2004年4月

●勘違いIT用語   2004.4.30

笑ってはいけない。勘違いするにはそれぞれ理由がある。多くは自分が頻繁に使う単語と混同してしまうようなのだ。例えば工学機器の関係者はNetscapeのことを「ネットスコープ」。広告関係者はホスティングのことを「ポスティング」。スポーツ用品関係者はプロバイダーのことを「プロバイザー」、Googleを「ゴーグル」。音楽関係者はリンク集を「ソング集」。写真屋さんがフロッピーのことを、思わず「フィルム」。ロシア料理店の店長がプロキシのことを、と、言うまでもないだろう。

そして多くの勘違いの場合、それを勘違いしたまま口走ってしまう理由。それが「知ったっぷり」である。知らないこと、分からないことは、その場で正直に白状するべし。または自力できちんと調べるべし。これだけ新しい用語が氾濫している時代なのだから、知らない言葉があって当然。決して恥ずかしいことではない。勘違いしたまま使っていることは恥ずかしいことである。

●分からない単語ープロバイダー   2004.4.29

明和電気のような作業着の技術者が、インターネットの電線の先端のごっついコンセントに、家庭用の電線のやや小ぶりのプラグをガチっと差し込み、通電してるかどうかテスターでチャックする。プロバイダーの事務所にはこういった作業者が10名ほど、朝出勤してきて、朝礼のあとにワンボックスの軽に乗ってそれぞれの現場に向かって行く。

スーツに身を包んだ営業マンたちは、昨日の売り上げ報告書のコピーを課長から返却してもらい、社訓を朗読した後、それぞれの顧客回りに出かけて行く。 事務所に残った女性事務員は、紺の上っ張りの胸ポケットのところにオレンジの糸で「ニフチィ」と刺繍された制服を着て、パソコンの前に座って経理や総務の仕事をExcelを使って行う。

顧客から苦情の電話が入り、電話口でひたすら謝り続ける営業マンが一人、まだ外回りに出られずにいる。 と、こんなようなものがプロバイダーだと思っている人がいるのだ。実際に。

●分からない単語ーID   2004.4.28

IDとはidentifyの略。日本語では「身元を確認する」という意味で、広義では「確認する」といったところだろう。反意語はunidentify。 unidentified flying object でUFOである。つまり未確認飛行物体。で、ここまでは良いのだが、インターネットでしばしば登場する認証作業。特定のサイトにアクセスするとき、事務所内のパソコンを利用するとき、インターネットに接続するとき、などなどである。

さてここでわかりづらいのが「パスワード」の他のもう一つ。普通は「ID」なのだが、これが「ユーザーID」「ユーザー名」となっている場合がある。このIDがそのままドメインであって「ドメイン名」と記されているケースもある。つまり「IDの入力欄にはドメインをそのまま入力」ということなのだが、これが初心者にとっては混乱する原因。

紐解いてみれば単純なことなのだが、単語そのものを追いかけると「ID」とか「ユーザーID」とか「ドメイン」とか、いったい何のこっちゃ?ということになる。

メールのIDはドメイン名。インターネット接続のIDはプロバイダー側で決まられたもの。FTPのIDはコントロールパネルのページにプロバイダー側が仮発行したIDで入ってから自分で設定する。てな場合は、よほど手慣れてる人であっても、これを全て理解するまでにはけっこうな時間を要するものである。

●分からない単語ーアカウント   2004.4.27

「メールアカウントを追加してください」と言われて、すぐに理解する人は少ない。「メールソフトに新たにメルアドを追加してください」と言われれば、何をするのかということは分かるようだ。つまりここでは「アカウント」ではなく「メルアド」とすることで、かなり通じやすくはなる。とはいえアカウントとメルアドは同意語ではない。だいぶ違う。だからといって正しい言葉を使うと多くの人が分からなくなる。

皮肉なもので、「今の若いモンは正しい日本語を知らない!」といってるような人ほど正しいIT 用語を知らないものである。

それはさておき、このアカウント。メールだけではなく、特定のサイトを見るための「ユーザーアカウント」、又はアップロードするための「FTPアカウント」というような場合にも使われる。意味合い的には「権利」「権限」というようなもの。

しかしこれをそのまま日本語にして使ってしまうと「メールの権利を追加してください」となり、余計に分からなくなる。

国民の大多数の人が自分のメルアドを持っている。しかしそのうちの、恐らく半数以上の人は、自分でメーラーにアカウントを追加できないのではないかと思うのだが、実際どうなんだろうか。

●分からない単語ードメイン   2004.4.26

初心者が理解しにくい、または、分かってないのに分かったような気分になっている単語を紹介する。1回目は「ドメイン」。トイレの洗浄剤ではない。独自ドメインと言えば、独自のURLやメルアドを取得するというようなイメージで、それとなく理解されているようではあるのでが、ドメインという単語そのものをきちんと理解しているというわけではないようだ。

プロバイダーのサイトでのメーラーの設定やFTPの設定、CGIの呼び出し等を案内しているページでよく見かけるのが「mail.お客様のドメイン」「ftp.お客様のドメイン」というような表示。この段階で、初心者の多くは挫折する。ドメインって何だ?といった具合だ。

つまり独自ドメインというのはhttp://www.も含めたURl全体、またはinfo@を含めたメルアド全体と思っているのである。だから例えばPOPやSMTPの設定でも、mail.http://www.〜と入力してしまう。さらにはこれに「サブドメイン」などという単語が加わると、余計に混乱する。

ドメイン=住所。という説明が妥当なのかもしれないが、住所の場合は、例えば東京都港区赤坂1-1-1が住所である。ところがドメインの場合がhttp://www.sample.comであった場合にsample.comの部分だけを示す。ここが初心者にとっては理解し難い部分なのであろう。

●HTMLの標準   2004.4.25

プログラマーとHTMLの話をすると、これがなかなか複雑な状況になってしまうことが多い。DTDの定義、langタグは必要か、METAタグでcharsetの指定は、さらにはCSSの指示の仕方や、altタグの必要性などなど。

ロジカルに考えて一貫性を持った完成度の高い記述を求めるプログラマーと、結果としてきちんと表示されれば良いというデザイナー的発想では、なかなか意見が噛み合ない。というか、結論が出るものでもない。

ではいったいどのへんが標準なのか?と考えてみたとき、あくまでも1つの例ではあるがYahoo! Japanのヘッダー部分を参考にするという手もある。これが正しいかどうかという議論もあるのだが、とりあえず覗いてみると、意外にもシンプルである。

<html>
<head>
<title>Yahoo! JAPAN</title>
<!--京-->
<STYLE TYPE="text/css">
.spacer { line-height: 115%; }
</STYLE>
</head>

<!--京-->というところがシブい。

●カネにならない仕事   2004.4.24

ボランティアということではないが、時にはカネにならない仕事もしなければならないのがSOHO者の宿命でもある。

そのひとつが、クライアントに対して何かを提案するというもの。まだ予算も稟議も下りていないようなとき、それを待っていても仕事をもらえるわけではない。クライアントが社内で他部署や上司に提案して稟議書を書かせて予算を獲得させるために、こちらから提案をして資料を作るということも時には必要なのである。そういったアプローチを重ねていくうちにクライアントからも信頼され、自然と優先的に仕事が回ってくるようにもなるというもの。

自分の事情だけを考え、何か手を動かすたびに、時給換算して請求しているようでは自然とクライアントは離れていってしまう。時には無償での勤労奉仕やアイディア出しも必要。きちんとした予算が立てられた上で、依頼があったルーチンの仕事以外は、基本的に無償でいつでも提案だけはする!というぐらいの気構えがあったほうが良いのだろう。

●NHK   2004.4.23

取材の話。民放であれば、例えば5分〜10分程度の取材ではディレクターとカメラマンの2人だけで行うようなこともあるようだ。ところがNHKの場合は5〜6人のいスタッフがやってきて半日かけて取材を行うこともあるらしい。もちろんその内容によっても色々と人数も時間も変わるはずでもあるのだが、どうも民放に比べると大人数+長時間というのが当たり前のようである。時には数分のオンエアのために1週間通い続ける、なんてこともあるようだ。

それだけ質の高い、間違いのないコンテンツを作るということなのだろうけど、もうちょっとコスト意識を持ってもいいのではないか?とも思う。なんせ我々の受信料で仕事してるんだから。

また、せっかく長時間かけて取材に応じても、その番組が臨時ニュースなどでボツになる確率もNHKは高いようでもある。

●安易な批判   2004.4.22

blogのようなものが手軽に使えるようになってきて、誰でも簡単に情報発信ができるようになってきた。これは大変良いことでもあるのだが、問題がないわけでもない。今までも自分のサイトや掲示板で他のサイトを安易に批判、評価したり、特定の個人を誹謗中傷するということもあった。ただし、そのページのデザインによって、それとなく主宰者のレベルが見えたものである。世間を知らない人間が自分の狭い視野でしか語っているに過ぎないようなものは、そのサイトのデザインを見てもおおよその判断はできた。

しかし、例えば大手マスコミのサイトと判別もつかにようなページデザインの中で、自己管理能力のない人間が安易に色々な意見を発信するようになると、その信憑性に惑わされるようなことにもなりかねない。

常識ある大人であれば、特別な事情がない限りは個人や個人のサイトを批判することはないのだが、社会経験に乏しい若者が、Blogを利用することで、あたかも自分が評論家にでもなったように錯覚してしまう。というような現象が起こらなければ良いのだが。と、人のことは言えぬが^^

●スポーツの映像   2004.4.21

ストリーミングビデオの動画の中では、なかなか思うように表現できないものがある。そのひとつがスポーツ。といっても格闘技や陸上競技など、選手そのものをカメラが追うものであれば問題は少ない。厄介なのは球技。特にタマが小さい、野球、ゴルフといったところ。画質やコマ数を落とすとタマが見えないのだ。タマが見えないと起こっていることの半分以上がわからなくなる。また、タマが大きくてもバスケットなども難しい。人の動きが速すぎ、さらに動作が大きいのだ。コマ数を間引くと、まったくもって何が起こっているのか分からなくなる。人の動きが大きく、タマが小さい卓球はさらに難しい。ボーリングのようにタマが大きく人の動きもゆったりしているものが良いのだが、タマが無くても人の移動が速いフィギャスケートなどもツラいものがある。最もタマが小さくそのタマの動きが最も速いであろう射撃は、もともとタマが見えないので問題は無い。人の動きも少なくストリーミングビデオに最適と言えよう。

●飛行機の映像   2004.4.20

ストリーミングビデオの動画の中では、どうしても思うように表現できないものがある。被写体が小さく、さらに動きが速いもの。例えば飛んでいる飛行機の映像である。空中を時速500〜1000kmで移動している、ということは当然望遠で捉えるのだが、画面いっぱいに大きく入れることは不可能。被写体の動く速度と望遠による手ぶれを考えれば、画面中央に小さめに引いて入れて、はみ出さないように追うのが精一杯といったところだろうか。

これがストリーミングコンテンツになった場合、画面中央の黒い物体がブレブレしながら漂っているだけのものになってしまう。飛行機の機種まで判別できるようにするには、かなり高画質の重た〜いファイルにしなければならない。ただ、音声だけは臨場感溢れる爆音が轟くのだが。。ちなみにロケットの打ち上げでは、本体とは別に豪勢な煙な画面を演出するので、かなり救われる。

●設定費用   2004.4.19

ウェブ構築やインターネットのインストラクターやパソコン指導の専門家とか、まあ、インターネットやパソコンに関係するSOHO事業者がクライアントの事務所に行って、パソコンの設定を行うのであるが、これが設定しただけでその費用を請求するというのは、なかなかそれなりの金額を提示しづらい。「もの」にはカネは出すが、労力やスキルに対してはカネは払いたくないという意識がまだまだ強いのである。

こういう場合には「バックアップをとるため」とか言って、外付けのHDDやMOを自分で買ってきて接続する。また「プリンターを共有できるようにしましょう」とかい言って、それに必要なケーブル類やソフトを買ってきて接続する。そうすることで、かかった費用が請求しやすくなるのだ。つまりクライアントにとっては目に見える「もの」が増えたわけなので納得しやすいということ。

とはいうものの、きちんと定期的に外部ディスクにバックアップをとっているクライアントは少ない。また今どきプリンターなんかはパソコン1台につき1台ずつ繋いでしまったほうがよっぽど安定するしトラブルも少ないのだが。

●感覚的に判断する   2004.4.18

ページ内に配置する画像のサイズ。横幅は240pixということで取り決める。これが全て縦横同じ比率の写真であればあればいいのだが、時には正方形、時には横長だったりもする。当然のことながらこれらを同じ横幅240pixとした場合には、正方形の写真のほうが大きく見える。というよりは実質面積が大きくなるわけだ。

それでは、ということで、横幅ではなく面積の数値で規定する。これであればそのページに掲載された写真は全て同じ大きさになる。ではそうすることで同じ大きさに見えるか?というと必ずしもそうではない。例えば画面いっぱいに写った自動車と、同じ自動車が富士山を背景に湖畔に停車しているものを遠目のアングルから撮影したもの。これを全く同じ面積の写真にしても、通常は前者のほうが巨大に見えるものである。

ではどうするのか?そのままで良いという選択肢もある。が、ページ全体のバランスや流れ、アクセント、リズム等を考慮すると、これらを総合的に判断して、感覚的に美しく見えるようにリサイズ、配置しなければならない。もちろん他の要素、例えばテキスト、タイトの文字、そして各写真の明るさや色調等も考慮する必要がある。そしてこういった作業は決して数値化、理論化できるものではない。だからデザイナーはおカネをとれるのだ。

●ヌケない   2004.4.17

バブルのころのおはなし。電話1本で数億のカネを動かすことができた。あくせく働かなくても1日で数千万円の利益を得ることができた。一晩で飲み歩いて100万円使うなんてことも珍しくはなかった。ところがバブルが崩壊すると、そんなことは過去の夢物語。ちょっとしたことでガバっと儲かるなんていう美味しい仕事はなくなってしまった。

しかしそういった濡れ手に泡状態を何度か味わった人たちは、もはやその美味しい思いからそうそう簡単にヌケきれないようである。金銭感覚は麻痺し、売り上げも利益もバブルではなくなったにもかかわれず消費はバブルのままである。理屈ではバブルは終わったと分かっていても、そのころの生活習慣と浪費体質はヌケきらない。

しかしである。幸いなことにこういった人たちは億単位の負債があってもどうってことはない。すぐに返済できるのではないかという幻想を持っているために悲壮感がない。かたや真面目に働きつつも1千万円の借金を抱え、その返済のメドがつかずに自殺をする人もいるのだ。

●有名人   2004.4.16

TVチャンピオン似顔絵職人選手権第3ラウンド。審査員は一般から任意に選ばれた似顔絵好きな50人。選手は予め用意された「お題」に基づいた有名人の似顔絵を描いていく。さて、そこで優位なスコアを獲得するためのコツ。それは、例えば政治家を有名人として選んではいけないということ。OKなのは小泉総理だけ。 安倍幹事長も福田官房長官も知らないのだ、任意に選ばれた審査員の中の若い連中は。彼等にとっては知る必要もなく知らなくても生きていくには困らないのが政治家である。同様にモーニング娘も選んではいけない。おじさんたいは知らないのだ。モーニング娘という一人の娘がいる、ぐらいにしか思っていない。当然のことながらその顔なんかは知るはずもない。おじさんたちのとっては知らなくてもいい存在なのだ。

老若男女が知っている有名人。研ナオコ、和田アキ子、ドリフ、タモリ、たけし、爆笑問題、うんなん、イチロー、と、このへんの有名人を選ぶことが重要。どんなに似ていても、自分が知らない有名人には投票しない。

●最低限の労働で最大限の成果   2004.4.15

最低限の労働で最大限の成果をあげること。これは効率が良いということになるのだが、ある意味、最低限の賃金で最大限を労働を他の人間に強いていることにもある。大手企業や官公庁が、いわゆる「業者」に仕事を依頼するときの形態がこれに当たる。

入札制度、コンペといったものの副作用としては「談合」「癒着」などがあるのだが、もっとも問題となるのは、この依頼する側の組織の人間が、自分たちの権限があたかも「神」のようなものであると勘違いすること。そうなると、最低限の労働を通り越し、自分たちは何もしないで、労働は全て他人にやらせるという発想になってしまうこと。

とはいえ、そういった発想の人間が今までの組織から放り出され、いざ、一人で何かを生産しようとしてもなかなかうまく行くものではない。看板にすがりついて生きてきた人間は、その看板がなくなったとき、初めて自分個人の無力さに気づいたりもする。または気がつかないままに膨大な負債を積み重ねて行く。。

●デジタルデバイド-5   2004.4.14

現時点で既にインターネットの普及は終了し、あとは現在学校でパソコンの授業を受けている子供たちが社会に進出するに従いインターネット利用率が少しずつ増えていく、ということになるのだろうか。

いずれにしても現時点での情報弱者。インターネット→パソコン→難しい→若いもんにやらせる→オレはやらない。で済ませる。と思っている人たちは、もうダメだろう。説得するほうも力尽きた感もあるようだ。

利用者という言葉は「利用できる環境の中に居る」ということであり「利用している」ということではない。そして日本には「利用できる環境の中に居るが利用していない」という「情報弱者」の占める割合が非常に高い。そしてその情報弱者たちが政治、経済の中枢を担い権限を持っている。IT先進国と言うまでにはほど遠いように思うのだが、いかがなものだろうか。デジタルデバイド終わり。

ただでさえこのサイトの記事を読んだクライアントから「もしかしてオレのこと?」と聞かれることが多いのだ。

●このサイトのログ   2004.4.13

アクセスログの解析を行う場合、サイトの傾向や訪れるユーザーの人種によってその結果は大きく異なる。このサイト「ウェブページのデザイン事情」では、例えば一般にはシェアが数%とされているNetscapeのユーザーが20%前後となっている。これは何度もNetscapeについて書いていることもあるのだが、最近は否定的な内容が多いにもかかわらず、これだけのNetscapeユーザーが見に来てくれているというのは有り難いことでもある。

また一般的には5〜10%とされているMacintoshユーザーの割合は40%程度。これは特にWindowsを批判するような内容のときに若干多くなるようだ。ジャイアンツを批判する内容の投稿によって阪神ファンのアクセスが増えるような傾向に似ている。いや、だからといってWindows批判の記事を故意に増やすのは止めておこう。

ただでさえこのサイトの記事を読んだクライアントから「もしかしてオレのこと?」と聞かれることが多いのだ。

●デジタルデバイド-4   2004.4.12

インターネット利用者が増加していることに平行してか、ウェブサイトの数も増加している。また、最近ではblogなるものの普及で、簡単に情報発信ができるようにもなり、ウェブ上のコンテンツはどんどんと賑やかになっている。

さて、そうなってくると1サイトあたりのアクセス数、またはネットショップでの売り上げ。利用者の増加が競合の出現により相殺されてなかなか伸びない、などという現象が起こりつつあるのではないか。と思っていたのであるが、どうもそういうことではなく、もしかしたらインターネットの利用者の伸びが頭打ちになっているのではないのか?と思えてくるのでもある。

つまり成人へのインターネットは既に普及し尽くした。まだ利用していない人が今後利用する可能性は極めて少ない。ということである。

一昨日書いたような、「ケータイは持ってる。自宅にも会社にもパソコンはあってインターネットの接続環境も利用できる状態にある。パソコン用のメルアドも所有している。ところが自分からメールを送信しないし、ウェブを閲覧することもない。」というような人は、これから先、メールを積極的に利用するようになるとは思えないのである。明後日に続く。

●サーバの引っ越し   2004.4.11

同じドメインのままで、レンタルサーバで契約しているサービスを変更した場合、サーバ自体が違うマシンに引っ越ししなければならないことが多いようだ。もちろんレンタルサーバ屋さんを変更する場合にはサーバは他のマシンへの引っ越しとなる。

さて、通常のウェブデータは、そのまま移動させればいいのだが、問題はCGI。サーバによって利用できる階層やディレクトリが違っていたりもする。ファイル自体のパスやパーミッションも書き換えなければならないことも。増してサーバ側が提供していたCGIとなると、それを持って引っ越したら泥棒になるので、似たようなものを探さなければならない。さらにはクライアントサイドで投稿するような画像掲示板や日記帳のたぐいは、投稿されたデータとログなどを、そおっとそのまま移動させなければいけないので神経を使う。そしてDNS切換え時の投稿をどう処理するのかなど、そしてそのことをどうやってクライアントに説明するのかなどなど、意外にも多くの作業が発生し、けっこうな時間を要するハメとなる。

そして、そこにかかった時間はクライアントに請求しづらい。サイト自体は見た目、何も変わっていないわけだ。増してやデザイナーという肩書きでは、こういった引っ越し仕事はあまり受けないほうが良いようだ。

●デジタルデバイド-3   2004.4.10

さて、そろそろ本題に入るのだが、要は見かけ上でのインターネット利用者の数字は確実に増加し、日本は世界でも有数のIT先進国ということになっているらしいのだが、実際に身の回りを見渡せば、パソコンもインターネットもメールもほとんどやったことはなく、ケータイも電話としてしか使っていないという人が数多く存在する。仮にインターネットの利用者が8700万人であれば、そういった人は2人に1人以下になるはず。しかしどう見てももっとたっくさん居る。いわゆる情報弱者と呼ばれる人たちが。で、ある。

特に40歳以上になると、ケータイは持ってる。自宅にも会社にもパソコンはあってインターネットの接続環境も利用できる状態にある。パソコン用のメルアドも所有している。ところが自分からメールを送信しないし、ウェブを閲覧することもない。と、いう人が大半を占めているのではないか。60歳を超えると、恐らく90%以上がそういった人なのではないだろうか。こういった人たちをインターネット利用者としてカウントする大本営発表は、ますますデジタルデバイドを深刻な方向に向かわせているようにも思うのだが。。明後日に続く。

●投稿のさじ加減   2004.4.9

掲示板やメーリングリストでは、そこに参加して読んだり投稿したりする参加者と、運営管理を行う管理人とに分かれる。管理人のつらいところは不正な投稿や書き込みに対して注意を促したり警告したり、時には削除したりという役割。賑わっているサイトやメーリングリストとなれば、それなりにけっこうな作業量が必要となる。時には火消しのために膨大な時間を費やすということにもなりかねない。

しかしトラブル処理以上に大変なのが、投稿がパタっと止まったとき。何かを投げて賑わいを復活させなければならない。マト外れなテーマでは浮いてしまうし、あまり深いテーマだと反応する人が限られてしまう。また、あまり万人受けを狙っても意外にもレスがなかったりもする。

そこで1つの方法。「それはちょっと違うんじゃあないか?」と思わせるような内容を投稿することである。あまり大きく外れない程度に、である。

●デジタルデバイド-2   2004.4.8

さてケータイ電話の利用者をインターネット利用者としてカウントすることはできるのだろうか?少なくともケータイ利用者の半数程度は頻繁にメールを利用している。メールであればインターネットだ。しかしメールを一切使わず、もっぱら電話だけという利用者も少なくない。こういった人はインターネット利用者としてカウントすることはできないだろう。とはいえメルアドは所有しているのでもある。

そうなると、プロバイダーと契約してインターネットの環境を整えているにもかかわらず、ほっとんど利用していないという人も存在するはず。または、事業所で契約して、複数の人間が使ったり使わなかったりとなると、もはや正確なインターネット利用者数なるものを算出することは不可能にもなってくる。

であれば任意のアンケート調査ということになるのだが、この手のアンケートはネットショッピングやネットバンキングを対象としたものが多く、単純に「インターネットの利用者」という数字を結果として公開しているところは少ないようだ。これは、時間と手間をかけて収集し集計、解析するからにはビジネスに結びつく方向で考えるわけであり、当然の結果でもある。明後日に続く。

●デジタルデバイド-1   2004.4.7

インターネットの利用者は2005年で8720万人に達すると言われていた。2004年になった現在、その数字を見てみると(平成16年1月・総務省調査)DSLサービスの加入者数:約1061万人、FTTHサービスの加入者数:約96万人、CATV網を利用したインターネット接続サービスの加入者数:約251万人、電話回線等を利用したダイアルアップ型接続によるインターネット接続サービスの加入者数:約1919万人となっている。

これを全部足しても約3300万人。予定の半分にも達していない。さらにダイヤルアップ加入者の多くは、 ダイヤルアップ接続はプロバイダーとの契約上可能であっても、実際はBBを利用しているものと想像できる。となると実質2500万人ぐらいなのだろうか?

ところがこの数字に、携帯電話端末によるインターネットサービスの加入者数、6823万人を足すと、確かに1億人を超えることになる。とはいえ携帯とパソコンの両方を利用している人がほとんどであろうと想定すると、やはり8700万人というのは妥当な数字になるのかもしれない。明日に続く。

●外付HD   2004.4.6

バックアップというものが一般にも定着してきたせいか、外付けのHDはバックアップを意識した開発コンセプトのモデルが増えてきたようだ。

さてこの外付HDだがMacintoshでは比較的簡単に起動用として使うことができる。OSをインストールしておいて外から起動させるというもの。どんなメリットがあるかというと、パソコンのコンポーネントの中で、もっとも消耗が激しく最初に寿命を迎えるのがHD(一般的にではあるが)。そんなとき、内蔵だとバラして交換しなければならないし、適合する機種がすぐに入手できるとはかぎらない。また、場合によっては内蔵よりも処理能力に優れていたりもする。さらに比較的安価でもある。内蔵HDにパーティションを切るよりも物理的に安全。などなどである。

ただし購入時に気をつけなければいけないのは、USBでは起動用として使えないということ(本体が起動後にUSB接続機器を認識するため)。

ちなみにWindowsで同じことをやるには、相当な専門的な知識が必要になるらしい。

●ぬけ目なく   2004.4.5

ショッピングサイト等でよく見かけるのだが、顧客からのクレームや問合せに対処するために、ページ上に色々と注意書きがされている。商品について、決済方法について、見る人の環境について、リンクや著作権についてなどなどである。

アクセス数や売上げが増えるに従って、多種多様なクレームや意見が来るようになる。中には極めて特殊な例もあれば、一般的な価値観とはかけ離れたスタンスでの意見であったりもする。そのひとつ一つに全て対処していたらキリがない。

それをどこまで割り切るのか。マイナーな意見であれば無視するというのも一つの選択肢でもある。また、こういったクレームや質問をひとまとめにしてFQAのページに随時追加掲載していくという手もある。決済や商品の配送に関することであれば「特定商取引法の基づく表示」に追記しておけばよい。Netscapeで表示が崩れるというようなコメントはアクセスログを見て対処するかどうか判断することになるだろう。 ごく普通の人が、普通の環境で見たときに、ごちゃごちゃとコうるさいという印象を与えるような注記の山を避けるという考え方を優先したほうが賢明であるようだ。

●仲介者の役割   2004.4.4

ディスインターミディエイターと言われる中抜き現象が色々な分野で起こっているようではあるが、意外にもウェブ制作の業界では、このミディエイター、つまり仲介的役割をする人の存在意義が大きかったりもする。所詮商売は人と人との付き合い。ウェブ上からの制作依頼を待つよりも人間関係ルートでの仕事をゲットできる確率のほうが圧倒的に高い。

しかし時にはこの仲介者、まったくもってインターネットのコトを知らなかったりもする。今までの商売同様、専門知識は無いにしても、そこは営業経験によるペシャリだけで切り抜けようというもの。しかしことインターネットに限っては専門用語が多いことと、あまりに今までの商売とは概念が異なるために、そういった手段が全くもって通用せず、すぐに化けの皮がはがれて窮地に追い込まれるというケースもあるようだ。

とにかく、最低限、メールは使えるようにしておかなければ仲介者もシンドくなってきているようだ。

●自社ビル   2004.4.3

駅からちょっと離れた貸しビルの片隅に事務所を構えている会社の社長が、10階建ての自社ビルを持ってる企業を見て「いつかはああなるぞ!」と思う。これは起業する以上はその規模の拡大を目指すのは当然のことであり、同時にその箱物の大きさで、おおよその企業規模も想像がつくというもの。

しかしウェブの場合は、どんなサイトもパソコンの画面に目いっぱいの大きさで出て来るので、そのサイトを見ただけでは企業規模は判別しづらい。とはいえ、同じ大きさであっても、その制作費や管理費はピンキリでもある。

大手企業のサイトを見て「これと同じような感じで…」と頼まれることもある。しかし、よく見てみればそのサイト、どう見たって数百万の制作費がかかっている。更新を含めた維持管理費用も月数十万はかかっているであろう。「これと同じものを10万円じゃあ絶対できないっすよ」そして口には出せないが「だいたい、こんなにコンテンツ無いだろう。。」

●目が疲れる   2004.4.2

一日中パソコンに向かっていると目が疲れる。または作業に熱中するあまりに瞬きすることを忘れてドライアイになる。パソコンができない人がよく口にする「パソコンは目に良くないから」というのも間違いではない。

では目に良くないからといってパソコンを使わないで済むかというと、もはやそんな時代ではない。そもそも一日中椅子に座っていること自体が体に良いことではないはず。適度な運動や休憩をすることで解消できる問題でもあるはず。

パソコンで目の疲れを訴える人の多くは、実はワープロや表計算等の一般的な事務処理作業でもあるようだ。プログラマーやDTP、DTMや映像処理で使っている人から「目が疲れる」という言葉はあまり聞いたことがない。「そんなこと言ってる場合じゃあない」というのも事実であろうが、やはり自然と疲れないような工夫をしている、もしくは知らず知らずのうちに疲れない方法を身につけているのかもしれない。その方法も色々とあるとは思うが、とりあえずは必要以上にモニターに接近しないといったところだろうか。

「ちょっと休憩」とか言ってテレビを見ていたりもする。これが休憩になるのか?とも思うが、なるらしいのだ。

●自分はOK   2004.4.1

人間、どうしても自分には甘くなるというものなのだが、特にデザインという合格か否かの判断基準を数値化できないものに対しては、自分が行った作業と他人が行った作業の間に大きな判断基準の差ができてしまう。さらには自分で行った作業の場合は、本人がそのことに気付かないというも多い。 

逆に言えば、そこに気付くかどうかがプロと素人の差でもある。例えば非常に口うるさいクライアント。文字の改行位置や行間の設定まで、いわゆる重箱の隅の指示やコメントを大量に出してくる。何度も修正し、やっとの思いで納得してもらったページ。次の日見てみると、クライアント自身がホームページビルダーで更新し、昨日の修正はどこへやら。文字の設定なんぞは元の木阿弥、ばらんばらんのレイアウト。「修正しましょうか?」と聞くと「あ、特にいいです」ときたもんだ。だったら最初からぐちゃぐちゃ言うなよ。
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