2003年3月

●URLの告知   2003.2.28

WEBショップで売り上げを伸ばしている人、ホームページを活用して成功している人、こういった人達から書類が郵送されてくると「なるほどなァ」と思う。封筒に印刷されてるURLがデカいのである。時には社名よりも大きかったりする。そしてこういった人たちの名刺に印刷されているURLもデカい。封筒での目立つ順序としては、URL、ホームページのキャッチフレーズ、社名(店名)、メルアド、といったところ。中にはちょっとセンスを疑うようなものもないことはないが、それでもいやおう無しに目に入ってくるURLは、アクセスしてみようか、という気にさせるものである。

ホームページの告知をする上ではこういった社外に出る印刷物すべてにURLを印刷することが告知の第一歩である。絶対に怠ってはいけない。と、このことを何度言っても実行する事業所(お店)は実は少ない。そしてそういうところに限って「Yahooに載らなーい、Googleに載らなーい」と嘆いているのである。

まずは手近にあるものを利用して告知する。そうすればアクセスは少しずつ増える。アクセスが増えてくればおのずと検索サイトに掲載される確率も高くなってくるのである。

●情報過多   2003.2.27

新しい事業を行おうとするとき、その道の先人達の成功談を聞くというの大事なコトである。しかし1人の話だけを聞いて、その通りに真似をしてもうまく行くわけではない。100%状況が同じということは有り得ないので、そのまんまで転用できることは無い。

できるだけ多くの人の話を聞き、本を読み、WEBで調べて、色々と違った切り口から自分の状況に適合するであろう方策を捜さなければならない。

しかし、である。あまりにも情報を集め過ぎるとこれがまた混乱するだけでいつまで経っても方向性が見出せないという結果になることもある。またはいつまでもいつまでも情報集めに没頭して、いつのまにか情報コレクターになってしまうというケースもある。

所詮は自分でオリジナルを作らなければならないのだ。他人の話はあくまでも参考でしかない。適当に情報が集まったら、その続きは自分で開拓しよう。

●ウイルス対策ソフトの影響   2003.2.26

最近多い問い合わせ。メールフォームのページから送信できない!というもの。ずいぶん前から何もいじっていないページからの送信が突然できなくなるわけがない。サーバ側も何もしていないし。。

で、色々と調べてみると、これがどうもウイルス対策ソフトによるものらしいコトが分かってきた。パソコン側のセキュリティーを上げたことで、少しでも個人情報が漏れる可能性があるページだと「ちょっと待て!」ということで、動かなくしてしまうらしいのだ。メールフォームからの送信、掲示板への書き込み等ができなくなってしまうようだ。

それと詳しい人にパソコンの設定をしてもらった後、同じようにメールフォームや掲示板での送信が出来なくなるというコトもある。こちらはIEのインターネットオプションでのセキュリティーのレベルがカスタマイズされて、がちがちに厳しくなっていた場合。

施錠を厳重にした家は、外からの侵入も難しいが、中から外に出るのも簡単ではなくなるということらしい。

●DTPのお仕事   2003.2.25

どうもデザイナというだけで何でもできると思われてしまうことが多い。特にDTPは当然のように出来ると。

確かに純粋なデザインの部分では何とかなるのだが、問題はTOOLと技と素材。これがWEBデザイナはGデザイナに比べると明らかに劣る。特にイラレ(Adobe Illustrator)の使い方は絶対にかなわない。Gデザイナは毎日イラレで仕事をしていて、WEBデザイナは個人差はあるもののイラレを頻繁に使うわけではない。だから同じファイルを作る場合でも早さ、正確さ、スマートさ、においては勝てないのである。

また、Gデザイナは数多くの著作権フリー画像とフォントを所有している。もちろんGもWebもやっているデザイン事務所のWEBデザイナであれば問題はないが、フリーランスのWEBデザイナはそれほど多くのフリー画像やフォントは持っていない。高いのだ。

それと最終的な印刷屋さんとの打ち合わせ。CMYKのそれぞれの濃度とか面取りとか解像度とか、大枠での概念は理解できても詳細な指示まではなかなか出来るものではない。

それでもこういった問題を勉強しながら克服していけば何とかなるかもしれない。しかしそうなるとGデザイナになってしまうので、これは避けたいとも思う。まだまだWEBデザイナのほうが自由度が大きく潰しが利くように思うのだ。Gデザイナの方、読んでいたらごめんなさいm(__)m

●私は悪くない   2003.2.24

誰もあんたを責めているわけではないのに…という雰囲気の中で、自分に落ち度はなかった、こういった経緯なので仕方がなかった、というような弁明を長々として打ち合わせの時間を不要に長引かせる人がいる。

誰かが何かに対して批判をする、指摘をする、クレームをつけるというのは打ち合わせや会議では当然起こりうる現象である。そしてその「何か」というのは、必ずそれを作った人が存在する。その作った人がその席に参加しているという可能性も高い。

だから打ち合わせや会議の場が設けられるのである。そしてその「何か」の問題を洗い出して、改善策を協議するというのが、会議とか打ち合わせである。もし批判される点や問題点がなければそもそも会議をする必要はない。

「何か」が色々と問題点を指摘されるのはある意味必然。なのでその場で過去の経緯や己の落ち度がどうこうを説明するのは無意味である。とはいえ身の潔白をアピールしたくなるのが人情というもの。しかしこれを我慢できる、または我慢させる議事進行ができるかどうかが効率的な会議になるかどうかのポイントでもある。

●HP更新指導   2003.2.23

ホームページを開設した後、自分達で更新したいということで、HTMLまたは、ホームページビルダーの使い方指導を依頼されることがある。がんばっている個人事業主の方や、もともとパソコンに興味があるスタッフがいる事業所では、指導の成果あって、自力でどんどんと更新しているところも多い。

しかしこれが全く意味をなさない場合もある。せっかく教えても、だーれも更新しようとしないというケースや、全員に教えたにもかかわらず、限られた人しか更新を行っていないというケース等々。

何が問題なのかと言うと、まずはホームページの更新という業務を「上」が指示しないということ。その必要性を理解していないのだ。そして更新という作業のための時間を与えていないケース。ようするに片手間でやれ!ということで、他の仕事の量は減らさない。

そして、結局はホームページビルダーにしてもアプリを起動してテキストを打って画像を入れて、それなりのデザインを考えてアップロードするわけだが、これだけの作業でもかっこう面倒ということ。HTMLならなおさらだ。

というわけで、最近ではフリーのCGIで「日記帳」なるものを最初から設置しておいて、これを使って更新するよう指導するケースが増えてきた。

●Photoshop4.0-5   2003.2.22

この話題はまだまだ書きたいこともあるのだが、どうもキリがないようでもあり、Photoshopを使わない人にとってはつまらないとも思うので今日で終わりにする。

Photoshopはアプリケーションの中でもかなり綿密に計算して作られた優秀なソフトであり、その機能と能力の高さから「化け物」とも呼ばれている。従ってバージョンアップする際にも十分なマーケティングとインターフェイスの検討はされているはずである。しかしそんな優れたソフトでも、ある特定の使い方に限った場合には古いバージョンのほうがトータルで使いやすいということがある。

初心者の多くがパソコンを購入すると同時にOfficeや一太郎、ホームページビルダー、筆まめ、その他諸々のアプリケーションを購入しているのだが、大して使わないうちにバージョンアップの時期となり、「最新版にしておかないと心配…」という理由でバージョンアップしている。

使ってみて「不足」「不満」があり、それに新しいバージョンが対応していればバージョンアップする。そうでなければ「しない」ということで良いのではないだろうか、基本的には。

●Photoshop4.0-4   2003.2.21

画像を加工するときにはパソコンの画面そのものをどう有効に使うかがポイント。デスクトップ上にもショートカットやランチャー、カスタマイズされたメニューバーやツールバーが所狭しと並んでいるというケースも多い。

そんな中で、1つのアプリケーションが画面の右側だけでなく、上側も占領してしまうのはいかがなものか。ツールのウインドウはなるべく小さくコンパクトにまとめて欲しいものだ。まあ、機能が増えればツールも増えるのは仕方がない話でもあるが。。

1回目にも書いたが、やはりクリック回数が増えるのは困ったもの。6.0では例えばブラシのサイズを選ぶときのクリック回数が増える。また比較的頻繁に使うグラデーションと塗りつぶしツールが同じ場所で切り替え式になっているので、これも結果としてクリック回数が増えることになる。非常に細かいトコロの話ではあるが、こういう部分が意外と重要なのではないかと思う。

●Photoshop4.0-3   2003.2.20

6.0では新規のファイルを制作して保存するときは4.0での「別名で保存」と同じような状況になる。しかしもともと保存してあったファイルを加工して保存する場合は、従来通りの「保存」と同じ状況。これは色々な保存形式やレイヤーを浮かせたままの保存等々を考えれば確かに有効かもしれないが、ウェブで使うのはjpg,gif,pingの3種類のみである。この概念はややこしいだけであまりメリットは感じられない。

ついでにカラーパレットがgifの色数に応じて変化しないのも間違いの原因となる。これに対応するのはもう1つのアプリケーション(ImageReadyという弟のようなソフト)を起動させるのだが、これも面倒。

6.0はウェブを意識して、透過gifの作成がかなり楽になった。同時にロールオーバーやアニメーションに対する便利な機能も色々と追加されてはいるのだが、これはまだ使っていないのでコメントは避けておく。

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※SOHOネットワーク埼玉創立5周年記念フォーラム大盛況でした。Realvideoで当日の映像も見られます!

●Photoshop4.0-2   2003.2.19

確か5.0からであったと思うのだが、フォントの扱い方が大きく変わり、ほぼIllustratorと同じような細かな調整ができるようになった。この機能自体は喜ばしいことであるのでが、困るのはそのためにクリックする回数が増えること。

限られた時間内に大量の画像を作る場合は、1つの画像を作るまでのクリックの回数がトータルでの制作時間に大きく影響する。またフォトレタッチの作業をくり返すとマウスを握る手もいい加減疲れてくる。なるべくクリックする回数は減らしたいのだ。

4.0ではフォントも単なる1つのレイヤーとして扱われていたので、他のレイヤーと同様に加工ができたのだが、6.0ではフォントのレイヤーとして特殊な扱いとなる。レイヤーの概念を頭の中で1つ増やして整理しなければならないので、これも疲れるのだ。

6.0でカーニングや文字間、行間調整が自由にできるのは大きなメリットでもあるが、これが時間短縮につながるかというと、そうでもないようだ。4.0での単なるレイヤーとして、切り取りながら調整しても馴れればさほどの手間でもない。

●Photoshop4.0-1   2003.2.18

多くのアプリケーションがバージョンアップされる度にその機能が増え豪華で重くなっていく。そしてその機能うんぬんを考えずにやみくもに新しいバージョンのほうが優れていると思ってバージョンアップしていく多くのユーザーがいる。

しかし豪華で機能が増えたアプリケーションが本当に使いやすいかというと決してそうではない。もちろんOSやマシンスペックとの相性もあるが、それ以前にどういった目的でそのアプリケーションを使うのか?ということが問題である。

そこでPhotoshopの4.0と6.0を比較して、その使いやすさの相違について書いてみることにする。これはあくまでもウェブページを制作する、それも極めて一般的な中小企業を対象とした、あまりコストをかけないサイトをデザインする場合についてである。また、ここで書くことが全てのケースにあてはまるわけではないので、あくまで一例として参考にしていただきたい。

と、前置きで今日の分は終わってしまいそうなので、本番は明日から…

●フレームの使い分け   2003.2.17

NEWS系や新聞のサイトではフレームはあまり使われていない。さてその理由は?もちろんBBの普及ということもあるだろうが、それ以外に、と、これはあくまでも想像に域を脱していないのではあるが…

まずは更新頻度が他のサイトに比べて滅茶苦茶高いので、フレームを含めたディレクトリ管理は非常に煩雑になってしまうということ。

次に、そもそも「読ませる」ためのサイトであり、簡単に他のページに飛べるということよりも、ページ内をできるだけ彷徨わせ、スミからスミまで目に入る可能性を高くしておくという狙い。

たとえばページの一番下までスクロールしたならば、また一番上に戻ってメニューに辿り着く間に、バナーの一つにでも引っ掛かってくれればラッキー、みたいな。

これは高率良く商品を購入に導く、というウェブショップのサイトとは根本的に異なる考え方でもある。で、これは新聞紙の紙面の構成にも共通して言えることでもある。

新聞紙は、記事が途中であっちに飛んだり、こっちに来たり、とばらばらだから読んでいて楽しいのではないか?これが整然と合理的にレイアウトされていたら、きっと味気ないものになるはず。

●フレームのデメリット   2003.2.16

昨日の続きでデメリット。
・検索結果でメニューページのみ、メインページのみが表示される場合がある。
・制作するのが手間である。
・ファイル管理が複雑になる。
・ブラウザのURL表示窓にフレーム分割を指示する親ファイルまでしか表示されない。
といったところである。97年頃に制作されたページでは、まだフレーム未対応のブラウザが多く使用されていたため、フレーム対応していないサイトが多い。またHTMLの初級者にとっては、フレームを構築するのはなかなか難しいので対応していないものが多い。これは初級者でなくてもフレームを使わないほうが制作は格段に楽になり、またBBの普及で読み込み速度を気にしなくて良くなったせいもあり、フレームを使わない傾向は強くなってきてはいるが、やはり縦に長〜い画面で、一度ページのトップまで戻らなければ他のページへ飛ぶことができないというのは考えものである。また大したページ数もないのに、やたらと凝ったフレーム分割をしているページも考えものである。

●フレームのメリット   2003.2.15

ウェブページを制作するに当って、フレームにするかどうかで悩むことも多い。またそのメリット、デメリットを考えずに、フレームを使ったほうが高級であるとか、フレームがないほうがシンプルで好きであるとか、安易に答える人も少なくない。

そこで、メイン画面とメニュー画面をフレームで切った一般的な分割を例にそのメリット、デメリットを説明する。まずはフレームのメリット。
  • メイン画面をいくらスクロールしても、見る人はすぐにメニュー画面のボタンをクリックすることで他のページへ移動できる。
  • ページを移動するたびにメニュー画面を読み込む必要がない。
  • メニュー画面を更新する際、1ファイルのみの変更で済む。
  • メニュー画面にタイトルを入れることで、常にどこのサイトにいるかが分かる。
大きくは、こういったところであろう。明日はデメリット。

●移動   2003.2.14

インターネットの普及でパソコンの前に座っているだけの多くの成果物を生産できる人が増えてきている。しかしそういった専門的なスキルのある人を平気で移動させる場合がある。

こういった人達は移動には不向きである。パソコンの前にいたほうが生産性が高いはずであり、移動するのは移動に馴れた人、移動することをルーチンの業務にしている人のほうがロスが少ない。

具体的には、普段あまり移動しない人は電車の定期もスイカも持っていない。車にしてもガソリンスタンドのカードや高速のプリペイドカードは持っていないし、道路に詳しくなく、ロスの多い経路を通る。つまり割高になるのだ。

これはパソコンに馴れていない人がパソコンで業務を行ってもなかなか思うような成果が出ないのと同じことである。

それとパソコンの前に座っている人にとっては移動させられる場合の多くは、相手がパソコンを使えるとしたならばお互いに人間が移動する必要などないということ。インターネットが使えないために人が移動しなければならないのだ。その事自体が問題であると思わなければいかんのだが。。

●保留   2003.2.13

ウェブページを制作するときに仕様書の段階で「このページは保留」というのがたまにある。そして多くの場合はそのページは最終的にボツとなる。つまり元々さほど重要ではなく、そのページを作るために必要な情報を集めるために時間がかかり、納期もせまってくると、「まあ、無くてもいいか」ということになるのだ。

電話にも「保留」というボタンがあるが、これを使われるのは大変迷惑である。保留を押された瞬間から、待たされている方は切ることもできず、どのくらい待たされるか分からないという不安とともに業務を中断したままとなるのだ。ウェブを閲覧している途中でJAVAアプレットが起動して、ブラウザ側では中止も戻ることもできないというのと同じ状況だ。使うのはサポートデスクだけにしてほしいものだ。

サポートデスクであれば保留された方も最初からオンフックで気楽に待つというのがデフォルトのようだし。

●きちんとしたい   2003.2.12

ホームページを作る以上はきちんとしたものを作りたい、という気持ちは誰にでもあることだろう。社内でIT研究プロジェクトやホームページ検討委員会なるものを結成し、コンセプチュアルな部分から具体的展開までを協議しながら詰めていくというのはよくある話。

しかし、実際にそうやって練りに練られた方針が本当に正しいかどうか、なんてことはやってみないとわからない。時間をかけてきちんと検討したものが良い結果に繋がるわけではない。

インターネットで成功している例の多くは、試行錯誤とトライアルの量が半端ではない。とにかくやってみる、だめだったら他のことをやってみる、とこれを負げずに繰り返すことが必要なのだ。きちんとしなくてもいいのだ。

●実店鋪の存在意味   2003.2.11

近所のPCショップでメモリーを買った。ところがマシンに適合していず差さらなかったので返品することとなった。購入する際にはマシンの保証書を持参し、モデル名や細かな仕様までを確認してもらったにもかかわらず、である。

そもそもなぜウェブで購入しなかったかというと、Macの最近のモデルは適合するメモリーが機種ごとに微妙に違っているため、間違えて購入することを避けたかったためであり、実店鋪でその筋の情報に詳しい店員に聞いたほうが確実と思ったためである。またウェブで確実な情報に辿り着くまでにちょっと時間がかかりそうだったので、その時間を省略するというためでもあった。

結局は、なぜ適合しなかったにか、どのメモリーならOKなのかを時間をかけて自分でウェブで調べることとなった。

こうなってくると実店鋪の存在意味はますます薄れてくるのではないか…

●トランジスタ   2003.2.10

最近のビデオカード等に使われているチップではトランジスタ数1億、というようなスペックの表示がされている。その昔のいわゆるトランジスタに換算すると1億個分の処理能力があるということなのだろうか?

いずれにしても現在パソコンに使われているプロセッサをトランジスタに換算すれば膨大な数になるはずであろう。

では実際に1億のトランジスタを使って現在のパソコンと同じ処理能力のマシン作ったとしよう。さてそのマシンがちゃんとスペック通りに動作するかどうかははなはだ疑問である。

もちろん巨大な外装や放熱のための巨大なヒートシンクが必要になり、物理的に解決しなければいけない問題も多いはずだが、最もクリアするのが難しいのが使用されるトランジスタの不良率ではないだろうか? 不良率が1/1億では不良品のマシンになってしまうということである。

●トラブル   2003.2.9

昭和40〜50年、ちょうど日本に自家用車が普及し始めたころ、イロハ坂ではオーバーヒートしてボンネットから煙りを上げながらエンコしている車は珍しくなかったし、冬場はエンジンがなかなかかからずに苦戦している光景も方々で見られた。

しかし現在では、よほど無謀な使い方をしない限り車が故障するという事は極めて少なくなった。買ってから廃車にするまでエンジンルームを見たことがないという人もいることだろう。

ではパソコンはどうか。普及し始めたのが95年とすると、もう8年目になる。ところがパソコンのトラブルに悩まされている人は数多くいる。パソコンで成果物も生み出す時間よりもトラブル対策に費やしている時間のほうが長いという人も少なくないだろう。

車は30年前に比べると、決して最高速度や乗車人数が5倍、10倍になったわけではない。燃費が良くなり、排ガスがキレイになり、故障が少なくなり、安全になったわけだ。パソコンもいつまでも最高速度競争や付加機能満載のスペックの追求はいい加減にして、もっと安心して使える道具を目指してほしいものだ。

●コンサルタント   2003.2.8

どんなジャンルでも一流のプロを使う場合には時給¥5,000程度は支払わなければいけない。とくに希少な知識やスキルを持った人ほどその金額は高くなる。これは当然なことである。

ところが人間が頭脳を使って仕事をする場合、結果として「物」が生産されない場合はその人件費がタダだと思っている人も少なくない。教えてもらうこと、アドバイスを受けることはタダじゃあないかと。

医者とか弁護士であれば納得するのだが、コンサルや中小企業診断士ともなると、利用者側の意識は薄れてきて、単なる専門家というだけではなかなか指導料、アドバイス料は請求しづらい場合も多くなる。

それでは困るということで肩書きに「○○○コンサルタント」とか付けなければいけなくなる。と、そうなってくると、何だか如何わしい○○○コンサルタントというのも登場してくるわけである。

●歯磨粉   2003.2.7

歯磨きの基本はいかに丁寧に時間をかけて漏れなく全ての歯をきちんと磨くかということ。歯磨粉は特に使わなくてもいいらしい。まあ、歯の表面を研摩してきれいにするという効果はあるらしいが、虫歯予防という意味では、やはりきちんと磨くという行為のほうがはるかに重要であるらしい。

また歯医者の中には「歯磨粉を使うと磨いた気分になってしまうので使わないほうが賢明」と言う人もいる。

例えば英語の教材を購入しただけなのに何だか喋れるような気分になるとか、ウェブサイトが完成しただけなのにインターネットで儲かった気分になるとか、そういった感覚に似ているようだ。

●事務所   2003.2.6

ウェブショップで成功している人の多くは、ちゃんとした賃貸の事務所というものを構えていないようだ。多くが自宅兼または店鋪兼または倉庫兼、というようなところがオフィスとなっている。

これは決して賃貸料を節約するためではない。自宅と事務所が離れていると何かと不便だからなのだ。つまり自宅に居る間でも絶えずメールチェックをしなければいけないということであり、中には商品に関する質問もあり、結局は商品や在庫がすぐ近くで確認できるロケーションが必要となるのだ。

ついでにメールは24時間365日いつでも来るのだ。日曜だから返信が滞ることは許されない。通勤しているヒマもないのだ。

立派なウェブサイトを作りました。立派な事務所を借りました。銀行もお金を貸してくれました。優秀なスタッフも雇いました。さあ、これで万全の体制ができました。インターネットビジネスを始めるぞ!なんていう人はあまり成功してないようである。

●Safari   2003.2.4

まあ90%のシェアを占めるWindowsユーザーの方には関係ない話かもしれないが、Mac用のブラウザでSafariのいうのがある。これがIEより40%高速に起動して3倍速くページを読み込みJavaScriptを2倍速く実行するということがAppleのウェブサイトには書いてある。

しかし実際に使った人の感想や雑誌でのテストレポートによると、確かに速いがAppleのウェブサイトには書いてあるほどではないというのが大方の意見のようだ。そもそもMac用のIEがかなり遅いという事実もある。

しかしこのSafariというのがOS Xでしか動かない。考えてみればOS Xが動くマシンというのは1GHzとかデュアルの1.25GHzとかいうかなり高速のプロセッサを搭載しているはず。であれば遅いMac用のIEでもなんらストレスなく動くはず。そのIEが倍速くなったところで作業の効率化につながるかというと、そうでもないような気がする。

むしろ数年前の400MHz程度のマシンでこそ、こういった高速ブラウザがその真価を発揮するはずなのだが…ま、それじゃビジネスにならないということだろうが。。

●ブラインドタッチ   2003.2.3

DTPやWebデザインをやっていてブラインドタッチで流れるようにキーボードを打つという人は滅多にいない。毎日パソコンを使っているにもかかわらず、である。その理由は、まずはキーを打つ時間よりもマウスで操作している時間のほうが圧倒的に長いということ。

PhotoshopやIllustratorではほとんどの操作がマウス中心である。もちろんキーボードでのショートカットも使うのだが、一連の操作の中にはマウスでなければできないものも多い。

2番目の理由は、操作している時間よりも考えている時間、資料を眺めている時間、何かを捜している時間が意外に多いということ。そしてこれに伴い変則的な操作、つまり左手にペーパーを持ちながらの操作、右手にペンを持ちながらの操作、片手で電話をしながらの操作等々をしているのである。

3番目の理由、それはマシンがフリーズしたり、特定のマシンにしか入っていないデータやソフトがあったりするため、使うマシンが固定しない、つまり異なったキーボードを使うことがあるということ。Macintoshでも最近のマシンとちょっと前のマシンでは若干キー配置が異なる。さらにWindowsも使うとなると、そう簡単に指が異なったキー配置には順応しない。

といったわけで、いつまで経ってもブラインドタッチはできないのであった。

●待つ   2003.2.2

テレホーダイなるものを多くの人が利用していたころ、ホームページを閲覧するためには夜遅くまで起きているか、日中電話代を気にしてビクビク、イライラしながらパソコンに向かうかのどちらかであった。いずれにしてもストレスと不健康を覚悟の上での作業であった。もちろん当時でもISDNの常時接続サービスもあったわけだが、現在のADSLや光ファイバーに比べれば、コストは8倍、速度は10〜100分の1というもので、限られた人しか利用していなかったわけである。

そしてその当時開設した多くのホームページが「ほっとんどアクセス無し」状態に陥ってしまったわけでもある。しかし現在のように多くの人が常時接続環境を手に入れたことによって、一般の人でも余裕を持って、時間を気にせずにネットサーフィンを楽しむようになると、マイナーな小さなサイトや、あまり告知されていないサイト、5年前であれば誰も見ないであろうページでも、そのアクセス数が少しずつ上がってきているようだ。

だから開店休業状態のサイトや数年間更新していないサイトでも、我慢強く公開し続けると意外な効果があるかもしれない。更新更新と血眼にならずとも、常時接続ユーザーの増加率のほうが高いのだから、心に余裕を持って待っていればいいのだ。

●FDドライブ   2003.2.1

最近のパソコンにはFD(フロッピー)ドライブが無いために、ちょっとしたデータをパソコンAからパソコンBに転送するのに不便である。もちろんLANとかで繋がっていれば問題ないのだが、誰かが持ってきたノートに画像1枚も送ろうとしても、CDに焼くというほどでもないしCD-Rのドライバがインストールされていなかったり、じゃあMOといってもやはりドライバがないしUSBで繋ぐにしてもお互いにドライバが必要。それじゃメールに添付して送ってみよう、などといってもメーラでそのためにアカウントを設定したりするのも面倒だし、そういうときに限ってインターネットが繋がらなかったりもする。FTPで送れば一瞬だが、これとてインターネット経由でなければならない。パソコン同士がこんなに近くにあるのにデータ転送ができないという理不尽さを感じつつ、 IEEE1394でパソコン同士を直接繋いではどうかとか、SCSIで接続して相手のHDを起動するとか段々とややこしい発想にもなってくる。

そう考えると全てのパソコンにFDが標準装備されていた頃は本当に良かった…しかしその当時修理に出して3万円とられたはずのFDドライブは5000円以下で買えるのだから文句は言えまい。。
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