2003年12月

●加入電話   2003.12.31

電話加入権が廃止となりそうだ。総務省は通信事業者や有識者と固定電話の施設設置負担金を廃止する案を取りまとめた。加入電話+ISDNを含めた固定系の電話の契約者数は、毎年0.5〜1%程度ずつ減少しているとのこと。

電話加入権というと、これが電話を使うための「権利」として理解している人も多いようだが、実は「施設設置負担金」といって、電話局から家庭までの電話線を整備するための費用なのだそうだ。従って権利ではなく必要経費といったところか。しかしこれを譲渡したり売買したり、時には娘の嫁入り道具の一つとして人々に重宝がられたために、勝手に貴重で高価なもの、資産価値のあるもの、というイメージになってしまったようだ。

さてここまで日本中に張りめぐらされた電話線。まだまだADSLとしての需要はあるものの、いずれは撤去作業というものが必要になるだろう。その時の「施設撤去負担金」はどこから捻出されるのだろうか?

●日記帳   2003.12.30

企業サイトに掲示板を載せるのは色々な意味で問題がある。そこで片側通行の、いわゆる「日記帳」形式のCGIを使用し、サイト管理者がHTMLやFTPを使わなくなくても簡単な記事や写真をアップロードできるようにする場合が増えてきている。

しかしこれがプロバイダーのぶら下がりのサイトであった場合、プロバイダーによってはこういった日記帳が用意されているとは限らない。かといってそのためだけに独自ドメインを取得するというのも勿体無いハナシ。最近では一時期ほどドメインにこだわるクライアントはいなくなってきた。できれば回線使用料のオプションの範囲でウェブサイトを運営したいというのもこの不景気のおり、もっともな要望でもある。

さてこれに対応するためには無料で開設できるホームページサービスの一部オプションを使う。または無料レンタルのCGIを利用するということになるのだが、これが個人利用以外は認めていなかったり、デザインがやたらとファンシー調でその改造が大変だったりするものなのだが、まあ、結果としては何とかなるものでもある。ただし無料なだけにいつサービスが停止されるかわからないし、サーバがトラブっても文句は言えない。とは言うものの、こちらもそんなに頻繁に書き込むわけでもなし、それほど多くのアクセスが期待できるわけでもなし、丁度いいと言えるのかもしれない。

●我慢比べ   2003.12.29

高齢者にパソコンを指導することである。教えるほうも教わるほうも我慢が必要。このことを予め双方了解していないと険悪な雰囲気になってしまうこともある。

若者が想像する以上に高齢者はマウスの操作ができない。記憶力が衰えている。パソコンを概念的に理解できないものなのである。また、高齢者が想像する以上にパソコンというものは複雑極まりないもの代物である。

多くのパソコン教室で高齢者がパソコンの基本操作をマスターするに至らない理由は、この教える側と教わる側のギャップの大きさにある。高齢者は若者のように一度言ったことを即座に吸収して次のステップには進めないということを教える側は理解しておくべきである。

教わる側は、パソコンはテレビのリモコンのように一度操作手順を覚えてしませば、その後は自由に使えるようになるものではない、ということを覚悟しておきべきである。

●絶対に売れる!   2003.12.28

どんな素晴らしいユニークな企画でも、それが意表を突いた思い掛けない発想のように見えても、実は最初の思い付きは極めて単純、原始的であることが多い。

言い方を変えれば、こういうことをやりたい!絶対に売れる!必ずニーズはある!という強い思い込みされあれば、あとはどのように展開するかでどうにかなるのもでもある。逆にこういった思い入れがないと成功する可能性は低い。特に最近の成熟したマーケットでは「タナボタ」的な成功は偶然に偶然が重ならない限り起こり得ない状況にもなってきている。

そもそもどういった手段や戦略が正しいのか?などという理屈ではない。どんな方法でもその使い方によって結果は千差万別にもなる。とにかく成功を信じて試行錯誤しながら、幾多の失敗を繰り返しながら突っ走った結果が「成功」となっていることが多いようである。

ただし気を付けなければいけないのは「絶対に売れる!」と「絶対に売りたい!」とは、ちょっと違うということ。

●年賀ハガキ   2003.12.27

24日にこう書いた。 IT化の推進とともにインターネットとパソコンの需要が増え、本来であればその分、年賀状なるのもをメールやウェブで代行する割り合いが増えていくはずではあるのだが。

しかし今年の年賀状の発行部数は昨年よりも5億枚以上増えて44億5000万枚に達したという。インターネットコムインフォプラントの調査によれば、メールを使いこなしているインターネットユーザーでも90%以上の人が年賀状はハガキでもらうのが嬉しいとのこと。

やはり実物のハガキという「物」の持つ存在感と有難味はデジタルには置き換えられない価値があるのだろうか。そしてインターネットを利用することにIT化の本来の意味や目的を考える必要はないということも言えるだろう。

そして何と言っても、高品質で多彩なデザインの年賀状を誰でも簡単に作れるようになり、宛名をいちいち手書きする必要もなくなり、年賀状自体の生産効率が格段に進歩したということが大きいのではないか。

●沢山出てくる   2003.12.25

検索結果の話。沢山出てくるってそりゃそーだ。単語1つで検索すればそれはそれは沢山出てきて当たり前。なんせ33億ページの中から捜し出してきた結果なのだから。「沢山出てきて分からない。関係ないページも多いし。。もっと簡単に捜せる方法はないのか?」などと言う人がいる。

図書館で「歴史」という書棚のところに行けば膨大な数の本があるはず。その中から日本史、近代史、昭和という順に絞り込み検索しなければ目的の本は見つからない。ウェブでも同じこと。1 語だけで検索したところで、目的のページが1発で見つかるわけではないのだ。と、いうようなことはちょっと考えれば分かりそうなものなのだが。

それよりも33億のページから該当するページで一瞬で捜して来るというシステムのポテンシャルの高さに驚いても良いのだが、そういう部分には無頓着なようだ。にもかかわらずExcelのAUTO SUMを実演すると、ひどく驚いたりもするのだ。というような人が多いことに驚いたりもするのであった。

●年賀状ソフト   2003.12.24

年賀状ソフトと言えば、筆まめ、筆王、筆ぐるめ、そして宛名職人、はがきスタジオと、今や単独のパッケージのソフトで間違いなく売れているのがこのへん。しかも1000円第から4000円程度と非常にお買得。多数のテンプレートと数千にも及ぶ素材集。そして名簿のデータベースとしても十分な機能を兼ね備えた無敵のカテゴリーでもある。

さらに毎年必ずアップグレード(というかその干支用に更新)するのでリピーターの確保も容易であり、売れる数が想定しやすいので、アップグレードにかける開発費も試算しやすい。結果として毎年パワーアップしていき、恐らく最強のコストパフォーマンスを誇るカテゴリーではないのだろうか。

しかし、である。IT化の推進とともにインターネットとパソコンの需要が増え、本来であればその分、年賀状なるのもをメールやウェブで代行する割り合いが増えていくはずではあるのだが。

そういえば「プリントごっこ」なるもの。もう無いのかと思っていたら、まだまだ健在。スキャナー、インクジェットプリンタ、コンパクトフラッシュ、メモリースティック、SDメモリーカード、スマートメディアに対応しているらしい。

●節約   2003.12.23

不景気のせいもあり、また資源や浪費に対する意識の変化もあり、仕事を発注する側としては段々と要求が細かくシビアになってくる。以前は作業終了後に請求書を出せば良かったものが、最近では万単位の金額からは見積書を出してからの正式依頼というケースも増えてきている。

これが管理を厳しくするという意味であれば良いのだが、どうにも会社の状況がヤバくなって、万策尽きる寸前の切羽詰まった末の対策だったりすることもあるようだ。単に値下げを要求するだけではなく、例えば「今回の更新は無料でやってくれないか?」というようなもの。これが1回済めばいいのだが、2度、3度と続いた時は要注意だ。「来月、全面リニューアルを予定しているので、今回はサービスでやってくれないか?」というふうになってくる。八百屋で「来月メロン買うから、今日はこのキュウリただでくれないか?」と言っているようなもの。鵜呑みにしてはいけない。来月まであるかどうかも疑わしいのだ、そういうところは。。

●CD-R   2003.12.22

CD-Rが普及したことでデータをCDで受けることが多くなった。特にDTPでは今まではMOでのやりとりが多く、メール添付には大きすぎるために宅急便でMOを送るというケースもあり、データはできたものの手元にカラのMOのメディアが無く、急きょ買いに走ったり、他のバックアップデータを一時的に消したりしながらやりくりしていたものである。これが1枚100円以下のCD-Rになり、心置きなくメディアの買いだめもできるようになった。

しかし過渡期であるのだから仕方がないのではあるが、例えば学校や公共施設のパソコン室のマシンでは、まだまだCDの書き込みができないものがメインである。仕方なくFDにコピーするのだが、これが自宅に持ち帰ったときに、果たしてFDの読めるパソコンがあるかどうかという問題もある。

また、CDで受取ったデータを開いてみると、短い文章のテキストファイルが1個だけ、などというコトも。650MBのCDに8kかよ!?とか思いつつ。。まあ、1分の映像でも120分のビデオテープで受取ることもあるし、これは良しとしよう。

●上のほう   2003.12.21

Googleの検索結果のコト。「一番上は無理としても、何とか1ページ目に出るようにしたい。」「あのですねえ、Googleのトップページに検索対称ページ数ってのが書いてあるでしょ。今は確か33億。ということはですねえ、33万の単語で検索してもそれぞれ1000ページの結果が出るんですよ。そこで上のほうに来るなんていうのは並み大抵のことじゃあないんですよ。」というような説明を何度したことか。そのくらいのことは33億という数字を見ればわかりそうなものなのだが。。町内会名簿じゃああるまいし。

そしてもう一つの大きな勘違い。頻繁な更新を重ね、コンテンツの充実を常に図り、多くのサイトからリンクされ、日々サイトの運営に努力しているサイトが上のほうに来る。つまり上のほうに来たからアクセスが増えたのではないということ。努力を重ねた結果が上のほうに表示されるようになったということ。逆である、発想が。安易で安直。そんなに世の中甘くない。どうしてもインターネットというと楽で簡単、何でもできると思われがちのようである。おめでたいぐらいに。。

●冷蔵庫   2003.12.20

「マイコンピュータからCドライブを開いてマイドキュメントの中のマイピクチャー。その中の201120.jpgというファイルをダブルクリックしてくださ〜い」と説明する。するとこの手順をメモってる初心者。忘れちゃあいけないと思って必死に書いている。

「はい、これはメモっても無駄ですよー。今説明したのはレシピで言えば牛フィレ肉200gを冷蔵庫の何段目から出したということですよー。皆さんの家の冷蔵庫の、どこに牛フィレ肉200gがしまってあるかは皆さん同じじゃあないですよね。はい、牛フィレ肉200g、冷蔵庫に入ってない人もいますねー。その場合は買ってこないといけないですねー。スーパーに行くか、商店街の肉屋さんに行くかは人それぞれ違いますよねー。だから今開いた201120.jpgというファイルも、皆さんが持っているわけではないのですよー。まだ撮影していない人は今からデジカメで撮りに行かなくてはいけないのですねー。撮影したらメモリースティックなのかフラッシュメモリーなのかUSBで直接つないでコピーするのかは皆さんそれぞれ違いますよねー。」

「はい、では牛フィレ肉200gをフライパンで暖めます」「マイコンピュータからCドライブを開いてプログラムファイルの中のペイントショップを開きます。ああっとこれもメモっても無駄ですよー。今のはフライパンを出しただけですからねー。」

●スライドショー   2003.12.19

動画のストリーミングコンテンツを制作するとき、例えば講演会や卓話などのように時間は長いものの映像自体の重要度はそれほど高くはないというものがる。これを全て動画として保存すると、かなり重いファイルになってしまう。

Realvideoではこういったニーズに対応するために無償の製作用ツールであるRealEncorderの中の保存形式で「SLIDE SHOW」なるものがあり、貴重で便利な機能でもあった。しかし残念ながら音声のほうもアナログを想定しているために今となってはイマイチ聞き取りづらい。

それにRealでは再生するたびに最新版のダウンロードを促すメッセージが表示され、これをダウンロードしてしまうと90日でシェアウェア登録をしないと再生できなくなってしまう。

WMVやQuickTimeで、こういったスライドショーを簡単に制作できるツールを作ってくれないものかと思う。需要はあると思うのだが。。

●規則正しい生活   2003.12.18

会社勤めをしている場合、多少の波はあるものの基本的には毎日会社に出勤して週末は仕事をしない、というサイクルになる。これが SOHOの場合は、ある時期自宅や事務所に篭城状態となり1週間一歩も外に出ないということもあれば、反対にやたらと外出が続く時期もあったりもする。

多くのクライアントや取引先の都合に合わせるとなると自然とサイクルは不規則になる。恐らく会社組織でも上流では不規則なやりとりがされているのではあろうが、これが組織というフィルターを通して、うまいこと規則的に変換されているのである。

確かに健康のためには規則正しい生活が良いかもしれない。しかし色々なバリエーションを経験する、メリハリのある生活をするという意味では不規則なほうが面白かったりもする。規則正しい生活→ワンパターン→単細胞、などと非常に失礼な言い方をする人もいるようである。そういう人は長生きはできないだろう。

●底値   2003.12.17

コンピュータのコストパフォーマンスは18ヶ月で2倍になると言われていた。1年半前に20万円で買ったパソコンが10万で買える。逆に20万出せばCPUの処理速度が2倍の商品が買えるというもの。

しばらくの間、この状況が続いていたのは確かなようだ。しかし同じ性能の商品が1年半後に本当に半額になるかというと決してそんなことはない。そんなことになったらいずれはタダになってしまうではないか。ちゃあんと業界としては底値というものを守っているようだ。ノートでは99800円、デスクトップではモニター込みで79800円、といったところだろうか。

例えば14インチのテレビは4〜5年前に1万円を切った。しかし若干上方修正されて今では12000円程度の底値安定といったところ。これと同じようにパソコンもこれ以上安い商品が登場する気配はないようだ。

400MHz程度でWindows98のノートが、新品で39800円、とかいうのがあったら買うのだが。。とはいっても今さらそんな商品作ったところでかえって高い物になってしまうであろう。

●決済方法   2003.12.16

ウェブショップの決済方法。これを決定するまでにはなかなか時間がかかるものだ。結論から言ってしまえば基本的には銀行振込み。条件が揃えばクレジットカード。次にコンビニ決済、代引、郵便振り替え、といった順序だろうか。

しかしインターネットの経験がない、つまり自らがネットで商品を購入したことがないクライアントの場合、まずは郵便振り替え、次に代引という発想になってしまうのである。どうせ振込みに行くのであれば、日本全国どこにでもある郵便局が良い、と考えるらしいのだ。ネットバンクの便利さ、と、それ以前にネットバンキングの存在すら知らないのだ。代引にこだわるのは商品と引換えに現金を支払うという安心感からである。中には現金書留という決済方法を真剣に考えているクライアントもいる。

ネットバンクはまだ良いとしても、どうやらコンビニで現金を下ろしたコトがないらしい。で、さらには銀行でもCDを使ったことがないという。事務員に任せっぱなしで数十年、ということらしい。ウェブショップを開設するために、まずはキャッシュディスペンサーの操作方法からなぜ教えねばならぬ?

●クリック   2003.12.15

パソコン初心者、特に高齢者がなぜパソコンを思うように操作できないのか?その1つの要因はクリック、ダブルクリック、右クリック、ドラッグ&ドロップが出来ないということ。教えるほうにしてみれば、何でそんな簡単なことが?と、思うかもしれない。しかし始めてマウスを触る人にとっては、上記4つの操作を瞬時に使い分けるのは至難の技なのだ。始めて自動車を運転するときにアクセル、ブレーキ、クラッチがすぐには使いわけられないのと同じである。

通常、パソコン教室ではこの4つの操作のところは簡単に説明するだけで、すぐにWordやExcelの操作手順に入ってしまう。パソコン教室も生徒も、とりあえずは何かパソコンで作った「成果」を持ち帰らせたい(持ち帰りたい)ためなのだろう。

何ごとにも基礎が大切。素振りをしたこともないのにバッターボックスに立ったところで絶対に打てないのだ。

●教材   2003.12.14

ウェブサイトの中には、これは学校の授業で使ったら面白い!というような商品や教材を扱っているネットショップが沢山ある。そして販売する側もそういった商品を子供達に有意義に使ってもらうことを望んでいる。しかし売れないのだ。

問題は公立小中学校の教材購入システム。指定業者でなければ専用の用紙での現金取引きができない。ウェブで購入するにしても、学校名義の口座があるわけでもなく、教師や事務員が使用できるクレジットカードがあるわけでもない。ウェブから商品を購入するためにはひどく煩雑な手続きが必要になり、現実的には不可能と言ってもよい。

それ以前にパソコン教室以外にインターネットの使用できる環境が校内にはない!などという学校も少なくない。備品購入は未だに鉛筆1本買うにも手書きの帳簿をつけているところだってある。Excelさえも使っていないのだ。そんな人件費を税金から払っているのだからとんでもないハナシである。

パソコン操作がリテラシーとか偉そうなコトを言っても、こんな状況ではどーしよーもないのではないか。IT教育原始国。。

●葛藤   2003.12.13

自分はインターネットのこともパソコンのこともよくわからない。でも、今のうちにやっておかないと時代に乗り遅れるという危機感がある。しかし勉強する時間がない。だれかに実務を委ねるかたちで何とか対処したい。と、同時に自分はパソコンに直接触らないで済まそうという甘えがある。こんな中小企業の社長さんがたくさんいるようだ。

そして自社のホームページを立ち上げたい。扱っている商品を紹介したい。ついでにインターネットでその商品を売りたい。ところがなぜか「当面は売れなくても良い」と言う。しかし人件費の話となると出し渋る。収支計算はしていない。やるからにはきちんと売上げ目標をたてるべき、と、そんな商売の基本は分かっているはず。しかし始める前から失敗したときの言い訳を考えているようにもとれる。

高度成長期の始めのころ、自動車がなければ商売にならないということがわかってきたころ、運転免許を持っていない社長さんたちがが味わった葛藤を、パソコンのできない社長さんたちが、今、味わっているようだ。

●社内用製品一覧表   2003.12.12

取り扱っている商品の量が多い企業や事業所では、もともと対外部への商品紹介であったウェブサイトが、社内用として非常に重宝されているというケースがある。営業担当者やサービス担当者が、自社の最新版の商品カタログを必要としているためである。

印刷物のカタログでは、商品が入れ替わったり、細かい仕様が変更になる毎に増版するというわけにはいかない。しかしウェブであればこれが可能。

今までは改訂用のペラ1枚の紙をカタログに挟んだり、仕様変更になった部分にステッカーを貼って訂正したりはするものの、全ての情報を網羅するには至らず、さらには年度毎に似たようなデザインのカタログであったりするとわかがわからなくなる、などということも。これが発注ミスの原因になったりもする。

社内用製品一覧表サイトが浸透して、最終的に一切の印刷物が不要となれば、画期的なコストダウンにもなるのだが、まだそこまでには至らないのも実状のようでもある。

●受信メールの量   2003.12.11

IT講習会やパソコン教室などで、1日に何通のメールを受信しますか?というような質問をされることがある。100通以上の方、手をあげて下さい。との質問。これは通常は全体の5%ぐらいだろうか。10通から50通の方?これが一番多いのではないか。10通未満の方?と、ここで挙手するのはちょっと恥ずかしくもあり、実際はこれに該当するのに見栄張って手をあげなかったるする人も。

しかし受信メールの量が多ければ良いというものではない。ケータイに転送ともなれば、その分は経費として跳ね返ってくることにもなる。必要最低限の情報をいかに効率的に受信するかという考え方も必要。

もし、格好をつけるために受信メールの量を増やしたいのであれば、メルマガをとりまくるという手もあるが、もっと簡単なのはデフォルトでBCCに自分のメルアドを設定すること。送信分も加算される。

●処理待ち時間   2003.12.10

ウェブ上に動画を自由に掲載できるようになった昨今ではあるのだが、制作側としては色々と問題も増えてきている。ファイル形式のスタンダードが定まらないということ、EMBEDタグの解決方法、ディスクスペースの問題等があるのだが、コンテンツの制作に非常に時間がかかってしまうというといのも頭の痛い問題である。

本格的にデジタル編集するとなれば、それなりの機材とスキルが必要となる。しかし本業がウェブ制作である以上、そこまで投資するのは実際には困難。かといってアウトソーシングするにはコストがかかりすぎる。仕方なく現行の環境とスキルで対処せざるを得ないのであるが、編集にも保存にもその動画自体の長さよりも長い時間が必要となる。1時間のストリーミングコンテンツともなれば半日仕事となってしまい、その間他の作業もできなくなる。

その待ち時間をどのように有効に使うか。これを考えることがトータルでの作業時間の短縮に大きな影響を与えることとなる。

●商圏   2003.12.9

実店舗であれば、例えば人口10万人の市に、その商品を必要としているユーザーが何パーセント存在して、同じ商品を取り扱ってる他の店舗がどのくらいあるのか、ということを分析してみれば、おおよその売り上げは想像することができる。

しかしウェブショップではこの商圏という考え方がなかなか当てはまらない。基本的にターゲットユーザーは全国のインターネット利用者。競合他店はキーワード検索でおおよその数はわかるのではあるが、どちらもその数が膨大過ぎてアナライスするのは気の遠くなるような作業となる。

だからといって全く調査しないでウェブショップを開店するというのは無謀な行為。インターネット上に競合店がどのくらいあるのか、ということぐらいは認識しておこう。

とは言っても、実店舗のほうでも、自分が仕入れられるルートのある商品を、安い店舗が借りられる場所があった、というだけの理由だけで開店してしまう無計画な例も少なくはないようなのだが。。

●気合い   2003.12.8

このデザイン、気合い入ってますね。という表現がぴったりのデザインというものがる。商用とはいえ作者の意気込みが作品に表れるのがデザインというものである。デザインというもの自体、ハイセンスというよりは人間臭いものなのである。現場から見た場合には。

しかし難しいのはこの気合いの入れ具合。気合いを入れ過ぎるとクライアントのイメージしたものから大きく外れてしまうことも。「おいおい、そこまでやんなくてもいいのに…」と言われてしまう。

逆に気合いが全く入っていないと何となくフヌケな感じになってしまうから不思議なものだ。

ただし平均して言えることは、デザイナーが思っている気合いを、クライアントはそれほど望んでいないコトが多いということ。意外なほどにクライアントは「普通」であることを期待しているのだ。

●徹夜   2003.12.6

デザイナーに限らずクリエイターにとって徹夜というのはつきもの。納期が迫って寝る時間がなくなってしまうという不健康極まりない現象でもある。いや、クリエーターだけではなく、どんな職種でも徹夜で仕事をするという可能性はある。

しかしだ。そもそも昼間に寝て夜から朝にかけて働くというのは徹夜と言うのだろうか。だとすれば夜勤は元々徹夜だ。

コンビニができて街が24時間体制になってくると基本的に昼夜の区別は薄れていく。いつ働こうがいつ寝ようが個人の自由でもある。「午前様」などという言葉はもはや老人しか使わない。そして徹夜という言葉も使われることが少なくなってきたようだ。「夜なべ」と同様に。「昨日は2時間しか寝てない」というほうがより正確かもしれない。しかしこれとて日付け変更ラインにまたがっての昨日なので、一体24時間のうちに何時間寝たのかは定かではない。

●対比   2003.12.5

デザインは多くの場合、対比のバランスで成り立っている。赤い色を目立たせようとすれば、周囲に赤系統の色がないほうがより目立つ。オレンジやピンクの花が咲き乱れる中に一輪の赤い花があっても際立つものではない。

例えば暖房機具をより暖かく見せるためには、ページ全体を暖かい色調にするよりも、全体をクール系の色調にして、その中に1ケ所、暖色系があったほうが、より暖かそうに見えるはずである。全体を暖色系にすると、下手をすれば暖かいのを通り越して火事になる。暖かいというのは、あくまでも寒いときに、寒くないようにするためのものであって、真夏の炎天下よりも涼しいのである。そのへんの絶対温度感を考えなくてはいけない。

しかし対比だからといって、美味しいラーメン屋さんのページの背景を他店のマズうラーメンの柄にして際立てせようとしても無理だ。

●クリエーターと事務方   2003.12.4

デザイナーやライター、プログラマーや作曲家、脚本家、作家、プランナー、建築家、イラストレーター、その他諸々のいわゆるクリエーターと呼ばれる人たち。この人たちの地位というものがまだまだ低い。結局はカネを持っている事務方に利用されているというケースが多いのではないか。スポーツ選手にしてもしかりである。

クリエーターを使う側の人たちはカネさえ出せば代わりはいると思っている。確かにそうだ。クリエーター自身も、もっとビジネス感覚を身に付けなければならない部分もある。しかしこの使う側の人たち。単にデザイナーであれば完全な下請けとしてコキ使う。それがちょっと有名なデザイナーとなると、突然手のひらを返したように先生扱いとなる。この差は何なんだ。確かにその差はちょっとだが乗り越えるためには相当な労力と時間を要する差である。

しかしだ。製作した作品の費用対効果を考えれば先生と呼ばれるデザイナーを使うことは決してリーズナブルとは限らない。ブランド力としての訴求効果、宣伝効果はあるかもしれない。しかしそれ以前に、知名度と有名人を必要以上に敬うことが好きなようでもある。

●発信あるのみ   2003.12.3

メールは受信するのみで発信はしないんだ。などと威張っている迷惑なおじさんもいる。そういう人に限ってたまに自分が発信したときにレスがないとブツブツと文句を言う。だからメールは嫌いなんだとか。じゃなくてあんたが普段からレスしないからでしょ。

さてこれとは逆のケースというのもある。プロジェクトが忙しくなって連絡事項が乱れ飛ぶような、例えばメーリングリストでは、受信したメールは斜読みして、とにかく自分が連絡しなければならないこと、伝えておかなければすっきりしないこと、自分の頭の中を整理するために文章にした内容、などを、とにかく忘れちゃあいかんと思って発信する。

複数の人間がこの状態に陥ると、メールサーバはみんなのメモ置き場と化してしまう。量が多ければ多いほど、過去のメールはどんどんメーラの受信リストの下のほうに追いやられてしまうために、尚更読まれる可能性が低くなってしまうのだ。 このへんにメールの情報伝達手段としての限界はあるようだ。だからメールは嫌いなんだ。などとは言われないようではあるが。

●自己満足サイト   2003.12.2

初心者向けの書籍を見ながら1週間かけて一生懸命作ったホームページ。アニメーションを入れたりBGMを入れたり、自分のお店の写真をFLASHに入れ込んでみたり、専用のお問合せフォームを作ったりと、相当な苦労してやっとできた力作である。

そしてどう見ても、その作品は素晴らしく良く出来ていて、初心者が作ったサンプルとして雑誌に掲載しても恥ずかしくないくらいの出来栄えである。と、完成したアカツキの直後には思い込んでしまうものである。

しかしそう思うのは「作った人」だけである。全く同じ物を他人が作ったとしたら「ふ〜ん」というだけのものである場合がほとんどである。これはそのレベルに多少の差はあるものの、ある程度は誰でも経験することであり、それだけ努力して作業をしたのだから決して悪いことではない。

ところが迷惑なのはその力作を公にしてしまうこと。Wordの書類ならまだしもホームページとして公開されてしまうと、その力作自体がその事業所や店舗の「顔」として広く認知されてしまう。

見せられた方も、ダサいと思いつつも、あまりに嬉しそうに自慢するものだから、褒め言葉の1つや2つは捻り出さざるを得なくなる。さらにはそれを作った人が「社長」だったりすると否定するわけにはいかなくなる。作った本人以外の全ての人がダサイと思っているのに改善できないホームページ。よく見かける。

●話し上手   2003.12.1

プレゼンテーションや講演、講義を何度も経験していれば自然と話し方は上手くなっていくもの。しかし何度も講義を繰り返しているにもかかわらず、相変わらず何を言っているのか分からないという先生もいるようだ。

人にモノを教えるとき、その教えようとする内容に詳しい、又は専門的知識が豊富であるという人よりも、むしろ人にモノを教えるのが上手い人を選ぶべきである。教えることが上手い人は、自分が知らない、出来ないことでも人に教えることができてしまうようだ。パソコン教室のインストラクターの中には、つい最近まで生徒であったという人も多い。

技術系の人は一般的にプレゼンテーションが上手くない。ついつい自分の知識の範囲で喋ってしまうため、特にその分野の専門知識がない人にとっては全く分からない、という場合も少なくない。これに比べると、営業、企画系の人のプレゼンは分かりやすい。聞く人の立場で考え、喋っているためである。

では技術系の人も、もっと聞く人の立場で分かりやすいプレゼンをすればいいのか?というと、あまり喋りの上手い技術者というのは信用ならない、という意見もある。
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