2003年7月
自治省(現総務省)では、平成12年度からIT講習推進特例交付金事業を展開し、この交付金事業により平成14年末までに約520万人がIT講習会を受講したそうだ。あー勿体無い。その予算、もっと有効な使い道があったはずである。IT化の推進、デジタルデバイドの解消、というと「講習」ということになってしまうのはあまりに短絡的ではないだろうか。
国から降りてきた予算をどうやって使い切るか、ということで各自治体は頭を悩ませた。募集してもIT講習の生徒は集まらない。そもそも危機感を抱いている人間は自分で勉強する。危機感の無い人間は講習にも行かない、という構図である。
結局は「IT講習を行った」という結果だけを見繕うために、実体はとてもITなどとは呼べないパソコン教室が全国で開催され、多くの受講者はWordで画像を貼付けた文章の作り方を覚えて帰っていったのである。
●英語にできない単語 2003.7.30
例えばパソコン、メルアド、デジカメ、メルマガ、ネスケ、などである。テキストの文章の中で使われているぶんには、それぞれフルスペルで書けば良いのだが、これらがアイコンやボタンになっていた場合、またはテキストでもレイアウト上、スペースに制約がある場合が問題だ。
ではどうするか?完璧ではないが、まあ、こんなもんだろう。パソコン=computer、メルアド=E-mailまたはaddress、デジカメ=camera、メルマガ=mailmag、ネスケ=NetscapeまたはNN。
pasocon、mailad、digicame、とかでは絶対に通じない。まあ途中に「-」を入れてpaso-conにしたとしても同じようなものだ。
他にもコレポン、ブレスト、サポセン、プレステ、カーナビ、ゲーセンなどなど、扱いにくい省略形外来語は増えている。
しかし考えてみれば今までも、テレビ、リモコン、アクセル、シャーペン、ミシン、エアコンなどがあったはずなのだが、どう訳していたのだろうか?あ、テレビ=TVだが。
●意外な解決策 2003.7.29
とりあえず対応するにしても1ヶ月以上は現状で騙し騙し使わなければならない。しかしそれまでの間、何とか少しでも良い環境で使えないものかと思い、ノイズフィルターなるものの効果を調べてみようと思った。
ADSL用としては何種類かの商品が発売されてはいるものの、果たしてどのモデルが良いのか?どの程度の効果が期待できるのか?という部分はWebで調べた範囲ではどうもイマイチ判りづらい。
一応パソコンショップにでも行ってみるか、と思い、まあ、その前にモデム周りのノイズ源を少しでも遠ざけておこうということで、近くにあったテーブルタップの位置をちょっと離した。ところがこのテーブルタップの位置を遠ざけたことによって全く切れなくなったのだ。要するにこの問題が完全に解決したのである。
ということで、めでたしめでたし。しかしこのテーブルタップ、ずーと前からモデムのそばに置いてあって、2ヶ月前までは、ほとんど切れることもなかったのだが…
とにかく結果として切れなくなったのでこのテーマは今日でおしまい。
●まだ切れてしまうADSL 2003.7.28
このテーマはこんなに続ける予定はなかったのだが、繋がらないので続けざるを得ない。さて、原因はともかく、このままでは仕事に差し支えるので対応策を考えねばならない。最も確実なのがFTTH、つまりBフレッツにしてしまうということ。しかし、これ以上に速くなったところで今まで3秒かかったものが1秒になるという程度。1分かかっていたものが1秒になるというのならともかく、速くなった分が即座に仕事の効率化につながるとは考えづらい。そのために月1万円を払い続けるのはどうかと思う。
ではADSLの24Mはどうか?局からの距離が離れていると速度としてのメリットは少なくなる。しかし12Mと24Mは、新しいプロトコルを使用(上り方向も一部下りに転用?)しているため、遠距離での効果も期待できるらしい。ただし保証はしないとのこと。
しかし問題はいずれにしても、今、申請しても、実際に利用できるのは翌々月の始めとのこと。そういうプロバイダーを利用していたのだから仕方がない。
●繋がらないADSL 2003.7.27
まだまだ昨日の続き。アンケートはさておき、新品となったモデムではあるのだが、NTTが来た日の夜、またしてもADSLがぶつぶつと切れはじめた。そもそも局からの距離が4km弱、伝送損失は約40dBという非常に不利なロケーションではある。しかし速度が落ちるというならともかく、切れる、というのは考えづらいとNTTのサポート担当者。
回線を調べてもらった結果、確かに途中で分岐点が多く、さらには「手ひねり」といって、ワイヤーを手作業で接続した箇所も多いとのこと。これらも信号の減衰の原因となっている可能性はあるとのこと。
また、切れる時間帯は夜の11時〜1時がもっともひどく、次いで夕方5時近辺。つまり回線が混雑する時間帯でもある。最近になってADSLの利用者が増えたことによる回線利用頻度の増加も多少は影響しているようである。
さらに考えられる原因。途中の電話線の近くにノイズの発生源となるような工場、変電所、発電所などが建設された場合にも、やはり減衰の原因になることもあるらしい。さあ、困った。
●NTTのアンケート 2003.7.26
昨日の続き。修理が終わって帰るときに1枚のハガキを渡された。これがアンケートで、書いてある質問に答えを書いて投函して欲しいとのことであった。しかしその内容を見ると、とても書く気にはならなかった。
その内容は、言葉使い、身だしなみ、接客態度、後片付け、挨拶、等々が列記されていて、良い、普通、悪い、のいずれかに○をつけるというもの。
ユーザーが望んでいるのは、あくまでも故障やトラブルを改善できるかどうかである。さっと解決してもらえれば、たとえ言葉使いが悪かろうが服装が汚かろうがOKなのである。逆に解決できなければいくらキレイな身だしなみだろうがNGである。何か勘違いしているのだはないどろうか?
アンケートをとるのであれば、その作業内容と結果に絞るべき。ホテルやレストランじゃあないはずだNTTのサービス。
●NTTが修理に来た日 2003.7.25
1月ほど前からADSLが頻繁にぶつぶつと切れるようになってしまい、先日、NTT東日本が修理に来た。最初は保安器のフューズ(サージング用)が寿命だろうということでこれを交換。ところが改善されない。
改善されないわけで、違う回線の保安器だった。じゃあこれだ、ということでもう1つの保安器のカバーを開けてみたら「あれ?」中身が無い。何年も前に解約した線に保安器だけが残っていたのだった。
やっと正しい保安器を見つけてフューズを交換したのだが、それでも改善されない。結局モデムを新品に交換して解決した。
さて、このモデムはレンタルで月々490円払っているというもの。1.5M用のなので、今はヤフオクでは二足三文で売られているモデル。そういう意味では割高な感じはしていたのだが、こういう時は確かに安上がり。レンタル期間中なので交換は無料。
ついでにフューズのほうは通常は1ケ所の交換で8000円とのこと。ただし今回は直接の原因ではなかったため無料。結果、保安器のフューズ2回線分とモデムがタダで新品になった。
●HTMLメール 2003.7.24
一時は嫌われていたHTMLメールではあるが、最近になってBBの普及とともに利用されるケースが多くなってきたようだ。また広告宣伝のDMには商品の画像が表示できるために使い方によってはかなり効果的。
しかし問題がないわけでもない。当然のことながらアナログダイヤルアップの接続環境を利用している人にとっては迷惑極まりない。それと全てのメーラがデフォルトでHTMLメールが受信できるとは限らない。とはいってもシェア75%近くのOL系が受信できるので、その他のメーラを含めれば、恐らく9割近くには画像を表示させるかたちで配信できるであろう。メジャーなメーラで受信できないのはポスペぐらいである。
また、最近では送信先のウェブページのスクリーンショットの画像が添付されているものがある。受信したほうは自分のページの画像なのだから目にとめることは確か。色々なことを考える人がいるものである。
●世界競争力 2003.7.23
IMD(国際経営開発研究所)が発表している世界競争力ランキングによれば、2003年度の日本は世界で11位。1993年まではずーっと1位であったものが、94年で2位、95年で3位、その後、がっくんと下がって99年ごろからは10位付近をうろうろしている。
さてこの要因はといえば、やはり急速に進んだ高齢化をあげる人が多いのだが、実は必ずしもそうではない。高齢化はいくら急速といっても非常に緩やかなカーブを描いて進んでいるのである。そんなに突然影響の出るものではない。
では何が原因か?もうお分かりかと思うがインターネットの普及に反比例しているのだ。つまり世界的にインターネットが普及した中で、日本が完全に取り残された結果がこのグラフである。
未だに社会的に影響力が強いポジションにありながらメールのひとつも打てない、なんていう人間がいること自体が、他の国では考えられないことなのではないだろうか。
●WEBショップのデザイン 2003.7.22
WEBショップで成功をおさめた人たちが、その著書や講演でWEBのデザインについて色々なコトを言っている。確かに一理ある。なるほど、と思わせることもある。しかし勘違いしてはいけないのは彼等はデザイナーではないということ。デザインの基礎を学んでいるわけでもなければ、デザイナーとしてのセンスや資質、スキルや経験を持っているわけでもない。同時に多くの場合、自分のサイトしかデザインしていない。
売れた結果として、または、成功した結果として、たまたまデザインを引き合いに出して語っているだけなのだ。もし語っている通りのデザインではなかったとしても、きっとそれなりに成功したのではないかと思えるケースも少なくない。
基本的にWEBで買い物をする場合、消費者側は「商品」そのものに目がいっているので、全体のウェブのデザインにまでは目は行かない、というのが一般的。
WEBショップオーナーが語るデザイン論の中には、売る側の思い込みやこだわりだったりもするものも多いようだ。
●情報リテラシー 2003.7.21
国民がIT講習を受けるチャンスを大幅に拡大させ、パソコンの基本操作、文章の作成、インターネットの利用及び電子メールの送受信等のIT基礎技能を国民に習得させるべく、地方公共団体が積極的にIT基礎技能講習を開催していくとのことらしいが、果たしてどれだけの効果が期待できるだろうか。
情報リテラシー低下の原因の1つには電話の普及がある。学生のころは誰でも作文やレポートを書いたりするのだが、社会人になると、情報交換はもっぱら電話ということになってしまい、気がつけば20年も30年もの間、まともに文章を書いていないなどという人も。
デジタルデバイドとはパソコンが操作できなくて、インターネットを利用できない人たちのことを言う。しかし実はこういった人たちは、パソコンができないのでなく、文章が書けない→メールが書けない→パソコンとインターネットができない、ということになってしまっているのだ。情報リテラシー以前の元祖リテラシーの問題なのだ。
●ゴースト 2003.7.20
ゴーストライターという職業がある。これと似たような職種に、あまり知られてはいないがゴーストデザイナーというのが実はあるのだ。早い話が下請け。カッコよく言えばアウトソーシングである。クライアントに対しては○○デザイン事務所によるデザイン、ということになっているが、実はコストの安いフリーランスに外注している。
まあ、どう見てもインターネットの知識があるであろう人材がいない事務所がホームページを作った、なんてときは、このゴーストデザイナーが活躍してると思ったほうがよい。どう考えても文章が書けないであろうスポーツ選手が著書を出すときと同じである。
ただ一つゴーストライターと違う点、それは印税は入らないということ。
●ワン切り対策 2003.7.19
着信履歴にコールバックさせて有料の音声サービス等を聞かせることを目的とする、いわゆる「ワン切り」が問題となったのは、もう1年も前のコトである。その後ワン切りに対する処罰規定が設けられたが、大量の不完了呼が原因での通信障害こそ発生しなくなったものの「ワン切り」が無くなったわけではない。
電話番号はメアドと違って番号は簡単に変更できないので、入りたい放題にもなってしまう。ただし、送信者の名前が表示されない着信履歴は無条件で削除するようにしていれば良いだけの話でもある。受信は無料の場合がほとんどなのだ。必要があればメールが来るはず。
というわけで、これも問題はケータイを電話としてしか使うことのできない人たちではないのだろうか。
●迷惑メール対策 2003.7.18
受信者に無断で広告、宣伝、勧誘等のメールがケータイに送りつけられる、いわゆる迷惑メール問題に対しては「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」が施行され、氏名等の表示義務、拒否の意思表示をした者への送信の禁止、架空メルアドによる送信の禁止等の送信者への義務付けられている。
確かにケータイでは受信するだけでも通話料を払わなければならないので、これは全くもって迷惑な話である。
しかしこれらの迷惑メールを受信するがままになっているのが、ケータイを電話としてしか使うことのできない人たちではないだろうか。そもそも電話番号@docomo.ne.jpのまんまにしているから迷惑メール受信し放題になってしまっているのだ。メール使えよ!メアド変更しろよ!取り説読めよ!である。
●コンテンツ 2003.7.17
ブロードバンド化や放送のデジタル化などの高度な情報通信インフラの整備が進む中で、その活用促進が課題となっている。というのが総務省をはじめとするお役所の考え。
これって逆なんじゃあないかと思うのだがどうなんだろうか。有用な、面白いコンテンツを見るため、得るために高度なインフラが必要とされるはずである。
利用者がいないのに鉄道を道路や橋を作ってしまう国鉄や道路公団と同じではないか。
そもそもコンテンツを作るというのは非常に難しい作業。時間をかけてじっくり勉強すれば良いものが出来るというわけではない。それを「コンテンツの必要性」だけを強調しても意味がないのではないか。
●情報化の教科書 2003.7.16
現在小学校では総合的学習の授業で、中学校では技術家庭の中の「情報とコンピュータ」の授業で、それぞれ情報化教育が実施されている。しかし教える側の問題としては、「教科書が無い」という声ある。
しかしどうなのだろうか、情報化に教科書というもの自体が必要なのだろうか?原稿を書いて版下を作って校正して印刷して製本して認可を受けて出荷して、なーんてスパンの長い作業をやっているうちに情報は陳腐化してしまうのではないだろうか。
情報化教育において、教科書、または紙に印刷した資料に頼っているようでは真の情報教育はできないのと思うのだが…
●Safari-3 2003.7.15
β版では、漢字コードの指定をしっかりしていないページは、ほぼ間違いなく文字化けを起こしていたらしい。どうもまだまだ基本的に日本語の認識は苦手なようだ。
また、後から気付いたのだが、全角のスペースも表示されないようだ。これと同じ問題は他のブラウザの古いバージョンでもあったように記憶しているのだが、やはり世界的に見ればイレギュラーな「全角」なるものを使う以上は仕方のないところか。とはいえ修正はしてほしい部分でもある。
このページもそうなのだが、日本語は文章のはじまりに1文字分のスペースと空けることで読み易くなるのではあるが、これはどうもウェブに限ってはやらないほうが良さそうでもある。
自分の環境でしか見ていないにもかかわらず「文章のはじまりは1文字分のスペースと空けるべし」などと書いているサイトもあるようだが、真に受ける必要はない。
●Safari-2 2003.7.14
少し情報を捜してみた。まずはカウンター。これは、CGIパラメータの区切りが & ではなく、 | が使われていた場合、勝手に URLencodeしてしまい動作不良をおこすとのこと。
CGIパラメータの区切りの| は、世界的にも多く使われているはずで、既に公開されている膨大な数のサイトがカウンターに |を使っている。さてどうしたものか?とも思ったが、| が使われているCGIでもこの|を&に書き直せば同じように動作するケースも多いようだ。というわけで自分で作ったページはこのように対応すれば良し。ただし世界中の|が使われているページを修正するわけにはいかないので、やはりSafari側で次期バージョンで修正してもらうしかないだろう。
カウンターの場合、表示されないでけであればまだいいのだが、表示されないと同時にエラーメッセージが表示されるため、例えば幅100ピクセルのカウンターでもエラーメッセージの表示時には幅が400ピクセルぐらいになってしまう。これがtableの中にあったりすると、画面のレイアウト自体を大きく崩す要因ともなるのだ。
●Safari-1 2003.7.13
ちょっとAppleのサイトを覗いてみたところ、今までβ版だったSafariからβの文字が消えていた。つまり正式版ということ。そこでそのSafari1.0を早速ダウンロードして使ってみた。
確かに速い。ちょっと重たいページでもあっという間に表示してしまうのが、困った問題もいくつか。まずはカウンターが表示されない。またデフォルトの設定では日本語は文字化けするようだ。環境設定で日本語を選択しないといけない。まだまだ改善の余地はありそう。
とにかく、またまた1つのサイトを作るときの余分な作業が増えてしまうことは避けられないようだ。
今のところアクセスログにSafariが登場することは稀ではあるが、MSもMacintosh用IEの開発は今後行わないことを決定したようだし、OperaもMacはやらないらしい。Netscapeも死んでるので、もはMacintoshのブラウザはSafariで一本化されそう。あと1年ぐらいすればMacユーザーの多くはSafariを標準ブラウザとして使うことになるでだろう。
現在のウェブ閲覧でのMacのシェアは5%前後。無視するにはわけにはいかない数字である。
●原始人 2003.7.12
驚いたことに今どき銀行のCDを使えないという人がいる。必ず窓口で手続きをするのだ。ところがそれでは行員にCDを使うように促されてしまうため、自分では銀行には行かないらしい。まるで原始人だ。
しかしCDが使えるからと言って原始人を笑ってはいけない。コンビニでも用が足りるにもかかわらず、わざわざ銀行に行く人も原始人だ。銀行でなければ安心できないらしい。というかコンビニだと勝手が違うので使いたくないらしい。
しかしコンビニで用が足せるといったところで、これもネットバンキングを使っている人から見れば原始人だ。現金を引き出す以外は、ほとんどインターネットでできる時代である。記帳や振込みの度に銀行やコンビニにわざわざ出かけるのは原始人なのだ。
●みーんな目立たせたい 2003.7.11
ここをこうしたほうが良い!というようなことをクライアントから言われることがある。文章の内容や構成に関することであれば、その通りに修正すれば良いのだが、これがデザインのコトとなると厄介である。
例えば「この画像が弱い感じがするので、もっと目立つようにして欲しい」というような要求である。これは確かにその画像は弱い、つまりコントラストを弱めにして、あえて目立たないように抑えてあるのだ。デザインで大切なのは全体のバランス。このバランスを整えるためにあっちを強くし、こっちを弱くし、と、色々と試行錯誤をした結果がデザインである。
しかしクライアントにしてみれば「新製品情報」も「店主の一言」も「おすすめリンク」もみーんな目立たせたいのだ。こればかりはこれといった解決方法が思い浮かばない…
●雑誌 2003.7.10
たまに雑誌を見ると、これはさすがにウェブでは対抗できないメディアではないかと思うことがある。まずはその情報量の多さと密度。内容の質はさておき、よくぞこれだけの情報を集めたものだと感心させられる。
雑誌のメリットは何と言ってもパラパラっとめくって短時間で全体の雰囲気を把握できること。これはインターネットがいくら速くなってもパソコンの画面という2次元の世界で表示している以上は対抗できるものではない。
そしてもう一つが字の小ささ。これもパソコンの画面の解像度に眼界がある以上は印刷物には勝てるものではない。
さらにもう一つがレイアウト。固定した誌面を目一杯無駄なく埋めることができる。これもブラウザや見る方の環境で色々と状況が変わってしまうウェブ画面は不利である。
しかし同じ印刷物でも書籍や新聞ではさほど上記のようなことは感じないのはなぜだろうか。
●.htmlと.htm 2003.7.9
よく聞かれる質問。拡張子.htmlと.htmはどっちがいいの?これは元はと言えば.html。ところがマイクロソフトのMS-DOSやWindows3.1という昔のOSでは、拡張子は3文字までしか使えず.htmlを.htmと記述していたためである。
現在でもそのなごりで.htmが使われているわけであり、もはや.htmlに統一してもいいのだが、膨大な量のファイルを管理する場合には1文字でも少ないほうが良い、などと言って.htmを好んで使う人もいるようだ。また稀な存在ではあるが拡張子が3文字までしか使えないソフトというのもあるらしい。さらにはマイクロソフトが.htmのほうを推奨するような動きもあり、現在でも.htmlと.htmは混在したまんまであるようだ。
ちなみにindex.htmlとindex.htmという2つのファイルがあった場合はindex.htmlのほうが優先的に読み込まれる場合のほうが多いようである。まあどっちでもいいのだが、とにかく統一して欲しいものだ。
●健康に良くない? 2003.7.8
パソコンに長時間向かっていると健康に良くないという認識が一般的なようであるが、これは必ずしも正しいとは言えない。確かに画面上の細かい文字を読み続けたり、同じ姿勢のまま一日中座っていたりするというのは身体にとっていいことではない。眼性疲労や肩凝り、腰痛に悩まされることにもつながるのだが、これは何もパソコンに限ったことではない。
何がいけないかと言えば、同じ姿勢を長時間続けることであり、本を読んだり字を書いたりするときも同じはずである。人間の筋肉は同じ姿勢を保ち続けるためには30分程度しかもたないとのこと。これを越えると自然と色々な部分に負担がかかるのである。
パソコンやTVゲーム、イコール不健康と決めつけている人の多くは、実はパソコンができない、TVゲームはやったことのない、デジタルに取り残された人たちでもあるようだ。
●Blu-ray Disc 2003.7.7
DVDの世界統一規格についてごちゃごちゃともめていたのは1995年頃のこと。当時でもとっくに技術的な問題はクリアされていた。問題はメーカー間の政治的かけひきのみ。そのためにユーザーは実際にDVDを利用するまでに約7年間待たされたわけである。しかしただ待っていても仕方がないのでCD-RWとかCR-R、MD、MO、ZIPなどなど、色々なメディアを使っていたわけでもある。
現在世に出回っているDVDではSONYとしてはCDに絡んだ特許権による収入が少ない。そこで独自で作った規格がBlu-ray Discというわけだ。従来のCD-RやDVD-Rでは、データの記録に赤色レーザーを使っていたのだが、このBlu-ray Discでは、赤色レーザーよりも波長が短い青色(正確には青紫色)のレーザーを使用しているとのこと。このことでDVDと同じサイズの盤面でも、より高密度にデータを記録できる仕組。なんとなく先進的な感じもするが、使う側にとってはどうでもいいことでもある。
Disc1枚の容量が最大27GBというのは確かに大容量ではある。しかし一方ではHDが120GBでTV番組がまるまる録画編集できることを売りにしたパソコンというのも発売されているわけだ。
まあ、このBlu-ray Disc規格、松下電器産業、パイオニアなどの国内メーカーを含む日韓欧のメーカー9社が便乗しているので政治的な操作はうまくいったのだろうが…。
●情報の選択 2003.7.6
教育情報ナショナルセンターというサイトがある。検索しても結果が多過ぎて目的の情報がなかなか見つからないために、こういったポータルサイトで教育現場の先生に有用な情報を提供しようというもの。
これもどうかと思う。検索するときにキーワードを一つしか入れなければ膨大な結果が出るというのは当たり前のはなし。どうやって複数のキーワードで絞り込んで有効な情報を効率的に引き出せるか、というのも現場の教師にとっては必須のスキルなのではないだろうか。
また、生徒にとっても、検索結果の中から正しい情報と、間違った、または偽の情報を見分けるという訓練も、今後、社会に出たあとには必要になるスキルであるはず。確か英国では何年も前からこういった教育は行われていたはず。日本では教師が過保護になっているのではないだろうか。
●パソコンの廃棄 2003.7.5
雑木林に捨ててあったパソコン。外観はそれほど傷んでいるわけでもなく、捨てられてからさほど日にちも経過はしていない様子。モニターのほうはかなり古びていたので本体だけ拾って持ち帰って電源を入れてみる。ちゃんと動く。
なぜ捨ててしまうのか。例えば事務所の移転、パソコンの入れ替え、倒産、などなど複数のマシンの不要になるいくらでも考えられる。そしてこれらを不当に廃棄してしまうというケースも少なくないようだ。ちゃんと処理すればコストもかかるし、下取りに出したところで二足三文。
そしてその拾ってきたパソコン。動くだけではない。アプリケーションもちゃんと入っていて、Excelには数千人の名簿まで。
ウェブ上で「送信された顧客情報は外部には漏らしません」などと書いてあったとしても、ウェブ担当者がその会社を辞めて、その会社が倒産し、最後にパソコンが廃棄されるときにはどうなるのか?なんてことは全く分からないのである。
●インターネットは早いか 2003.7.4
日本時間の早朝にヨーロッパで行われたサッカーの試合。その日の朝刊に、結果も途中経過もまったく掲載されていないのを見ると、新聞とはなんと原始的なメディアなのだ!と感じざるを得ない。もちろんTVであれば結果が報道されるのであるが、その時間になるまで待つ必要があり、それまでに見たくもないCMを何本も見せられるハメになる。何と発信側の都合だけしか考えてない身勝手なメディアなのだ!と思わざるを得ない。
ではインターネットのほうが確実に情報が早いのかというと決してそういうわけでもない。企業のホームページを作る場合には、会社案内や商品カタログ用に作成した画像データや文章を流用することは珍しくはない。ときには印刷物をスキャンして使うこともある。つまり印刷物ができてからホームページを作るということ。
不動産の折り込み広告や、商社や販売店の新製品のチラシのほうがウェブの情報より早いケースのほうが多い。
これには2つの理由がある。1つは、ウェブ用に作成したデータは必ずしも印刷物に転用できるとは限らないが、その逆はほぼ可能。もうひとつは、発信する側が、まだまだ印刷物のほうが重要と考えているためである。
●待ってられない 2003.7.3
待ってはいられない性格の人のことではない。ウェブの仕事というのは待たされることが多いのだ。ホームページの必要性は感じる。しかし今すぐに必要というわけでもない。だからとりあえず制作依頼はするものの、関連する資料や担当する人の手配は後回しとなる。日々のルーチンの業務がなんといっても優先。見積りを承認して正式にGOしても、その後が進まないというケースが実に多いのだ。
そうなるとこういったペンディングに近いような案件がどんどんと溜まってしまい、いつまで経っても売上げにならない状況に陥ってしまう。ではどうすれば良いのか?捏造である。クライアントが提出した資料が無いまま、どんどんと想定して作り込んでいってしまう。内容があやふやな部分はグラフィックでカバーする。デザインがまとまらない部分はコンテンツを見繕ってつじつまを合わせる。
文章はどうする?かというと、どうってことはない。今や30億ものサイトがあるのだから、似たような記事を掲載しているサイトは捜せば必ずある。そういったサイトを参考にコピーライトまでやってしまえばいい。そこまでやって完成形にできるだけ近いものを作ってしまって、あとは添削してもらうだけ。
そうでもしないと先に進まないコトが多いのだ。待ってはいられない。
●接続詞 2003.7.2
正しい日本語が使われなくなってきている原因の一つがメールの文章、特にケータイ。短時間にできるだけ短い文章で相手に意志を伝えなければいけないため単語が必然的に短くなる。もちろん通話料節約という目的もある。名詞については何度か書いたので、今回は接続詞。
例えば、「しかし」や「ところが」は「が、」になる。「そして」と「ところで」は「で、」になる。これはケータイだけではなくPCのメールでも頻繁に一般的に使われるようになっている表現でもあり、ビジネスメールでも失礼ではなくなってきているようだ。
接続詞ではないが「や、」は「いいえ、」というニュアンスで、「ま、」は「まあ、」という意味で、「と、」は「それと」という感じで、それぞれ使われることもあるようだ。単語が単文字になっていくようである。
●教師のIT教育 2003.7.1
文部科学省では2005年までに、国内すべての公立学校の先生がITで授業が教えられるようにするとのこと。さてこの施策にどの程度の強制力、または達成できなかった場合のペナルティーがあるのかはわからないが、果たしてどこまで期待できるかは甚だ疑問でもある。
というのも同じような指針が1999年にも当時の文部省から発表されたが、この指針、都道府県の教育委員会、市町村の教育委員会、そして現場の学校に下りてきたときには、もはや何の効力も問題意識も持たれないという現実があった。
自治体の教育長、学校長の多くがメールの受発信もできないような実情で、さて、どこまでこの目標は達成できるのだろうか?
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