきたため、あまりクルマに例えて説明する必要もなくなってきたわけである。

しかしウェブサイトのほうは多様化が進み、初心者にとっては今まで以上につかみどころのないものにもなり、また、色々な情報も飛び交っているために、一体どんなものを作ったらいいのか?という疑問を持つ人も多いようだ。というわけでクルマに例えて説明すると分りやすいということにもなってきたのだ。明日に続く。
●ウェブサイトをクルマに例えてみる-1   2004.7.23

ホームページとはこうあるべき!みたいな議論があちこちであったものだが、これだけ多様化してくると一概に「こうすべし!」ということも言えなくなってきている。このことをクライアントに説明する際に、今まではウェブサイトを印刷物に例えて、新聞・雑誌・チラシ・画集・会社案内・日記・商品カタログ等々、作ろうとしているサイトが、印刷物であれば何に該当するのか?というような説明をしてきた。つまり新聞であれば毎日更新するべし。ただしテキスト中心で凝ったデザインにする必要は無し。とか、画集であれば、コンテンツの豊富さと見やすいレイアウトと構成を重視すべし。ただし頻繁に更新する必要は無し。といった具合だ。この説明は印刷業界のクライアントには非常に分りやすいのだが、他の業界に対してはイマイチ理解してもらえない場合もあった。そこでもっと一般的に分りやすいようにクルマに例えてみることにした。明日に続く。
●ウマイかマズイか   2004.7.22

飲食店の評価。店の作りや待ち時間、価格、店員の態度や駐車場、駅からのアクセス、清潔感、メニューの豊富さ、など色々と対象となるものはある。しかし何と言っても決め手は「味」であろう。ウマイかマズイか。ということ。

仮に上記の「店の作り〜メニューの豊富さ」が全て100点であったとしても、出した料理がマズければ、自然と客足は遠のくであろう。

ウェブデザインにおいても基本はここにあるのではないかと思う。つまりカッコいいかカッコ悪いか。ウェブサイトの評価基準にも、 表示速度、価格、営業やデザイナーの対応、質問へのレスの早さ、先進技術の導入、SEO対策、マルチプラットフォームへの対応、など色々と対象となるものはある。しかし何と言っても決め手は「カッコいい」ことであろう。

クライアントからなかなかOKが出ない場合、その要因は「カッコ良くない」ことであることも多い。まあ、一概にそれだけとは言えないが。
●納期と見積もり-2   2004.7.21

さて見積もりに関してはいつまでも回答しないで誤摩化し続けるわけにはいかない。いつかはきちんとして金額を提示しないとクライアントとしても社内の予算を確保したり、稟議を通したりしなければいけないのだ。とはいえ、多くの場合はある程度の予算は見越していて、そして、その金額を受注する側には教えない。

というわけで、その予算を何とか聞き出すというのも受注する側の作戦である。これはずるいとかガメツいというのではなく、おおよその予算が分っていないと作業がスタートできないのだ。もちろん見積書も出せない。ウェブデザインなどというものは作りようによっては10万円にでも1000万円にもなるのだ。

打ち合わせの席で正直に聞いてみたら簡単に教えてくれることもある。一緒に飲みに行って吐かせるという手もある。絞り込み質問形式でしぶとく追求していくうちに見えてくることもある。

とはいえ、結局は少ない報酬でも全力出し切ってサービスしてしまうのもSOHOの性でもあるのだが。
●納期と見積もり-1   2004.7.20

デザインの仕事を受注したとき、クライアントから必ず聞かれるのが納期と見積もり。クライアントとしてはまずは確認しておかなければいけないことである。しかし受ける側にとっては、きちんとした方向性や資料が確定していない段階で、納期や見積もりを宣言するのはツラいものがある。安全を見て、遅め、高めに言いたくなるもの。同時にそのことで競合に仕事を持っていかれる危険性も伴う。

ではどうするのか?1つの方法として、納期に関しては即答する。今月末までにアップロードします!と言い切ってしまう。そして見積もりに関してはのらりくらりと誤摩化し続ける。 たとえばリフォーム屋さんのサイト。何も具体的な方向性が決まっていない段階で「いくらでリニューアルしてくれますか?」とか聞かれる。「う〜ん。いくらでバスルームのリフォームしてくれますか?って聞かれたときと同じですね^^);」とか言ってかわすのだ。  明日に続く。
●右脳と左脳   2004.7.19

デザインの作業。特に基本的なイメージを考えているようなとき「ここはこうだからこうすればよい」という風に左脳のHDが回ってるときはヤバい。「お、お、だんだん美しくなってきたぞ」という風に右脳のHDが動いていれば安全。デザインという感性に訴える部分を理屈だけで解決しようとすると、つまらないデザインになってしまう危険性が高いということ。逆に、記載内容の確認やディレクトリ構成。HTML上でタグを書くときは左脳の出番となる。

最初にPhotoshopだけでトップページ全体のイメージを作るメリット。それはなるべく右脳だけで作業ができるように。ということも含まれる。左脳と右脳を頻繁に切り替えながら作業するのはすごく消耗するのだ。

ただし医学的には右脳、左脳のどちらか一方だけが機能するのではなく、常に両者が協調して働いるそうだ。ということは、どちら「寄り」の作業をするのか、ということになる。

とにかく油断をすると左脳だけでデザインを解決してしまおうとする傾向が強くなるので気をつけたほうが良い。
●人を動かす   2004.7.18

プロジェクトを企画するときの勘所。どれだけの人を動かせるか?ということがその1つ。全て他人に丸投げでは反感を買う。逆に気を使って負担をかけないようにしていたのでは新しい企画はできない。適度に無理をしてもらうというのが落としどころ。とはいえこの部分のさじ加減は難しい。いい案配に調整したつもりが特定の人にだけ思わぬ負担をかけてしまったり、全く何もしないで済んでしまうメンバーもいたりと、そうそう一筋縄で行くものでない。というのが常であろう。

要はそういったアンバランスな状況に陥っても、周りが協力してくれるだけの信頼を普段から築いておくことが重要。それには人を動かすと同時に一生懸命自分も動く、そして動いていることをPRする、ということが必要。
●IT後進国   2004.7.17

アメリカでは現役で事務仕事をしているほぼ100%の人がE-mailを使っている。日本はどうだ。大手企業やIT関連企業ではほぼ100%に近いかもしれない。ところが中小企業や地方自治体管理の公的機関ではE-mailを使わないで肩身の狭い思いをしつつも何とか退職まで使わずに持ちこたえようといている往生際の悪い管理職が織権にしがみついている。その数たるや半端ではないだろう。対外的には日本はIT先進国という印象をPRしているようだが、実態はアメリカ人もびっくりの後進国ぶりだ。「私はパソコンが苦手でメールはやらないんですよ」などと恥ずかし気もなく言える環境がまかり通るようでは救いようもない。何とかしなければならない。とはいえ実際にはこういった管理職が多くの権限や決定権を持っているので、そうそう簡単に改善できるものではない。退職するまで待つしかなさそうだ。
●自社ビル   2004.7.16

大手企業のサイトを運営するのはそれなりに大変。新製品がリリースされる度、イベントが開催される度に更新しなければならないし、いつまでの同じデザインというわけにもいかない。これらの更新作業には相応のコストがかかる。

言ってみれば自社ビルを管理するようなもの。毎日の清掃、エレベーターの点検、ボイラー室や配電室、給水塔の維持管理、定期的な窓ガラスの清掃や消防署の検査、ダスキンの交換まで、運営維持管理には相応のコストがかかるのと同じようなもの。

しかしそれだけの維持管理する予算や人員、それ以前に定期更新するだけのコンテンツもないにもかかわらず、大手企業サイトの見て「これと同じようにしたい」と言われても大変に困るのである。
●ファイル名のスペル   2004.7.15

HTMLではファイル名は英数となる。このファイル名をいちいち考えるというのも意外に面倒な作業。基本的にはその内容を察っすることができるような名称をローマ字でつけることが多いようだが、リンクやメールのページはrinkuとmeiruではかえって分りづらい。メニューのページがmenyuuとなるとかえって間違いの元となる。そうなると簡単な英単語だけは英文でのファイル名ということにもなる。ところがそのスペルが正しいかというと決してそうではない。ファイル名だから自分が分ればいいのだ。とはいえrink.htmlとかmeiru.htmlというのは何とも中途半端で気味が悪いものだ。どうせならそのファイル名を考える度に正しい英語をチェックして、学生時代にさぼっていた英語の勉強を復習しようではないか。それにしても多いrink.htmlというファイル名。
●競合   2004.7.14

実店舗の場合、競合する店は同じエリア内に限られる場合が多い。しかしウェブショップの場合は競合は全国に存在する。さらに消費者はそれらの店を短時間に巡回して比べることができる。当たり前の話なのだが、このことを理解していない人も多い。

売る側の都合だけで商品ラインアップを決めて価格も設定する。そして「全く売れないのだがどうしたらいいか?」という相談。同じ商品であれば一番安く売っている店が一人勝ちというのがインターネットの世界。実店舗において地域性や昔からの馴染みの客に頼ってきた店主にとってはウェブショップを運営するというのは簡単なコトではない。具体的にどこをどう改善するかという説明の前に、そもそもマーケティングとは何か?ということから説明しなければならない。これを理解してもらうには大変な労力を要する。

実店舗でさえ駅前の百均で売ってる商品とほとんど同じモノを500円で売っていたりもするのだから。
●言いたいコトは山ほどあれど   2004.7.13

上司が部下に説教するとき、クライアントがデザイナーに要望を説明するとき、親が子を叱るとき、とかく話が長くなる。言いたいコトは山ほどあるのだ。そしてこういった長い説教や説明が終わったとき。喋ったほうはすっきりするのだが、聞いてるほうは「で、どうすればいいんだぁ?」状態となる。

他人に物事を説明、指示するときには、いかに簡単な短い言葉で納めるか?ということが重要。説明するほうとしては「あれも言っとかなきゃ、これも言っとかなきゃ」という具合に次々と言いたいコトが沸き出してくるのだが、それを口に出す前に、自分が聞く立場だったらどうだろうか?ということをよ〜く考えなければいけない。

まあ、喋ることでストレス解消ということが目的であれば別だが、説明することによって相手に情報をきちんと伝えたいのであれば、極力短い、じっくり噛み締められる程度の量の言葉に凝縮してから口に出すべきであろう。

10個思いついたら1個を口に出す、ぐらいが丁度良いのかもしれない。
●被リンク数を増やす   2004.7.12

blogに関しては批判的なコメントも多く書いてきたが、基本的にはより多くの人が簡単にインターネットに参加できる画期的なシステムでもあり、ITの普及に大きく貢献しているというのが事実であろう。またblogを直接利用していない場合でも、SEO対策の1つとして、効果的に活用することができる。

このページのように定期的にコラムを書く場合、その内容によってはblogユーザーが文章を引用して自分のblogサイトに掲載する。これは被リンクが増えるということ、つまり検索結果の上位に移行できる可能性が高くなるということにもなる。いちいち相互リンク依頼などはしなくても、興味をそそる記事を書くことで勝手にリンクしてくれるというわけだ。

しかし人畜無害なありふれた、色々なところに気を使った差し障りの無い内容では興味を持たれることは少ない。「そうだそうだ!」と賛同を得るようなもの。または「それは違うぞ!」と批判したくなるような内容が望ましい。

とはいえ政治、思想、宗教などに関する内容。又は特定の個人を批判する内容ではいろいろとややこしい展開になるのでそれ以外のもの。例えば特定のアプリケーションに関するちょっと過激なコメント、ある年代層や業種を抽象的に捉えた範囲で批判すること。といったところだろうか。
●権力-2   2004.7.11

例えば著作権に関するトラブルが起きた場合、金銭的な問題よりも感情的な問題に起因する場合が多いようだ。カネを要求するのではなくきちんとした謝罪とその転用したと思われる著作物の販売や掲載の取り消しを要求するというもの。

しかし展開によってはこれが単に感情的な問題だけではなく業界の利害関係や主従関係みたいな部分も微妙に絡んでいたりもする。業界のドンと言われるような人間、または主導的な立場にある組織等に対して話を通さずに何かを掲載したとかいう場合である。こういった場合には、訴訟以前にその人物の一喝で解決したり泣き寝入りしたりと、法的なシステムは全く効力を発揮できず、業界構造の中で裁かれることもある。

このような現実に対して毅然と立ち向かい、法廷で決着をつけるということも不可能ではない。しかし勝訴したところで、その業界内では裏切り者のレッテルを貼られ、二度と仕事が来なくなってもしまうのだ。権利よりも権力がモノを言う社会構造はそうそう簡単には崩れそうにはない。
●権力-1   2004.7.10

インターネット上で著作権や版権、肖像権について色々と議論されていることがる。過去の判例や専門家の意見を交えて喧々諤々。

こういったことを誰でも自由に考え、議論に参加できるようになったいうことはIT革命の恩恵であるかもしれない。

しかし現実に目を向けてみると必ずしも理屈だけでは収まるものではない。判例があるということは裁判になったということ。ということは訴訟を起こしたということ。と、ここまで実際に行うためには弁護士や司法書士に相談しなければならず、当然のことながら相応の費用がかかる。裁判が長引けばそれだけ継続的なコストがかかる。相当な額であるはず。これは資本力がなければできないこと。実際にその費用を考慮すれば、訴訟額が小額であれば起訴しないほうが安上がりというのがほとんどだろう。小額訴訟制度というものもあるが、これとてタダではないし、そのために費やす手間と時間と労力は相当なもの。

まだまだ権利よりも権力がモノを言う社会構造である。明日に続く。
●蚊   2004.7.9

パソコンも高性能化するにつれて消費電力も多くなりその分放熱量も増える。SOHOのように狭い部屋の場合はこのパソコンの放熱によって冷房効果が弱まってしまう。夏場はエアコンがフル回転などという場合もある。しかし基本的に昼夜の区別に無頓着なSOHO者の場合、日が暮れて外気温がとっくに下がっているにもかかわらずエアコンをつけっぱなしというコトもよくあるものだ。しかし気温が下がっても湿度が高い場合はキーボード周辺がなんとなくベタついて作業効率も落ちるというもの。やはりエアコンは必要。

とはいえ部屋の空気が悪くなるのでたまには窓を開けて換気。その後、気がつくとどこからともなく侵入してきた蚊。モニターの回りをぷ〜〜んと飛び、現れたり見えなくなったり。モニター画面にとまったところにそおっと近づきつかまえようとすると。。それはポインターだった。
●デザイナーの使い方   2004.7.8

デザイナーは依頼された以上は、最後まで面倒を見なければいけない。DTPであれば最終データの入稿。ウェブであれば最終データのアップロード。

しかし実際には、例えば大まかなデザインだけやってくれ。基本的なレイアウトまで決めてくれ。というような依頼もある。ところがこういった仕事の場合、実際のデザインの作業よりも、クライアントとコーディング担当者、又は版下データのオペレーターとのやりとり。時には仲介役みたいな作業に相当な時間を食われる。催促したり謝罪したりクレームつけたり懇願したりと、ほとんど営業業務になってしまう。これだったら最初からデザイナーを間に入れずに直接制作側とクライアントで打ち合わせて詰めたほうがよっぽど早いのではないか?ということになってしまうのだ。

おおまかなイメージであれ、基本的なデザイン構成であれ、デザイナーは実際に制作できるような条件や環境も考慮して作業を行う。これを制作側に正確に伝えなければならない。同時に制作側の環境や条件を知った上でデザインしなければならない。これが不明確なまま、大まかなデザインだけを行ったとしても、結局は制作側との詰めの作業までやらされてしまうことになるのだ。

厨房で、食材の仕入れと仕込み、下ごしらえまでをやって、調理は他人に。。と言われても、そうそう簡単には行かないのだ。
●使命感?   2004.7.7

愚痴というか告発というか、この手の仕事をやってると、あまりにも。。というクライアント様をネタにしてこのコラムに書いてしまったりもする。しかしこれは決してストレス解消とかうっぷんを晴らすというのもではない。

インターネット利用者数がウン千万人になり、インターネットのインフラとそのコストパフォーマンスでは世界一。IT先進国を名乗るにしては、あまりにお粗末で旧態依然とした現実がある!ということを微力であれ、もっと広く、そしてより多くの人に理解してもらわなければいけない。という使命感(大袈裟?)によるものであることはご理解いただきたい。

昨日のようなメールもあれば、同じくウェブデザイナーの方のサイトより相互リンクの依頼もあり、その方のコラムを読んでみると、あ、やっぱり。そうそうそうそうと最低4回は頷きたくなる、変な会社でした。
●色の問題   2004.7.6

以下メールをいただきました。

私は最近、「色」のことでクライアントともめました。クライアントのパソコンがけっこう古い液晶(ノート)でしたので色の表示が乏しいパソコンだったとおもうのですが、色が見えない、色が違う、と散々言われました。私はもちろん、色というのはパソコンの種類や性能によってまったく違いますといいましたが、やはり自分のパソコンでちゃんと見えないと気持ちが悪いようで・・・。

で、結局そのクライアントのパソコンでよく見える(と思われる)ような色に変えましたが、ふつうの性能のいいパソコンでみるとひどい色でした。

まあ クライアントがよければいいんですが・・・

そのクライアントもいつか 新しいパソコンに変えたときに愕然とすることでしょう。


新しいパソコン。「このパソコン、色が変です!」と、販売店にクレームをつけに行かなければ良いのですが:-)。まあ、いずれにしても「色」の問題はどんなに技術が進歩しても解決するのは難しいでしょう。モニターだけではなく環境光の問題もありますし、見る人個人個人の水晶体によっても色は違って見えるそうです。ウェブに限らずデザイナーにとって永遠の課題ですね。
●リンクの承諾-3   2004.7.5

ホームページとかウェブサイトというものの範囲がどこまでなのか?ということ。例えばblogはホームページなのか?レンタル掲示板での書き込みの中でのサイト紹介はどうするのか?いちいち承諾をとってからカキコするというのは現実的ではないのだろう。

紹介される側もblogだったりもする。さらにケータイ用のサイト。期間限定の広告サイト。毎日のように更新され、その度にURLも変わるようなサイト。こういったサイトもいちいち承諾を得るという性質のものではないだろう。

とうわけで、自分のサイトで他のサイトを紹介するとき、リンク集のページに掲載するとき、そのサイトの主宰者に承諾を得るということは過去の話になってしまったようだ。

ただし紹介文で安易にそのサイトを批判したり誹謗中傷することは、場合によっては痛いしっぺ返しをくらうこともあるので、紹介文は良識の範囲の内容にしておきべきだろう。
●リンクの承諾-2   2004.7.4

例えば承諾の連絡がといれないサイトというのもある。サイト上にメルアドも電話番号も掲載されていないというもの。また、掲載されてるメルアドにメールしたところでレスがない。つまり既に管理されていない状態。ホームページというものが登場して6〜7年になるが、例えば7年前に開設したサイトは、主宰者は管理はしていないものの、CLOSEする理由もないので、そのまま公開しているというもの。当時取得したメルアドは今ではもう使っていない、という場合である。

また、掲載されているメルアドを最初から誰もメーラに設定していない、という場合もある。特に企業サイトなどでは、ドメイン取得と同時に数十個のメルアドをサーバ側で設定し、その企業のウェブ担当者は各部署毎に個別のメルアドを割り振ったものの、実際にメールを使うスキルのある人がいないので、パソコンのメーラ側ではそのメルアドが設定されないままになっているというもの。つまり承諾の連絡のメールを出したところで、全くレスがないということがあるのだ。

しかしまだ他にも理由はありそうだ。明日に続く。
●リンクの承諾-1   2004.7.3

自分のサイトで他のサイトを紹介するとき、またはリンク集のページに掲載するとき、そのサイトの主宰者に事後報告でも連絡を入れるのがマナーとされてきたのは、かれこれ4〜5年前までの話であろう。最近は全く承諾無しに紹介、掲載するのが当たり前になってきている。

その理由。まずはサイトの数が爆発的に増えていること。サイト公開のサイクルが短くなっていること等があるのだろう。いちいち承諾をとってるヒマはないといったところ。

基本的に「公開」するということは、不特定多数の人が自由に閲覧可能な状態にしているわけなので、紹介するコメントが名誉毀損や、あからさまな無断転載にでもならない限りは法令に触れるようなこともないだろう。紹介されたくないなら、最初から認証制限をかけるべき、ということなのだろう。

しかし他にも理由はありそうだ。明日に続く。
●売れる商品売れない商品   2004.7.2

リサーチ会社に、ある商品が売れるかどうか調査依頼する。すると結果は「以下の条件を改善すれば売れる」という場合が多いようだ。無条件で売れる!と言い切る、又は絶対に売れないという結論を出すことは稀。

実は全く同じ商品をそのリサーチ会社に「全く売れないという結論になるようにレポートしてくれ」と依頼すれば、それはそれなりの結論を導き出すレポートを提出できる。その逆もしかりである。

例えばボブ・サップとミルコ・クロコップの試合前に、スポーツ新聞の記者は、サップが勝つストリーとミルコが勝つストリーの両方を書き掲載することができる。これに近いものがる。 結局はその商品が売れるかどうかという判断は、自分が消費者の立場で「買うのかどうか?」というシュミレーション。あとは長年の勘。このほうが的中率は高いのではないだろうか。
●サイトを採点   2004.7.1

他人の作ったウェブサイトを勝手に評価して点数をつけるなどという無責任なことをする連中がいる。そんなものがなぜ分るのか?そもそもサイトの成果はその主宰者や管理者の考え方次第である。利益が上がることが良いのか、自己満足することが目的なのか、とりあえずサイト自体が「有る」ことだけ良いのか。

ナビゲーションやデザインが未完成であっても利益をあげているサイトもあれば、その逆もある。最初から運営管理することを放棄しているサイトもある。運営管理するためにかかるコストと手間を考慮し、費用対効果を考え、最初からそういったコンセプトで制作したサイト。多少の不具合があるにしても、驚異的なコストと納期で制作した、なんて場合もある。

そういった経緯やコンセプトは完成したサイトだけを見てもわかるはずもないのだ。と、まあ、他人のサイトに点数をつけているような連中が、自分のサイトでどれだけ効果を上げているのか疑わしいものでもあるのだが。
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