2002年2月

●税金の無駄使い   2002.2.28

税金の無駄使いの一例の記事(中日新聞三重版)のコピーが添付ファイルで三重県在住の方から送られてきました(いつも貴重な情報提供ありがとうございますm(__)m。その内容は、県職員全員に対し約560,000円相当(1人分当たり)のパソコンとソフトを含めた環境を2000年から構築していたというもの。と、ここまで読めば思いきった革新的施策であり、無駄な道路や橋や空港やテーマパークを作るよりかはよっぽどマシ、と思うところ。

しかし続きを読んでびっくり!全4600人の職員のうち2割に当たる927人が1度も使ったことの無いそうな。そして10回以内しか使ったことのない職員(2年間で10回以内というのは限り無く0回に等しい)が1878人。合わせて2805人。約61%の職員がほぼ使っていないということ。

「画面では見づらい」「あんなもんなくても仕事は出来る」などと言いながら、従来通りの仕事のパターンを変えようとせず、そのことが膨大な額の税金の無駄使いになっているとこに何の罪悪感も持たずに庁舎内をコピーの束を持ってうろうろしているオヤジたちの姿が目に浮かぶのは私だけではないはず‥‥

●顧客の要求レベル   2002.2.27

どんな仕事にも顧客の要求レベルというものもある。近所に買い物に行く「足」としての自動車を買おうとしているお客様に、ベンツを持って行って「500万円です」なんて言ったって絶対に買ってはもらえない。

顧客の要求レベルとは顧客が支払う金額の限度に対しての正当な仕事量ということになるのだが、ウェブページの場合は、それが1万円であったり50万円であったりもする。1万円のページの場合は、取材、製作、アップロード、確認作業等を全部入れても3時間ぐらいで終わらせなければいけない。そうなれば当然のことながら写真はデジカメでの「撮りっぱなしの状態」で掲載(多少のトリミングはするが)したり、スキャナでの「拾いっぱなし」の画像データになる。

コストに余裕があれば、例えば本社ビルの写真のパースペクティブを補正し、背景に青空を入れ、電線や電柱は消去し、それはそれは美しい画像に仕上げることも可能となるのだが、1万円のページでこれをやると1枚の写真のコストが1万円以上になってしまったりもする。

そうはいっても縦横無尽に走る数十本の電線を消去したような力作であっても、大抵の場合はこちらで説明しない限りは気が付いてもらえない場合が多い。

●プロバイダーの解約   2002.2.26

ブロードバンドは使いたいがメルアドは変えたくない。ホームページを引越しするのは面倒だし、現時点でのベストチョイスが数年後はどうなるかは予想もつかない。

てなことを言ってるうちにいくつものプロバイダーと解約してしまい、中には全く使っていないものも。となると当然解約しなければならないのだが、これがなかなか面倒。

契約するは易し、解約は難し、まあ、会員あってのプロバイダーだから当たり前のこと。難しいだけならまだしも、某プロバイダーではオンラインの解約手続きすると順番に犬の画像が出てきて寂しそうにするそうで、最終画面の「退会の手続きが完了しました」には犬が後ろ向きに座ってハンカチを噛みながらこちらを悲しそうに振り向いているそうだ。

というご報告のメールをいただきましたので、引用させていただきました。

●布教活動   2002.2.25

インターネットやパソコンに興味なない人にその必要性を説く作業を布教活動という。なぜ布教なのか?IT革命が宗教というわけではないが、ある意味宗教のように洗脳しないと分かってもらえないという部分もある。

例えば町内会長さんや商店会長さんの中には、何とか残りの任期はITなどというワケの判らないものに関わらずにいたい、既得権を失いたくない、と考えている人も多い。会員の中には積極的にITを取り入れようとしているにもかかわらず、こういった人たちが首領として君臨していて受け入れないのだ。

だからこういった人を説得するのはイスラム教徒をキリスト教徒に乗り換えさせるようにホネの折れる根気のいる作業となる。だから布教活動なのだ。

●シニア   2002.2.24

シニア人材のIT関連事業への雇用というものがクローズアップされている。確かにシニアの方の中には優れたスキルを持っている人もいる。

しかしだ。(もしシニアの方が読んでいたら若僧のたわ言と思ってください)シニアの方はとにかく話が長い。少なくとも話が短いシニアには会ったことがない。話が長いから通常5分で済む打合わせが30分かかる。だからトータルでは通常のプロジェクトよりもこちらの用役費がかさむ。

話が長いだけならいい。話に終わりが無い場合もある。誰か他の客が訪ねて来るとか、電話がかかってくるとかいうタイミングを逃すと、永遠に帰れなくなるのだ。

話に終わりがないだけならいい。企画にも終わりが無い場合がある。抽象論、理想論、経験談を繰り返し、具体的な内容にはいつまでたっても落ちてこない。

だからシニアとのコラボレーションは、できれば避けたい。

●コピー&ペースト   2002.2.23

初心者にとってコピー&ペーストを覚えたことろが一つの分岐点。このときに多くの人がパソコンの魔法を目の当たりにして感動する。パソコンといえばひたすらキーボードを打つというイメージを持っていただけに、簡単な操作で大量の文章が自分の書類に貼り付いてしまうという結果に驚くのである。

実はこのコピー&ペーストにはメニューから選択する、右クリックを使う、ショートカットを使うという3種類の方法があるのだが、どの方法を教えるかで、その人の今後のパソコン人生に大きな影響を与えることになる。

将来高度なオーサリングソフトやCAD、ExcelやAccessでの上級コースを目指している人であれば、やはりメニューから1つずつ選ぶ方法が望ましいし、短時間に大量の文章を編集したりする場合は右クリック方式、そしてMacintoshも使いたいという人にはショートカット、というような感じになる。

ただしMacintoshの場合は、ctrlの代わりにcommandキーになり、若干キーの位置が異なるので、対応するのにはちょっと時間がかかる。といっても右クリックに馴れてしまうとMacintoshでは全く約に立たない。

そう考えるとやはりメニューから選ぶということが基本中の基本か。

●確定申告の電子化   2002.2.22

確定申告の電子化が始まるのが2003年とも2004年とも言われている。一部実験を開始している地域もあるようだが、果たしてどれくらいの事業者がこれを利用するだろうか?

恐らく10%未満、なのではないのだろうか最初は。決算書も申告書も、税務署から送られてきた封筒を封も切らずに領収書の束と一緒に商工会に持って来るような事業主もいるという現状で、商業者の間では極めて普及率の低いパソコンなどという装置とインターネットなどという環境を使ってこれら業務の電子化に対応するなどということは未来の想像図に描かれた夢物語に近いものがる。

こういった問題を解決するためには、パソコンリテラシーの底上げを地域や自治体が本気になって取り組まなければいけないのであるが、その中心的役割を担うべく商工会議所、商工会において、その会長さんや局長さんがパソコン使えないときたもんだ。

●誰のせい?   2002.2.21

例えば掲載している商品の表示価格の修正依頼のメールが来る。¥1850を¥1650にしてくださいというもの。メールの文面を見る限りは、価格が変更になったのか、元々こちらのタイプミスだったのか、最初に貰った原稿が間違っていたのかは判らない。

さてここで「誰のせい?」という疑問がわく。今回の修正に対して修正費用を請求できるかどうかという意味でも、経緯を調べてみる必要がある。そしていろいろと調べた結果、最初にFAXで受け取った価格表が¥1650であったものが文字がニジんで受けたほうは¥1850に見えた、ということが判った。そこでその事情を先方に説明し、修正費用を請求させてもらうことにした。

一見「めでたし!」のようであるが、これは恐らく正しい判断とは言えない。経緯を調べた時間、請求書を作る手間、相手に与えた印象、は決してプラスではないはず。修正依頼のメールが来た時点で何も考えずにそのまま変更してアップすれば都合1〜2分で済む仕事。請求などする範囲ではないはず。

「誰のせい?」を追求することにメリットがあるかどうかを考えてから犯人捜しはすべき。そして大抵の場合は、誰のせいかを考えない方がリーズナブルであるようだ。

「自分のせい」にされたくないが故に、サポートに電話するときに真実を隠しながら説明して相手に迷惑をかけているような人っていうのもいるし‥‥

●CGIの設定について   2002.2.20

昨日の内容に対して「ウェブマスターは最低限の専門用語は理解できなければいけないのでは?」というご意見をいただきました。これは仰る通りだと思います。

何が問題なのかというと、プロバイダーにしてもASPにしても「初心者でも簡単に設定できる」というようなことを謳いながら、実際にはある程度の知識がないと出来ない、ということ。

最低限の知識を持ったウェブマスターをスタッフとして雇用できる企業は限られている。多くの中小企業では社内で最もパソコンに詳しい社員が兼任させられていて、試行錯誤を繰り返しながら対応しているというのが実情。

さらには従業員10人以下の企業では、パソコンが操作できる社員がほとんどいないというケースも少なくない。それでもそういった企業に対して売り込みをかけるプロバイダーやASP、レンタルサーバー屋が沢山あるわけで、彼等が「中小企業のオッサン騙して」IT環境を売り付けているということ。

●CGIの設定   2002.2.19

毎度のことながらCGIに関連する設定には手間がかかる。当然のことながらレンタルサーバ、プロバイダーによりその方法は千差万別である。

HTMLのサンプルをダウンロードして、ちょこっと書き換えれば用が済んでしまうものから、サポートに何度も電話をしながらperlまで手を加えなければいけないものまで、よくぞここまで違ったシステムを考えるものだと思うくらいに色々である。最終的にやっていることに大した差はないはずなのに。

そしてその設定が複雑なものほど、説明の仕方が下手な場合が多いようでもある。何が下手かというと、専門家でなければ分からない用語を使っているということ。一般的なパソコンユーザーでも設定できるようにすることが最も重要であるにもかかわらず、SEしか理解できないような言葉が多用されている。ちょっと考えれば「普通の人はこんな言葉知ってるはずが無いであろう」ということは分かりそうなものなのだが。

もう一つ下手な要素、それは「そんなところカスタマイズしても誰も使わん!」というような機能をふんだんに盛り込んでいたりすること。「うちのCGIはこれだけ沢山の用途に対応してるんだ!」と言わんばかりである。 もっともっと顧客のことを考えて欲しいものである。

●ミニホームページ   2002.2.18

ミニホームページというのが正しい名称なのかどうかは分からないが、簡単な事業所紹介などを1ページにまとめて、どこかのポータルにぶら下げて公開しているページをこう呼ぶことが多いようだ。

そしてこのミニホームページに関しては面白い現象がいくつかある。まずは事業主が知らない間にいくつものミニホームページが出来ている場合があるということ。次はそのミニホームページ開設時に自動的に割り当てたメルアドがあり、その絶対に返事が来ないはずのメルアドにメールを出す人もいるということ。さらには個人が勝手に開設して公開している地域情報のサイトの中でも知らない間にミニホームページに相当する情報が事業主が知らない間に公開されていたりもするということ。

そして飲食店とかになれば、事業主が知らない間にミニホームページの数倍は濃い内容の紹介ページが公開され、おまけに★とか☆が沢山ついていたり、ほとんどついていなかったりと。

このような事業所(お店)に今さら「ホームページ作りませんか?」などと言うことがいいのやら悪いのやら‥‥

●Wordについてのご意見   2002.2.17

以下のメールをいただきました。

ご安心ください当パソコン教室ではWordとExcelは教えていません。正確にいいますとWordを使ったPOPチラシやメニューの作り方以外教えていません。必要な方にはメーカーPCにあたりまえについている、機能だけを利用する考えからです。生徒さんに有名なソフトを買い求めていただくより受講時間を追加していただく考えもありますが(1時間1500円)・・。

なかなか良い指導方針だと思います。バージョンアップの度に結構なコストがかかるし、バージョンアップされた機能を使うというわけでもないし。

ほとんどの生徒さんが、こんなにパソコンて楽しいものなのですね!と言っていただけることが教える側の励みとなっています。むつかしいことは教えてないんですよ、もともとあるペイントとか、1分間の録音機能でつくった音声メールの実験とか音楽CDを編集して自分好みの音楽CDを焼くとかなんだといったようなことを通して、拡張子とかファイル保存とかエクスプローラの構造を教えているだけなのですが、みなさん目をかがやかせて授業を受けてみえます。すぐにブラインドタッチを強いる某スクールとは、ちょっと違う雰囲気です。パソコンスクールもすぐそこに淘汰の時期がきています。教えるにも個性を出してゆきたいです。

そうですね、Paintでもメモ帳でも録音機能でもそれなりの使えば奥が深い。WindowsのOS自体がWordやExcelがなくても、パソコンとしての操作を楽しむには充分な機能があるわけですよね。

パソコン教室の経営者の方の意見として「やはりスクールに通った成果物としてWordで作った書類をプリントアウトしてお土産に待たせてあげないと納得しない生徒もいるんですよ」なんていうのもあるようですが。まあ、パソコンスクールもいろいろですね。

●Word-2   2002.2.16

最近パソコン教室でWordを覚えた人が増えたせいか、いたるところでWordで作った紙を見る。

ケーキ屋さんや喫茶店のPOP、レストランのメニュー、駅構内のポスターなどなど。そしてこれらに共通しているのがデザインセンスの無さ、である。

例えばケーキ屋さんのPOP。1個のケーキごとに値段や解説が書いてあるのだが、タイトルの文字が統一されていない。ピンクからオレンジのグラデーションの斜体、レインボーカラーの影付き、グリーンの湾曲文字、というようにWordでできる機能を1個ずつ異なったものを使っている。

確かに作るプロセスではこういった色々な機能を試してみるのは楽しいかもしれない。しかしいくら頑張って作った書類でも、統一感の無い満艦飾のPOPが並んでいるのは見るに堪え難い。

駅の構内に貼ってある、いかにも駅職員がWordで作ったであろう割引き切符の案内のポスターだかお知らせだかよくわからない掲示物はもっとひどい。まだマジックで手書きのほうが親しみが持てるのだが‥‥というような。

中にはセンスのいいデザインのものもあるが、まだまだダサいもののはうが多い。小学生であれば「パソコンで頑張って作りましたね」と褒められるかもしれないが‥‥

結局はWordであろうが手書きであろうが結果が大切なのであって経過は関係ないはず。「パソコンで作った」という事実に騙されて、「なんかダサイよな」という言葉を発する勇気のない周りの人間も悪いのだ。

●Word-1   2002.2.15

パソコン教室に通ってWordとExcelを学んでいる人たちがたくさんいる。しかしその内の多くの人が「WordとExcelで何をするのか」という目的を持っていない。「パソコンが出来る人になりたい」という安易な発想でパソコン教室に通っている。「あ、それだったらWordでいいんじゃない?ひな形を使えば1時間で出来るよ」というような会話を聞いて「早くそういう会話をしたい!」という願望である。

「メールの処理に追われてWordなんてやってるヒマないよ」とか「Mac使いなんでAppleWorksでほとんど用は足りている」とか「CADが専門だから簡単な作表や図形はCADで作ったほうが早いんだよね」とか「デザインにはこだわりたいんでAdobe Illustratorを使ってる」とか、Wordでなくても充分やっていけるはずなのだが。

まあ、日本人の横並び意識をMicrosoftがうまいこと利用しているということか。

●飛び込み営業   2002.2.14

ホームページの製作を飛び込み営業でGETしたという例はほとんどないのではないか。ウェブデザイナーの中には、チラシを作って商店街に投げ込みしたり、飛び込みで営業をかけるという人もいるようだが、これが実に効率の悪い方法。

まずは特に商業者のパソコン普及率が極めて低いということ。そしてホームページが何たるやを理解している人も少ないということ。そしてホームページによる費用対効果を具体的な数字では説明できないこと。さらにはホームページなどという「物質」ではないものに金を払うということに価値を感じる人は少ない、などがその原因。

では、どうするか?それには周囲から攻める、つまり商工会や商店街の理事、市の商業支援の担当者等の人脈を作ること。そしてそういった人たちと一緒になってホームページのメリットを説明できる機会を作ること等が必要。

ウェブデザイナーにとってホームページを有効活用したビジネスの可能性はイメージできているが、一般の人はほとんど海のものとも山のものともわからないものなのだ‥‥まだまだ。。

●HP持ってる   2002.2.13

インターネットやパソコン用語はまだまだ浸透していないようで「ホームページはお持ちですか?」と聞くと、「なんか息子が作ってるみたいで」「うちのがあったって娘が言ってましたけど‥‥」「だいぶ前にお願いして作ってもらったんですけど見たことないんですよ」などなど。

「ホームページ」と「インターネット」という言葉を混同して使っている場合も少なくない。さらには「うちの会社は以前からパソコンを使っている」というので行ってみるとオフコンだったり、「ワープロしかない」というのが実はノートパソコンだったりと。

そうは言ってもこうった人たちがパソコンを使うようにならない限りは我が国の本当の意味でのIT革命は達成されない。

しかしそうは言ってもこうった人たちがパソコンを使うようになるにはまだまだ時間がかかるのも事実。

●営業を甘く見る   2002.2.12

技術者にしてもデザイナーにしても「営業」という仕事を甘く見る傾向がある。「良いもの」を作る、そしてそれが多くの人にとって便利でありリーズナブルであり満足を与えるものであれば、放っておいても売れると錯覚してしまうのだ。

まずは日本には1億2千万の人間がいるわけで、この人たちにその商品の存在を知らせなければならないのだ。そしてもちろん全人口に認知させるのは不可能。めちゃくちゃに視聴率の高いTVで紹介でもされれば数千万人の人に知らせることはできるかもしれない。しかしそのためには莫大な費用がかかる。

では1000人ではどうか?これはチラシや折り込み広告、展示会への出品、インターネットでの告知などを駆使すれば何とかなる数字である。しかしその中でその商品を本当に必要としている人間が何人いるのか?

そう考えると「宣伝」というのは気の遠くなるような作業であり、決してタダで出来るものではない。

●NPO   2002.2.11

NPOには12のカテゴリーがあるのだが、その中に「IT」とか「インターネット」というようなものはない。福祉や環境、教育といったものがメインである。

しかし最近はSOHO団体やパソコン教室がNPOを取得している例が増えている。またこれを見て、IT関連事業でNPOを取得しようとしているケースも多くなっているようだ。非営利かどうかは別にして、最も安価で短期間に法人格を取得する方法として利用されているケースが無いとは言えないようにも思う(そのへんのチェックはかなり厳しいらしいのだが)。

しかし実際問題としてNPOは非営利だから儲かるものではない。さらには運転資金を確保するためには、民間とほぼ同じような資金が必要となる。取得した後の運営に苦慮しているNPO法人も少なくないとか。

税体系、寄付金制度、ボランティアに対する認識が、それぞれ大きく異なるアメリカのNPOとは、実際に大きく異なることが多いようだ。

●ウェブデザイナーを目指す   2002.2.10

ホームページエディタが普及し使い方も簡単になったことで、誰でもそれなりのホームページを作ることが出来るようになり、ウェブデザイナーの中には「仕事が少なくなった!」と嘆いている人も少なくないと思う。

しかし嘆くより前に、素人ではそう簡単に真似のできないような高度なデザインのホームページを作れるようにスキルアップを目指すべき。

「独立してウェブデザイナーをやりたいんですけど、どんなエディタを使ったらいいですか?」と質問されることがあるのだが、その前に「デザインの経験はありますか?」とたずねることにしている。もし「無いです」の場合は「まずデザインの勉強をしてからにしましょう。エディタを考えるのはその後でいいですよ」と答えることにしている。

●労働   2002.2.9

ネットロアの「世界がもし100人の村だったら」の話。これを読んだ世界中の人々は、あらためて世界の貧富の格差と、一部先進国だけがいかに多くの資源を浪費しているかということを認識したものと思う。

しかし短絡的に「途上国の人々にも平等に食料や資源を分け与えるべき」と考えたとしても、現実には問題は解決しないはず。

ネットロアの中で語られてはいなかったが、実は貧しい国の人々の中には「労働」という認識を持っていない人もいるのだ。

東南アジアの現地工場に技術指導に行った多くの日本人が胃潰瘍になった。その原因は現地の人の労働に対する意識の低さのため。コピー1枚頼むと30分は帰ってこないし、監視の目をはなした生産ラインでは不良品の山ができる。さらには毎日仕事をするために通勤することさえままならないという場合もある。会社に来ないでどこかに遊びに行ってしまう。そしてそのこが悪いことと感じていない。

これは決してその途上国の人々が悪いというわけではない。そのような教育を受けてないのだから仕方がないこと。

そう考えると学校教育というのは学校で何を学ぶかではなく、とにかく毎日登校することを刷り込む(inprintingする)という目的が大きいのでは?とも思う。

●相対的評価   2002.2.8

新人が3人配属される。A君は真面目で堅実型、B君は大胆でユニーク、C君はいい加減でブッ飛び、というようなイメージで周りから見られるようになる。

これがA君とB君の2人だけだとしたらどうだろうか。「A君は真面目だけどフツーだな。B君のほうが将来性がある」というような評価になる。

B君とC君だとすると、「B君もユニークなほうだがC君ほどじゃないな。やっぱC君の方が上だろう」などと囁かれる。

さてC君とA君の場合だと、「C君は組織に向いていない。最終的にはA君のような堅実なタイプが生き残るだろう」てな具合になったりもする。

世の中絶対的評価よりも相対的に判断されるケースのほうが圧倒的に多いように思える。

●電話は10時まで   2002.2.7

人様の家に電話をするときは夜9時半までとか10時までとか言う人がいる。しかしこれは、まだセブンイレブンが本当に11時に閉店して、最終電車が12時前で、企業がフレックスタイムを導入する前で、TV番組は2時頃に全て終了し、ドキホーテがまだ無かった時代の話。

だからといって夜中に電話をしていいというものではない。むしろ朝の8時や9時に平気で電話するのはいかがなものか?ということである。フレックスタイムで10時出勤の会社であれば、普通は朝8時はまだ寝ているのだ。さらにSOHO者は10時まで寝てる場合が多い。

それ以前に、これだけメールが発達しているのだから、相手が確実に起きていて夕食以外の時間(たぶん朝10時〜午後6時といったところ)以外は緊急を除き電話をしないようにする、そして相手の時間を拘束せず、しかも安価な通信手段であるメールを基本的に使うことが今どきのマナーかとも思う。

また電話するにしても、必ず本人が出るはずのケータイにかけるようにすべき。イエ電からケータイにかけると電話代が高いという理由で、相手のイエ電にかけるという場合もあるようだが、そこまで料金を気にするならメールにしろ!ということ。

ではメールが使えない人はどうすか‥‥それは、電話をするときに相手に対して常に「申し訳ない」という意識と態度を持って接するべきである。

●TV付きリモコン   2002.2.6

ビデオのリモコンには液晶がついている。であればこの液晶をカラーにしてTVも見られるようにしてはどうか?というアイディア。一瞬素晴らしいアイディアのように思える。しかしこれは商品にはならないのである。

現在ビデオデッキは15,000円ぐらいで買える。これにTV付きリモコンを付属させた場合、いくらだったら買うか?たぶん30,000円では買わないだろう。確実に売れるとなれば20,000円といったところ。ということはその差額が5,000円、ということは原価は1,500円といったところ。

これを開発して量産にこぎつけるまでには、仮に1年の開発期間、仮に年収500万円平均のエンジニアが4人で2,000万円の人件費、仮に+α300万円の金型費、仮に工場のラインでの測定器や検査機器の改造や設定、新規購入で500万円。つまり仮に通常のビデオに対して+28,000万円の開発費が発生する。

この商品が仮に10万台売れたとしても、1台当たり2,800円の開発償却費が必要とされる。さらに部品原価が仮に1,000円とすると、開発費含めた3,800円が原価となり、正常な利益を得るためには25,000円以上で売らなければいけなくなる。

量産というシステムの中でユニークなアイディアを実現させるのは非常に難しいことなのだ。

●講演の資料   2002.2.5

学校の授業では先生が黒板に書く内容というのは教科書をまるごとコピーしているわけではない。ところが最近のいわゆる講演や講議では、Powerpointで作ったデータをプロジャクタに映し、そのデータをプリントアウトしたものを聴講者に配付するというパターンが多すぎる。

「またパワーポイントの資料かよ!」と思うことが多いのだ。資料とスクリーンの内容が同じであるならば、わざわざプロジャクタに映さなくても、資料を見てもらいながら話を進めればいいということ。

技術情報や商品紹介の資料は別であるが、比較的抽象的なテーマの講演で配付された資料のほとんどはそのまま捨てられる運命にある。講演の内容を大筋で理解すれば再度読む必要もないからだ。

だから資料は講演の内容に→附随した関連情報、具体的に展開した詳細情報、応用例の紹介、箇条書きに簡潔にまとめたもの、ストーリー風にまとめてみたもの、味付けや口調を変えてみたもの、あえて相反する内容にしてもたもの、ようなものであれば捨てる前に読んでみる気にもなる。

Powerpointをプリントアウトしたものは捨てられる可能性が高いのではないかと思う。

●アルミニウム   2002.2.4

「アルミニウム」という言葉をサーチエンジン検索するとき、「アルミニウム」と「アルミニューム」 では、全然違った結果になる。さらに「アルミニアム」でも結構な数の結果が出る。とにかく外来語カタカナはやっかい。外人の名前なんかは1人で5種類ぐらい調べないと網羅できないようである。

ちなみにGoogleで「フイルム」を検索すると48,600件、これを「フィルム」にすると294,000件の検索結果が出る。どちらが現在スタンダードかを調べるという目的で検索してみても面白いかも。

余談だが、一般的にアルミニウムは「アルミ」と略しても日本語では通じる。同様に「ステンレス」も「ステン」と呼ばれることが多い。しかしステンレスはstainless、つまりsatain(錆び)がless(無い)という意味。だから「ステン」だけだと「錆び」という意味になってしまうのだ。

●読み込み速度   2002.2.3

例えばトップページにFlashやDirectorのコンテンツを使用した場合には、当然のことながら読み込むまでの時間がかかる、といってもADSLであれば、1M以下のファイルサイズで10秒とかからない。

にもかかわらず「重い!」「遅い!」といったクレームが来ることがある。そのクレームの主がアナログの回線環境ならわからなくもないが、ブロードバンドであるにもかかわらずこのようなことを言ってくるのだ。

まだ28.8kが主流だったころ、多くのサイトのトップページは全て読み込むまでに30秒とか50秒とか、かかっていたわけであり、多くのインターネットユーザーはそれが当たり前と思っていたはず。10秒でも「重い」と言われると困るのだ。

というか、こういったクレームをつける人とは、未だに「ホームページは軽くあるべき」と思っている。またはFLASHのコンテンツを自分が作れない妬みである場合もあるようだ。

ちなみにブロードバンドユーザーの割合はまだまだ低い。しかしクライアントがブロードバンドユーザーである場合や、ブロードバンドに対応している地域が主なターゲットである場合は、やはりブロードバンドを意識したホームページを作らなければいけない時代になってきている。

●商店のビジネスチャンス   2002.2.2

大型店や新型店に客を取られているというのが商店街が衰退しているおおきな要因の1つ。

お寿司屋さんは回転寿司に、お蕎麦屋さんはコンビニに、雑貨屋さんは100円ショップに、文房具屋さんや酒屋さん、お米屋さんはディスカウントショップに、ラーメン屋さんは、TVで紹介された行列のできる他のラーメン屋さんに、おもちゃ屋さんはトイザラスに、電気屋さんはヤマダ電気に、それぞれ客を取られている。

しかしいざ消費者の立場で考えると、何でも揃ってしかも安い「ロデャ-ス」や「ドンキホーテ」に足が向くのは当たり前のこと。

では従来の商店街の各お店が何を売ったらいいのか?それは大型店の侵出に反対したり、不況を嘆いたりする前に、まずは「大型店」「新型店」に足を運んで徹底して商品をチェックしてみるところから始まる。そしてそこに売ってないものを売る。それが基本だと思うのだが。

店主の愛想や看板娘のキャラクター、金銭以外でのサービスも商品のうち‥‥

●フォームメールでの問題   2002.2.1

フォームメールのメリットの1つは、誰でも何処からでも発信できるというもの。プロバイダーによっては、そのプロバイダー経由で接続していないと発信できないというところもあり、そういう意味ではフォームメールは「何でも有り」ということになる。

ところが初心者の中には、フォームメールでも自分のメルアドが自動的に相手に伝わると勘違いしている人もいる。また、メルアドを入力していても、全角だったり、「.」が「,」になっていたり、@だけが全角だったりと色々な間違いがある。まあ、このへんまでは正しいメルアドが想像できるわけだが、単純なタイプミスによるスペル違いもあり、そうなると追いかけられなくなる。

さて解決策だが、BESTはCGI側でメルアドを入力してない場合は発信できないような設定にすること。しかし全てのプロバイダーが対応しているわけではない。

そこで、各入力フォームのページの「ご注文者のE-mail」の後ろに、赤文字で「(必須)」と入れるのが確実だが、これだと他の項目は必須じゃないの?と思われ、結果的に全項目に「必須」と入れることになってしまう。

また、注意事項として「ご注文者のE-mailは必ず入力してください」とどこかに追記するのも1つの方法だが、全ての人が読んでくれるか、という問題もある。

入力フォームで大事なことは、「出来るだけシンプルに」ということで、全てのミスを防ぐために色々と注意事項を書くことで確定申告の用紙のようになってしまい、見ただけで入力するのがイヤになる、ということにもなりかねない。入力する項目や注意事項の記述が増えるのに反比例して注文者は減るということにもなるのだ。

沢山のメールが来れば、中には対応に苦慮するようなものも含まれてくるようになる。これは仕方の無いこと。
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