▼天声人誤

●信号とハゲ

信号とハゲになにか関連があるかというと全くない。信号は信号、ハゲはハゲである。ではこの2つに何らかの共通点が有るのかと言えば、それがあるからこのページのタイトルになっているわけだ。では信号とハゲのどこが共通なのかと言えば、それは日本に来た外人がぶったまげることベスト2であるということ。

まず信号。何にぶったまげるかと言えば、信号を「守る」ということ。もちろん交通量の多い道路や列車や自動車は外国でも信号は守る。当たり前の話だ。守らなければ命にかかわる。しかし明らかに交通量の少ない、または全くクルマの走っていない交差点や横断歩道での歩行者用信号は、赤でも100%大丈夫だろ!ということもよくある。それでも青に変わるまで律儀に待ち続けるという行動に対してぶったまげるのだ。

これは洋の東西や人種や国家を問わず、日本人だけであるらしい。

次にハゲ。外人にももちろんハゲている人はいる。日本人にはハゲが特別多いということでもないのだが、何に対してぶったまげるかと言えば、あのバーコード1:9分けの頭である。電車の中などでは背の高い外人は、その頭を眼下直前に見下ろすことになる。そして、なぜこのようなことをするのかが理解できないらしい。毛が無いのは無いで仕方が無いことだし、いくら1:9分けにしたところで、そのバーコードの下には毛が無いのは一目瞭然なはず。

サムライはあえててっぺんの毛を剃ってチョンマゲを結ってたわけなので、このバーコード1:9分けの頭は古来からの何らかの文化の伝承なのかと思うらしいのだ。そして特にそういったものでは無いと分かったときに、今度は無性にコミカルなものに見えてくるらしい。何でこんなことをするのか?ということは全く理解できないのだ。

ついでにもう一つ。カツラだ。カツラはよほど高級なものでない限り、それがカツラであることはバレバレだ。自毛だとすればいい歳して前髪を垂らし生え際を隠すということはほとんど無い。生え際を毛で隠していること自体が「私はカツラです」と言ってるようなものだ。それに毛の色や艶が自毛の部分とは明らかに違っていたりもする。それにカツラの毛は伸びない。いつも同じ毛の長さである。

そしてカツラ、イコール毛が無いということを申告しているということにもなる。そして毛が無いことをなぜ隠す必要があるのか?ということは外人には理解し難いということでもある。毛が無いのであれば無いなりの見せ方というものがあるだろうに。残り少なくなった僅かな毛にいつまでも未練を持って執拗にこだわるから可笑しなことになるのだろう。

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