2001年1月

●講演者のもてなし   2001.1.31

2〜3月で4件の講演予定が入っている。商工会の研修旅行での講演の場合、同じ埼玉県人なのに水上や熱海の旅館で行うこともある。ときには講演者用の机には金のテーブルクロスに水差しとコップ、ちょっと高級な灰皿、ガラス瓶にキャンディーなどが用意されていることもある。そしてこれらをどけて液晶プロジェクターをどーんと置いて、ノートパソコンを接続して「あの、すいません、スクリーンはもっとこっちに‥‥」とか「テーブルタップもう1つ」「あとホワイトボードがあれば‥‥」とか色々とお願いする。どうも講演者に対するもてなし方にも形式があるようなのだ。

ところで、講演とか講義では「先生、先生」と呼ばれることになり、その相手も商工会会長や理事の方々で当然のことながら年上であり、ときには市議会議員を兼ねていたりする。

ところが立場が変わってウェブの仕事で打ち合わせに行くときは、上記のような人たちに対してこちらが頭を下げて、「ところで先生は‥‥」などという会話になる。英語のようにすべてMr.で済ませたいものだ。

●メールバックフォーム   2001.1.30

CGIを使ったメールバックフォームでは普通は名前とメルアドを入力して本文を書いて発信ボタンを押す。しかしメルアドや名前以外に住所や電話番号、生別や年令まで入れないと発信できないページがある。できるだけ詳細な顧客情報が欲しいという気持ちは分る。しかしだ、たかが会社案内に毛が抜けた程度のホームページにメールを出すために何でここまで個人情報を与えなければいけないのか?自分が入力する立場で考えればわかりそうなものなのに‥‥

「名前や住所を入力してもらわないとイタズラのメールがある」とか言って、発信者の身分を明らかにさせたいという要望もたまにある。1日のアクセスがせいぜい10ぐらいのページで、たとえイタズラでもメールが来るだけ有り難いというのが実情なのに。

日本の悪しき商習慣、それは売る側が売り手のスタンスでしか物事考えないということ。多くの、いやほとんどの企業ではお客様第一主義を掲げながらも自分達第一主義なのではないか、と思うことがある。「小売店」「販売」「発売」「売り場」「売店」「商売」と、全て「売」という字が含まれているではないか。「買」という字はあまり含まれていない。

●プリンター   2001.1.29

コンビニの¥10コピーというのは実はA4の場合赤字だそうだ。なぜ値上げしないかというと家庭や事業所で一般的なインクジェットプリンターで出力したほうが安く上がるため(だけではないと思うが)。だからたとえ100枚でも多少時間がかかったとしてもプリンターを使ったほうがいいということになる。

しかしプリンターはなかなか思うように動かないことが多い。スプールが溜まったままエラーが起こると延々と訳のわからぬ文字が出力されたりする。特にハガキや封筒となると郵便番号の枠の中に数字を入れるのには一苦労である。その間、無駄になる紙の量たるや半端じゃない。

以前どうしても動かなくなりサポートに何度も電話したのだが解決しない。しばらくして給紙の隙間から画鋲が出てきた。

●誌面の都合   2001.1.28

ウェブのメリットは「早い、安い」であるが、もう一つ、その量に制限がないというのがある。無限というわけではないが、新聞や雑誌のように誌面の都合で記事の長さが決まるということはない。プロバイダーの1ユーザーが使用できるディスク容量が10Mbとすれば、数十万〜数百万文字の記述が可能となる。

これは逆にいうと紙媒体での記事というものが、いかに断片的であるか、ということを意味する。ウェブでは例えば、朝日新聞のページから読売、日経、毎日、産経、と次々にリンクを辿って行くことができ、それぞれのバックナンバーを参照することもできる。そこからそれぞれの記事の専門的なサイトに行って、さらに詳細な情報を得ることもできる。つまり1つの項目に対して多角的に調べることが簡単にでき、総括的な分析、客観的な視野で見ることが可能となる。

実際にインターネットを利用していない人が「オレは自分なりの方法で情報収集をして分析している」と思っていたとしても、それは単に「能率の悪い情報収集」に過ぎないことが多いようだ。

●さじ加減   2001.1.27

料理でも、いい素材があったからといって、そいつを全部1つの皿に盛り付ければいいというものではない。主役があり脇役があって全体のバランスがとれる。これは音楽でも演劇でも小説でも同じであり、デザインにおいても例外ではない。

例えばホームページビルダーの素材集の中から自分が気に入ったからといって、これらの素材を全部1つのページに入れようとすると、必要以上に賑やかになる。業界用語で「お祭り」というヤツ。年に1度のお祭りは派手なほうが良いが、毎日見るサイトのデザインはお祭りである必要はない。飽きのこない落ち着いたものが好まれる。

さらに難しいのが色の選択。好きな色を全部使うとお祭りになる。料理がお祭りになると食べられなくなってしまうのと同様、そのさじ加減には多くの時間と経験を必要とする。ただし慎重になり過ぎると薄味になってしまうので、このへんのバランスが難しいところでもあり、そのさじ加減ができるかどうかがプロのデザイナーとそうでない人との違いでもある。

●トップページを2つ作る   2001.1.26

何日か前に書いたが、例えばトップページにFlashを使用した場合、最初に読み込むときは良いが、トップへ戻るたびにタイトルロゴが回転したりフェードインしたりしながら出てくるのはウルさい。同様にBGMが流れるページ、これもトップに戻るたびにムービーを読み込み同じ曲が流れてくるのはほとんどの場合見る人にとっては迷惑なだけである。

そうは言っても作るほうはFlashやBGMを使いたいのである。そこでこれを解決するためにトップページを2つ作るという方法がある。1つは最初に読み込まれるファイル、もう1つは他のページから戻ってくるファイルで、基本的にはコピー。コピーのほうはFlashをgifの静止画に差し換え、BGMであればそのタグを消すだけ。

ついでにFlashの場合、Aftershockで生成されるgifよりも、Flashの画面をプリントスクリーン(スクリーンショット)で撮ったほうがキレイであることが多い。

●音声認識   2001.1.25

音声認識ができるようになればキーボードを使わなくて済む。だからそういう時代になるまで待てば良いので今さらキーボードを覚える必要はない、なーんて思っている人もいるようだ。確かにコールセンターや声紋による認証、また障害者用の入力装置、キーボードでの対応が難しい言語など、その用途は広がりつつあるし、CPUの処理能力に向上によって、同時通訳なども可能になることだろう。

しかし通常のタイピングの代わりに音声入力を使うというのはどうだろうか?現状では使用者の声を認識させるまでの作業に相当な時間が必要。これが解決したとしても、果たして「えーと」「じゃなくてー」「あ、ちがった」とかを後から修正しなければならない。そのときはきっとキーボードが必要。第一パソコンの前でぶつぶつ言っている姿が無気味だ。

●テレビでインターネット   2001.1.24

5年後には国内の3000万世帯が高速、1000万世帯が超高速インターネットが利用可能になるというのが政府のIT戦略。たぶんDSLからFTTHまで、512kbps〜100Mbpsという範囲での接続ができるということだろう。

そうなれば当然従来のTV番組もオンデマンドで見ることが可能となる。となると、果たしてテレビの位置付けってどうなるんだろうか?全てパソコンになってしまうのか、テレビにもパソコンの機能が内蔵されるのか、それとも全く新しいデバイスが登場するのか。実際には番組を配給する側、ハードを売る側のPR方法や訴求方法によるところが大きいとは思うのだが。

しかしパソコンとテレビ、見た目も似ているし、どちらも電気屋さんで売っている。しかしそこには決定的な違いがある。それはパソコンは能動的な操作であるのに対し、テレビは完全な受動的な操作であるということ。パソコンを使っている人はその作業に対価が支払われるが、テレビを見ながらポテトチップを喰ってる人には誰も金は払わない。今まで多くのインターネットテレビが商品化されているものの、1つとして成功していない理由がここにあるのではないか。

●脱出のタイミング   2001.1.23

大企業の倒産が珍しくないようだ。水を切って走るイージス艦の後方で老朽化した戦艦が沈んでいく。難しいのがその沈んでいく戦艦の乗り組み員の脱出のタイミング。まだ沈みそうもないうちに脱出するには海に飛び込むしかない。そろそろヤバそうだというときには船は救命胴衣や浮き輪を用意してくれる。いよいよ沈むというときには救命ボートを出してくれる。

しかしそのタイミングを逃すと船とともに沈んでしまう。間一髪逃げ出せても、大きな船は沈んだ直後に煙突に流れ込む海水が巨大な渦を作るので、これに巻き込まれてしまうこともある。大きな船は、例えば機関室が浸水していても甲板にいる人間は気が付かない。機関室から船長に「もうダメです!」と連絡が行くのだが「まだ諦めるな、何とかしろ!」と言われる。機関長を船長が兼任している小さな舟ではそんなことはないのだが。

それと救命ボートに乗る時もどのボートに乗るかはよく考えよう。なるべく船頭の少ないやつがいい。

●FLASHの使い方   2001.1.22

いくらFLASHといえども元になる画像の数を増やすと重くなる。だから数を使いたいときは1つ1つの画像を軽くする必要がある。そうなるとグラデーションやアンチエイリアスを使わない方向となる。そして回転や拡大縮小、フェードインなんかが比較的簡単にできるので、結果としてゼラチンフィルムを重ね合わせた影絵のようになる。いかにもFLASHで作りました、という風に。

通常はAftershockでHTMLファイルを自動生成するが、このとき同時に、クライアント側でshockwaveのplug-inが正しくインストールされていなかった場合のために、同等のgifムービーも作ってくれる。ところがこのgifムービーがけっこう良くできているので、最終的には「こっちでもいいかァ」ということもある。plug-inいらないし。

またFLASHの画面サイズが大きい(例えば480×320pix)ときにはgifの静止画となるが、クリッカブルマップはそのまま反映される。 よくトップにFLASHを使っているページがあるが、最初はインパクトがあるものの、トップに戻るたびにFLASHが動き出すと3度目からはイヤになる。そうなると「特に静止画でも問題ないかァ」ということになることもある。

●Eコマース   2001.1.21

我が社もホームページを作ってインターネットでEコマースをやりたいのだが。。という社長さんが最近多いようである。どうやらホームページを作ることで世界中の人たちとEコマースで商売ができると思っているらしいのである。そのためにどれだけの資金が必要か、資金がなければ努力が必要か、どちらも「無し」でEコマースをしたいらしいのだ。

まず自分でEメールぐらいは発信できるようにしてほしい。それと多少の英語ぐらいは喋れるようになってほしい。どちらもできないのなら専任のスタッフを雇うしかないではないか。そうなれば当然それなりの用役費がかかる。当たり前の話であるのだが、そこまで考えない。さらにスタッフを雇う金がないとかいって若い従業員に全部やらせようとする。しかしその従業員の従来の仕事を減らすわけではない。

全てはオノレの勉強不足が原因なのだ。不景気だ不景気だと嘆きながらも週1回は飲みに行き月に一度はゴルフに行く。ライフスタイルと価値観を変えようなどとは思っていない。でもEコマースはどうしてもやりたいらしい。

●ケータイ用のページ   2001.1.20

この仕事は基本的に受けないようにしている。1つ目の理由は、あの限られたスペースに文字を並べる場合、デザイナーがやっても普通の人が作ってもほぼ同じものができる。デザインするという要素がほとんどない、ということ。

次に、機種が多すぎるということ。ドコモ、Jーフォン、KDDIでそれぞれ違うと、ここまではいいのだが、画像が絡んでくるとドコモだけでも10種類以上の機種で確認しなければならない。さらにFOMAが登場してくる。確認をするための機種を揃えることが物理的に不可能であるということ。

最後に私自身がケータイを使ってないということ。自宅で仕事をしている時間のほうが圧倒的に長いので、あまり必要性は感じない。まあ平均すれば週2〜3日は外に出るが、その間に電話がかかってくるという確率も低いように思う。こちらからかける時は、必ず誰かが持っているので借りればよい。

●Bluetooth   2001.1.19

既に東芝や富士通からは対応されているパソコンが発売されているようだ。最終的には洗濯機や電子レンジをケータイで操作できるというもの。パソコン周辺機器やPDAなんかは非常に便利であるとは思うのだが、家電ではどうだろうか?冷蔵庫や電子レンジで一番多い操作はドアを開けること。これはリモートでできても意味がない。実はビデオデッキでもテープの出し入れは人の手を要する。とはいっても家庭用のロボットが実現すればこれは解決できる。が、そうなると家電がBluetoothである意味もなくなるよね。

すぐ手の届くところにテレビがあるのにリモコンでチャンネルを替えるている人も多い。同じように冷蔵庫の前でケータイを持ってドアを開けるためのパスワードを入力している、なんて光景もあり得るかもしれない。「フリーズしたかな?」とか呟きつつ。

●BGCOLOR   2001.1.18

ホームページを作っている人の約半分はホームページビルダー等のエディターを使っていて、2割の人はHTMLを書いている。残りの人たちはプロバイダーや色んなポータルサイトで提供しているウェブ上のツールを使っているとのことらしい。

さてエディターやウェブ上のツールを使っている人のほとんどがWindowsとInternet Explorerを使っているはず。まずはMacintoshでどう見えるかなどと考えている人はほとんどいない。まあMacintoshでの確認は無理にしてもNetscapeでは確認しておいたほうがいいのではないかと思う。

実はNetscapeで確認してないページというのは一発で分る。デフォルトでのBGCOLORがNetscapeはグレー、Internet Explorerは白になっているので、どう見ても背景を白で想定しているはずなのにNetscapeでグレーになってるページがそれ。<body bgcolor=ffffff>と追加するだけなので、身に覚えのある方は修正しておきましょう。

●埼玉県鍼灸師会   2001.1.17

先日、埼玉県鍼灸師会の経営講座でホームページの活用法について講義を行った。参加した鍼灸師の先生方で既にインターネットを利用している人は約5割。商工会等に比べるとなかなか優秀。

ホームページの活用法に関する講義はD社のK社長と私で30分ずつ担当したのだが、その前に「私はこうしてパソコンを利用している」というテーマでO鍼灸院のH先生が体験談を披露した。原稿をひたすら読むというシンプルな講義ではあったが、パソコンを買って、メールを始める、ホームページを作る、というプロセスを淡々と説明され、その時々の喜びや感動、にぶつかった壁や悩んだ事など、実にリアルに(同じ経験をしてきた者として)伝わってきた。

我々の方は液晶プロジェクターで資料をスクリーンに写しながらのある程度場慣れしたプレゼン。初心者にとってはそれなりに分かり易い 内容だとは思うのだが、もし自分が聴講者だったらH先生の話のほうが印象に残ったのではないかと想像するのであった。

●インターネット否定論者   2001.1.16

どの業界や組織にもインターネット否定論者がいる。要するに自分がパソコンやインターネットができないから否定しているだけなのだが、17才の少年による犯罪や成人式での一連の騒ぎはインターネットのせいだとしている。インターネットはメリットよりデメリットのほうが大きいのでやるべきではないという論理だ。

政府のIT戦略の中でも個人情報保護法制化専門委員会・個人情報保護検討部会・情報セキュリティ対策等々長いタイトルではあるけれども、個人情報やセキュリティー、有害情報やハッキング、ウイルス等、考えられる問題についてはちゃんと(後手の感は否めないという部分もあるが‥‥)動いている。と、これは首相官邸のページ。各省庁でも文部科学省のページでは「インターネット」で検索すると480件の項目が出てくる。 経済産業省では「平成12年情報処理実態調査速報」で業界毎のパソコンやインターネットの普及率を数値化して公表している。郵政事業庁の「通信白書」のページはインターネット布教活動用プレゼン用資料作りには大いに参考になるデータの宝庫。また各都道府県庁のそれぞれ独自のIT戦略を公開しているし、市町村の教育委員会でもホームページ上で何らかのIT関連情報を公開しているところがほとんど。

でもインターネット否定論者はこういったページを見れないんですよね。週刊誌や新聞の極めて断片的な情報をもとにインターネットを語ろうとしてもちょっと無理じゃァないかな。

●G4   2001.1.14

Macユーザーの割合は10%を切っているようだ。日経Macも廃刊になったし、どうもWindowsの圧倒的勢力になすすべなくシェアを失いつつあるのか?

そもそもG4のマシンというのも考えものである。CPUが400とか500MHzのを買うために20〜30万も出さなければいけない。Windowsだったら7万円で買えるのに‥‥。

G4の場合、その外装にかなりのコストをかけている。金型費も一般的なパソコンよりもかなり高いはずだし材料費も高いはず。具体的な数字はもちろんわからないが、通常17インチのモニターのバックキャビネットでは数千万の金型費が必要。これを透明な樹脂でスケルトンにするだけで金型の最終仕上げに要する時間が数倍になり、また透明の樹脂自体のコストも単品の原価で数百円はアップしていると思う。

これらが単価に反映されているので高くなる。まともにスペックで勝負できなくなったのでデザインという付加価値を付けて誤摩化しているのだ。これは商品戦略としては決して間違いではない。しかし日本でのMacユーザーの多くはDTPで使っている人。狭い事務所にびっしりとMacを並べてPhotoshopやIllustratorを使っている。マシン本体もモニターもバックキャビは書類の山に隠れて見えないのだ。

しかしDTPの作業をWindowsで行うというのも何とも高率が悪い。ファイル1個を開くのに「参照」を押してディレクトリを移動したあと最後に「OK」を押すなんてまだらっこしくてやってらんないのだ。だからしかたなくMacを使っている。

機能重視のMac、又はMac並みのユーザーインターフェイスを持ったWindowsOS、このどちらかをひたすら待つ‥‥

●更新   2001.1.12

某証券会社から電話があった。以前私がデザインしたウェブページ(単独の業務ではないので→のリストには掲載していません)を更新したいのでお願いできないか、とのこと。よくよく内容を聞いてみると、一部のテキストとリンク先のみの変更らしい。

この程度であれば、HTMLを書き直す作業は30分もかからない。画像の追加や修正もないし、CSSやJavaScriptも使ってないのでいたって簡単な仕事となる。

しかしここで問題となるのは、更新する前の現行のデータをどうやって入手するか、ということ。最初に私が作ったものから多少の更新はされているとのことだし、全てのページを私が作ったわけではない。従って現行のデータをメール添付で送ってもらうか、サーバのパスワードを教えてもらってダウンロードするか、オートパイロットソフトでダウンロードするか、というような選択になる。いずれにしても砂粒程度の変更のために岩石1個を入手しなければいけない。もちろん関連するファイルのみでいいのだが、これをクライアント側で選び出すのも面倒な作業であるし、デザインする目安として変更しない画像ファイルもあったほうがいい場合もある。

中小企業であればサーバのパスワードを教えてもらうのだが、証券会社ではそうもいかない。またオートパイロットソフトでダウンロードするにしても途中の階層からパスワードがないと入れなくなるのでこれも無理。そこでメール添付で送ってもらうことになるのだが、これも圧縮方法とか、転送中にメールサーバを独占してしまうため他の業務に影響が出るので会社からは送れないとか、色々と問題が出てくる。結局クライアントの控えをMOかCDにコピーしてもらい、これを宅急便で送ってもらうことになりそうだ。

そこでこちらからの提案、「HTMLの講習会やりましょうか?」‥‥これが双方にとって一番いい解決方法のはずである。

●デジカメ   2001.1.11

ウェブにデジカメで撮った写真を載せたとき「キレイな写真ですね。何画素のデジカメで撮ったのですか?」という質問が来ることがある。ウェブではどうせ72dpiに画質を落とすので元々の画素数はあまり関係ない。それ以前に画素数が多いカメラがいい写真を撮る条件というわけでもない。

カメラは基本的には「ウデ」でありカメラ自体のスペックが写真の良し悪しに影響する割合はそれほど多くない。ウデのいいカメラマンはボロいカメラでも凄い写真を撮るのだ。

そうは言っても運動会でわが子を撮るために20万円とかのカメラをぶら下げているお父さんたちがいるから需要が拡大しコストが下げられるののも事実。まあ、アウトバーンを200kmで走るためのBMWを週末に河口湖とかに行くために使っているお父さんと同じようなもの。

●子供はなぜ早いか   2001.1.10

パソコンの操作を覚える早さ、というか速さの話。小学生の特に低学年は30〜40才の大人の5倍の速さ、50才以上の25倍の速さで覚える。若いとか回転が速いとか柔軟であるとか色々と言われるが、最も大きな要因は「邪念が無い」というではないだろうか。

逆に大人は色々といらぬ思考が頭をよぎる。「こんなこともできないとバカにされるんじゃないか?」「このあいだは出来たのに何でだ!」「この機械は壊れてるんじゃないか?」「何でこんな分かりにくい表現なんだ!」等々である。

例えば「画像の挿入」は子供は読めない、がここを選ぶことで「絵を入れることができる」という至ってシンプルな解釈をする。これが大人だと「何で素直に『写真を入れる』とかいう表示にしないのだ?」「こんな難しい手順を覚えなければ写真を入れられないのか‥‥」「あー、デジカメも買わにゃあいかん。。」「ペーストとかいうのとは何処が違うのか?」等々止めどもなく余計な考えが沸き上がる。これが飲み込みを遅くさせている原因。

まだアルファベットを習ってない小学2年生でも早見表さえあればローマ字入力は1時間で出来るようになるのだ。

●省略できるタグ   2001.1.9

HTMLタグは基本的に<>で始まり</>で終わる。</>のことを「閉じる」というのであるが、中には閉じなくていいタグもある。<br><hr><li>などがそれ。またこれら以外にも閉じなくも大丈夫なタグもある。</p></body>、ブラウザによっては</td></tr>など。ただし閉じておかないと書いているほうも分からなくなるので積極的な省略はおすすめできない。

しかし1つだけ省略するとかなり手間が省けるタグがある。<td>と</td>にはさまれた</font>。これは覚えておくと便利ですよ。

でもHTMLを直接入力してホームページを作っている人は全体の2割程度とのことです。ちなみにホームページエディターで作ったページのソースを見ると・・何だか知らないが見たことないタグがた〜くさんあるのです。

●ペーパーレス   2001.1.8

パソコンの普及に伴ってオペレーションマニュアル用の紙の需要が急増し製紙業界が儲かったというのは有名な話。最近ではハードにしてもアプリにしても同梱されている印刷物の量はかなり減ってきた。

しかしパソコンを使う側の認識はペーパーレスというわけにはいかないようだ。ウェブページが完成した後、こんな電話がよくある。「プリントアウトしたいんですが、全部キレイに写らないんですけど…」。フレームの場合はそれなりに設定しないとブラウザ画面全体は印刷できないし、背景画像をスタイルシートで指定した場合は印刷しても出てこないし、透過GIFの透過部分は白に印刷される場合もある。それよりも動画や音声は印刷ではわからない。それでも、どうしてもプリントアウトしたいそうなのである。

小学校はもっとヒドイ。生徒がパソコンで作った作品は全て印刷して教室や廊下に貼り出す。成果を多くの人に見てもらうため、という理由であるが、社会科の授業では熱帯雨林の伐採と環境保護について教えた次の時間であったりもする。

●不動産屋のホームページ   2001.1.7

◯◯不動産が□□企画にウェブページの制作を依頼する。□□企画の担当者が◯◯不動産の社長に言う。「物件をホームページ上で検索して、その場で注文が受けられるようにしたらいかがでしょうか?」社長はよく分からないものの、そのようにできればとりあえずIT最先端の企業になれるような気がするし、年に1件でも注文が取れればペイできるという計算から、「よし、それで行こう!」と答える。「当初はテキスト情報のみの検索結果で様子を見て、将来的には間取りや地図、物件の写真を載せるようにしましょう」と担当者は言う。

ところがフタを開けてみると注文はおろか資料請求のメールもほとんど来ない。3ヶ月ぐらい経って社長が電話する。「全く注文が来ないがどうなっているんだァ?」担当者は答える「なるべく頻繁に更新しないとなかなかお客さんは見にきませんよ」。。社長にしてみればほとんど効果のないホームページのために時間と人手を使ってコンテンツの更新などしたくない。それに間取り図や地図をホームページで見られるようにデータ変換するにはちょっとしたワザがいる。決して簡単ではないのだ。結果として公開当初の状態で永遠に放置されたままのホームページとなる。

不動産物件で間取り図と地図は必須条件。どんなチープなチラシにでも間取図は必ずある。この鉄則を忘れてインターネットだからといって半端なことをやるとろくな結果にはならない、というお話。

●WinとMac   2001.1.6

WinとMacのどちらがいいか?などという話をしていると永遠に終わらなくなるので、Winを1日中使った後でMacを使う、又はその逆であるときに困る点を挙げてみる。

まずゴミ箱の位置。普通の事務机でもゴミ箱は机の下の左右どちらかに置いてあり、これをある日突然置き場所を変えると、その直後の何回かは元のゴミ箱のあった空間にゴミを投げてしまうというのは皆さん経験あると思う。これと同じで捨てようと思うと無い!

次にウインドウの閉じる位置。Winの後のMacではついウインドシェードしてしまう。一瞬何が起こったのか?と思うのだ。

そして右クリック。Macには無いのだ。右のつもりで1つしかないボタンをクリックするが意に反した結果となる。

いずれも右か左かという単純な問題。統一して欲しいものだ。クルマだったらメーカーによってアクセルとブレーキの位置が逆だったら困るでしょ!。

●青色申告決算書   2001.1.5

毎年この時期恒例となった決算書の作成。インハウスでのデザイナーをやっていた頃は全く縁のない業務。特にデザイナーと経理といえば正反対の人種。でかい会社であればお互い社内で顔を合わせることもなければ何かの会議で同席することもない。先天的にいい加減なデザイナーにとって細かい経費のことでとやかく言う経理担当者は天敵みたいなものであった。

しかしいざ自分で決算書やら貸借対照表なんてものを作成してみると、あァ経理の人もタイヘンだったんだなァ、と思う。

ある人から聞いた話であるが、今、商工会の存在意味というのは、この時期になって税理士や会計士に頼めない中小企業の社長が領収証のタバを持ってきて「何とかしてくれー」っていうかけ込み寺、だそうです。確かに面倒臭いもんなァ。

●年賀状   2001.1.4

まだまだ紙で来る年賀状が多い。20世紀は確かに贅沢な時代。。。年賀状のほとんどが義理とか義務であるわけで、その為に膨大な熱帯雨林を消費し、相当な用役費を割く。冷静に、そして客観的に見れば、何と無駄なことをやっているのだろうと、思いませんか?

でもあま1つのイベントと考えれば納得もできるような気もするが、バレンタインデーが製菓業界の陰謀にまんまと国民がハマッたように、年賀状も郵政省の陰謀であれとすればやはりムカつく、ということ。

滅多に会えない人、過去に色々とお世話になった人に新年のご挨拶、というのであればそういう人だけに出す。ナニも数日後に職場や学校で会う人には、会ってから口頭で挨拶をすればいいのだ。

とりあえずは年賀状は極力メールにして資源と労力の節約をしたいですね。

●DTP   2001.1.3

ウェブデザイナーとはいえデザイナーである以上たまにはDTPの仕事も受ける。QuarkXPressを使ってのページものはさすがにお断りしているが、小冊子、チラシ、ハガキ程度なら何とかなるのでやってしまう。

しかし問題は扱うデータの重さの違い。普段72dpiの画像をいじっているのが突然300dpiとなるとちょっとツライ。マシンが「それよう」でないせいもあるが、毎日軽自動車を運転していて急きょバスを運転するような違いがある。馴れるまでの感覚的な対応がシンドいのだ。

あとDTPをやっていると、何となくインターネットと疎遠になってくる。作ったデータがメールに添付できないのだ、重すぎて。確認のためにスクリーンショットをGIFに変換してメール添付ということも可能ではあるが、細かいフォントの設定や画像の細部の表現は、やはりIllustratorやPhotoshopのデータそのもので確認しないといけない。結局はMOを宅急便で送ることになる。100Mbぐらいのファイルがメール添付でピュッと送れる通信環境に早くなってほしい。。。

●IT予算の使い道   2001.1.2

政府のIT戦略で各自治体には100%国負担での相当の予算が投入されている。しかし問題はその使い道。とりあえず公共施設にパソコンを設置して、それでもまだまだ使いきれないので広く市民に向けてのパソコン講座を開く、というようなもの。市町村の幹部も教育関係者もインターネットやパソコンのことは皆目分からないというのが実情。だからとにかく予算を使う手立てだけを考えるのだが、果たしてそれが有用かどうかなんてことは全く見当がつかない。ヒドイ状況だ。

例えば人口10万の市であれば、1回12時間の講座を市民3000人が受講することでIT予算を消化するという計算。しかしその3000人をどうやって集めるかが心配と言う。

自治体が国に対して完全に受け身の状況である。地方分権なんて威張れたものではない。その国だってェ海外からの受け身である。こんな状況を直視しないで景気回復を夢見たってしょうがないんじゃないかと…

●横文字   2001.1.1

年が明けたので新年に相応しいテーマをと考えたが、特にはないようだ。で、いつもと同じようなテーマで「横文字」

「何でパソコンやインターネットには横文字が多いのだ」という人がいる。日本語に訳していないことが不親切だと言わんばかりに。しかし時代はインターナショナル。もともとコンピュータはアメリカで発展した文化。無理に分かりにくい日本語に訳す必要もなければ時間もない。

これは自動車についても同じ、エンジン、シャーシ、トランスミッション、オイ ル、カーオーディオ、ドライバー、ホイール、みんな横文字じゃァないですか。ゴルフでは、バンカー、パー、アイアン、バーディー、ハンデ、トーナメントリーダー、とこれもほとんど横文字。みんな不自由なく使ってるじゃないですか。要は使う側が馴れてないから、横文字が多いと感じるだけ。
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