2005年2月

●店の外と中   2005.2.28

通りを歩く人を店に立ち寄らせるために、ショーウインドウにお薦め商品を並べる。特価のプライスのPOPを大きく書く。ウェルカムボードを飾る。ときには呼び込みをする。ワゴンを店先に出す。いずれも店内に客を呼び込むための方法である。

しかし一旦店の中に入ってきたお客様に対しては、そんなに大袈裟な訴求はいらない。興味があるから、買う意思、または購入を検討する意思があるから入ってきたわけである。そこで執拗に売る側で都合の良い商品だけを薦めたりするのは逆効果でもある。「衝動買い」の可能性が低い商品の場合はなおさらである。

と、この部分を勘違いしているウェブショップは多い。店内に入ってきた客は、何らなの目的があって入ってきたのだ。にもかかわらず満艦飾で商品を大袈裟にPR。本来の目的の商品を捜す妨げになっている。店内にいる客にはもう「呼び込み」は必要ないはずなのだが。。
●リンクフリー   2005.2.27

プロ野球12球団のファンサイトを巡ってみる。そこでいくつかの傾向に気付く。比較的新しい球団のファンサイトのほうが横の連携が良いようだ。そしてリンクはフリーというサイトが多い。古い球団のファンサイトはリンクに関しては色々とうるさくごちゃごちゃと規定が書いてあったりもするところが多い。まあ、こういった球団のファンサイトに限らず古くから公開している個人サイトの多くはこのようにリンクに関して規制をしている。だが一方ではリンクうんぬん以前にサイトに掲載している内容を引用というかたちでBlogに掲載されていたりもする。恐らく無許可で。 Blogのフットワークに昔のホームページがついていけてない?という感じだろうか。

「湘南シーレックス」で検索するとBlogがたくさん出てくる。もちろん「巨人」で検索すると昔ながらの所謂ホームページというものがたくさん出てくる。
●PDF   2005.2.26

改ざんや転用を防ぐためとクライアントマシンの環境の違いよる表示の違い。そして鮮明な印刷品質。PDFのメリットである。ところがいざアップロードしてみると、意外にもそのアクセス数は少なかったりもする。

Googleなどの検索結果で間違ってPDFファイルをクリックしたりすると、ダウンロードが始まりAcrobatReaderが起動する。大した時間ではないのだが、検索結果を次々と閲覧していくスピードの中では水を差される感じである。よって途中でダウンロードを中断し、デスクトップにはエネルギー充填10%ぐらいで止まったアイコンが残る。

特にページもののファイルをクリックしてしまった場合などはダウンロードの途中で、中断するか、せっかくなので最後までダウロードするかと迷ったりもする。まあ、そうしているうちに終わる程度の場合が多いのだが。

多くの人に見てもらう、という目的ではPDFはあまりおすすめできない。ちょっと手間でもjpgにしてブラウザで直接見られるようにしておいたほうが無難であろう。
●見つからない解決策   2005.2.25

大抵の問題はなんとか解決できるものである。解決まではいかなくても、妥当な落としどころというか和解というか、そんなことであったりもする。

ところがパソコンをいじっているとどうしても解決できない問題というものもある。PageMillというホームページエディタを使ってウェブの更新をしている高齢者。このエディタの場合、画像ファイルは自動的に生成されたimagesというフォルダに自動的に転送される。この設定は手動で変更はできない。ところがこのimagesフォルダ。2000以上のファイルが溜まって、パソコンが古いせいもあり、フォルダを開いて画面に表示するまでに相当な時間がかかってしまう。 もちろんパソコンとOSとホームページ制作ソフトを全てリニューアルすれば解決するのだが、それは高齢者にとってみれば大変な重労働である。OS9→OSX、PageMill→GoLiveとなると、根本的な操作方法も変わってしまい、一から勉強し直しになる。

正直なところ、これといった打開策が見つからないのだ。
●反応   2005.2.24

ITビジネスの話をするときに60歳以上の経営者が反応する単語。「ヤフー」「NTT」である。そして昨年からこれに「楽天」と「ライブドア」が加わった。

その他の単語はあまり分らないらしい。例えば「サーバー」とか「アカウント」とか「ドメイン」とか。とりあえず「ヤフー」「NTT」「楽天」「ライブドア」に関係しているところで商売できるのが望ましいと考えるようだ。

特に「NTT」はすごいと考えるので、プロバイダーはOCNやInfosphereを勧めやすい。「ヤフー」に載るにはどうしたらいい?と、これはデフォルトの質問。詳しく説明すればするほど不機嫌になるのでこの言葉はなるべく出さないほうが良い。「楽天」の話をするとホームページ制作の仕事が来なくなるので「私も出店したことがないので詳しく知りませんが、絶対に儲かるというのではないらしいですよ」という程度に。「ライブドア」は一番説明が難しい。同時に説明したところでほとんど理解されないようだ。
●安心して仕事を任せられるようになるには   2005.2.23

1.納期を絶対に守る。2.期待通りの品質を維持する。3.相応のコスト。この3つをクリアすればいいだけの話である。簡単なコトである。とはいえ難儀なコトでもある。1.誠実で2.賢く3.裕福であれば、人間それなりに幸せになれるだろう。
●普及   2005.2.22

苦労して作ったプログラムをフリーで公開して誰でもタダで使えるようにする。オープンソースとなるとまた事情は異なるが、このようなフリーの著作物の概念というものはインターネットが普及する以前には無かったように思う。

特にブラウザやflash playerやAcrobat Readerのようなパッケージで売ったら数万円の価値がありそうなものまでタダで手に入ってしまうという現実に戸惑いを感じた人も少なくないだろう。

しかし制作する側になって改めて感じる。flashもAcrobatもコンテンツを作るためのソフトは有料だ。そして結局は購入しているのだ。何年か前にフリーだと思って喜んで使っていたものが普及し、作るためのソフトを買うハメにまんまとなっているのだ。やられた。
●許容範囲その2   2005.2.21

どんな仕事でも、今まで通りのことを何のトラブルもなく終わらせることが望ましい。しかしそんなことを繰り返していてもスキルは向上しない。どんな仕事でもその途上でいくつかのハードルを越え、壁を登って新しいことにトライして試行錯誤することで技術と経験と知識が身につくというもの。

1つの仕事の中で、どの程度この障害の発生を予測するか?ということも大切。またどの程度の障害までが自分の許容範囲なのか?ということも認識しておく必要があるだろう。

とはいえ、あまりバッファーを多く見過ぎて、長大な納期設定や見積りを出していたのでは、やはり仕事は来なくなる。
●許容範囲その1   2005.2.20

自分がこなせる仕事の量というものをきちんと理解しておく必要がある。何でもかんでも安請け負いして、結果として大量の積み残した荷物を路上に放置したまま去ってしまう。喰い散らかしたカスをまき散らしながら走っている。そういう人っていますよね。

決して悪気があるわけではない。請けたときには「出来る」と思うらしいのだ。

しかしよほどの希少価値や仕事のクウォリティの高さがない限り、こういった人は徐々に信頼を失い、気がつけば仕事の依頼は来なくなるのだろう。が、こういった人に限って口は達者。達者なだけに関係者の発見が遅れるのでもある。
●カネが無い   2005.2.19

ある程度大きな企業や団体であれば、それぞれの事業での予算というものが決まっている。従って金持ちっぽい会社であってもウェブサイトの制作におカネがどばっとかけられるというわけではない。

逆に細かく予算計画を立てていないであろう個人事業主の場合、その気になればウェブ制作のために相応の費用をつぎ込むこともできる。全て社長の一存というか思い付きなのだ。

とはいえ現実にウェブのために数十万円ぽんっと出すようなところは多くはない。大抵は「カネが無い」と言う。しかしこのカネが無いというのはウソである場合が多い。カネが無いのではなくカネはかけたくないのである。カネはかけずにホームページを作りたいというだけ。粘り強く説明すれば最後はカネを出す。場合もある。
●前後左右と東西南北   2005.2.18

物事を前後左右で考える人間と東西南北で考える人間がいる。前者に道を尋ねるとラチがあかない。特に電話で。道を尋ねるならば後者に限る。相対的な位置関係と方向性を理解しているので向かうベクトルに大きな間違いは絶対にない。確実に目的地に辿り着けるようになっている。

迷路を通る時に前後左右で考える人間は、その場その場の直感や気分で行き先を決める。意思を持って決める場合もあれば無意識で決める場合もある。それだけに最終的に何処へ行くのか分らない。大いに不安である。しかしちょっと楽しみでもある。

東西南北で考える人間は、迷路を通る時にも大きな間違いはほとんど無い。方向性が違ったときに気がつくのも早い。しかし楽しみや意外性はあまり期待できないようだ。
●なるべく早くお願いします   2005.2.17

という依頼のメールがよく来る。気持ちは分る。確かに出来るだけ早いに越したことはない。しかしだ。全てのクライアントから「なるべく早くお願いします」と言われている身にもなってほしいものだ。怪物じゃあねえんだから瞬時に同時に複数の作業ができるわけではない。必ずどれかを先に、どれかを後にやるしかないのだ。

仕事というものには必ずスケジュールと納期というものがあり、制作する側にも段取りと順序というものがる。駅のホームに駆け込んだところが間一髪電車に乗れることもある。紙一重の差で乗れないこともある。たまたま停車中の電車に乗れたからと行って運転手に「すぐに出発してくれ!」なんて頼む人間はいないだろう。電車は電車のダイヤに則って運行しているのだ。

そして「なるべく早くお願いします」という人ほど、自分が提出する資料の納期は「なるべく遅く」であることが多い。
●ネットバンク   2005.2.16

法人向け、業務用の商品を販売しているウェブショップ。ネットバンクを利用しての注文はジャパンネットバンクとイーバンクが多いと聞いていたのだが、実際には東京三菱、みずほ、三井住友、UFJ、りそなといったところが多い。なぜだ?

なんてこともある。それ以前に、ネットバンキングの契約をしていないと従来の口座にもネットバンクからは入金されてこないと思っていたりする場合も。

通帳は?本人認証は?印鑑は?カードは?と、既にネットバンクを利用している人にとっては何てことないことも、まだ使っていない人にとっては謎だらけのようだ。

しかし最低限、ATMを使えるようになってからネットバンクにトライしたほうがいいだろう。…意外にも多いATMを使えない人。本当の話だ。
●一流ではないクリエーター   2005.2.15

スポーツの世界であれば自分より強い相手と試合をする。当然のことながら負ける。しかしこれも修業のうち。試合に負けた後でも「ありがとうございました!」と、爽やかに挨拶したりもするものだ。

ところが恐らく同じようなシチュエーションであるはずなのに、クリエータの世界ではこういった強い相手と戦って負けることを最初からイヤがるやつらも多いものだ。コンペに参加する。勝利は他の優秀なデザイナーに持っていかれる。これは明らかな「負け」である。しかしその負けるのがイヤでなんやかんやへんな理屈をつけてコンペには参加しない。仮に参加して負けた場合でも素直に認めず、審査員が素人だの政治的に最初から決まっていただの私の作風には相応しくないコンペだった、などなどである。

いずれにしても言い訳の多いクリエーターは一流ではない。スポーツ選手であればとっくに淘汰されているであろう人間がクリエーターの世界では何とか生き残っていけてしまう土壌もあるようなのだ。
●イメージすること-2   2005.2.14

選択肢としては、1.とにかく依頼通りに一度作っていかにミスマッチかを確認してもらった後写真を削除する。2.社長の写真の色調や雰囲気に合った花の写真を捜し出し強引に共存させる。3.どちらかをアニメーションにして同時に表示されないように工夫する。4.社長の写真を若いころのものにして何とか接点を捜す。といったところだろう。1〜4を併用し、レイアウトの変更を含めた複合的な対策になることもある。とまあ、いずれにしても突然具体的なイメージが要求されることはタマにあるのだ。

何の脈略もなく「ここの文字は淡い緑にしてくれ」というようなことも。その人は、最近何かできれいな薄緑色のものを見たのだろう。そして思った。「この色を今作っているホームページに取り入れようと」 しかし緑はこのサイトのリンク済みのテキスト色。コーポレートカラーはオレンジ。どちらかというとビビットな配色で幾何形態をグラフィカルにレイアウトしたデザイン。さてこの薄緑色の文字。どう処理したものかとまたまた考えなければいけない。
●イメージすること-1   2005.2.13

デザイナーの仕事はこれから作るものを作る前にイメージすることである。そしてそのイメージに向かって制作をしていく。という説明をすると、別にデザイナーじゃあなくてもイメージはできるじゃん。と思われることにもなるのだが、大きな違いがデザイナーは「完成形として全体をイメージする」ことでもある。逆に言えば「部分的なイメージ」誰でも簡単に思い描くことができるのだ。

例えばあるウェブページの片隅に「きれいなお花の写真を入れるときっと美しいだろう」というようなこと。そしてそのクライアントが「きれいなお花の写真を入れて下さい。」という依頼をしてくる。その部分だけを見れば確かに美しいのだ。しかし実際にはすぐ隣に「汚いオッサン」の写真があったりもする。そしてそのオッサンは社長だからその写真は削除するわけにはいかない。そこでデザイナーは考えなければいかない。明日に続く。
●ナマケモノ   2005.2.12

納期にルーズな人の多くは、仕事の依頼が重なった時にそのプレッシャーでパニックになるようなのだ。溜まった仕事は一気に魔法でさばくことはできない。その量や質は問わず、順番に1つひとつこなしていく以外に道はないのだ。その道のりの長さと険しさを勝手に想像して、実際に取りかかる前に「あ"〜〜。。」というブルーな気分になり、手をつけるまでにまたまた時間がかかってしまう。その間にも新たな仕事の依頼や催促が来る。また落ち込む。

「私は本当に切羽詰まった時に実力を発揮するんですよ!」などと言ってる人は、だいたいにおいてこのパターンなのだ。つまりナマケモノ。
●デザインセンス   2005.2.10

デザインセンスは人それぞれではあるが、プロのデザイナーであれば生まれ持った資質が影響することもあるが、一般の人のデザインセンスはやはり経験が大きいだろう。特に普段からデザインを選ぶ機会の多い女性は全般的にデザインセンスが良い。もちろん男性でもファッションやインテリア等を真剣に選んだ経験のある人は自然とデザインのセンスもブラッシュアップされる。

そして一番始末が悪いのは、背広はグレーしか着ない。しかもカミさんに選んでもらう。背広以外は安物のスウェットかゴルフウェアぐらいしか着ない。これとてカミさんが買ったもの。つまりデザインを選んだ経験などがほとんど無いオッサンどもである。こいつらがウェブの「デザイン」なる部分に口を出し始めると、センスもコンセプトも統一性も完成度も滅茶苦茶になるのだ。
●5000円   2005.2.9

ウェブショップで10万円の商品を売っている店がある。これがけっこう売れているらしい。ということで同じ商品をウェブで売ろう!という計画。月に10台ぐらいは売ることを目標にするとのこと。けっこうな話である。是非とも頑張ってもらいたい。

ところが販売価格は10万5千円とのこと。10万円だと利益が出ないしメーカーや問屋から苦情が来るとのこと。だから10万5千円なのだそうだ。と、これでは絶対に売れない!わざわざ5000円多く払って買うようなおめでたい客はいないだろう。

5000円あれば、フランス料理のコース、ビジネスホテル一泊、居酒屋で鍋+飲み放題、靴やパンツもそこそこのものが買えるだろう、夕食の買い物スーパーでうまくいけば2日分だ。

そんな便利な5000円を相殺してまで「その店で買う」理由なんて無いだろうが。。
●クリアランス   2005.2.8

XHTMLが使われるようになる。ウェブページの縦方向の文字の行間が画像とのクリアランスはSSCによって一括指示される。今までtableのcellspacingで微妙に調整していた寸法もCSS一気に決めることができるので、まあ、楽と言えば楽。

しかし理屈通りにいかないのもデザインというもの。クリアランスを均一にしても、それぞれの個々のバランスで必ずしも同じ隙間が良いというわけではない。ということで個々の寸法を結局はcellspacingやブランク画像のheightで調整したりもする。

そこで基本に立ち返って考えてみる。色々とやってみて分ったのだが、一番簡単で間違いないのは、何も指示せず単純に並べて<br>で改行させてあげる。特に画像を縦に連ねる場合はこれが良い!見事なまでにソースがシンプルになる。微調は画像側で行えばいいのだ。
●1年待ち   2005.2.7

構想1年、というウェブサイトは多い。実際には構想ではなくペンディングというやつ。資料を出すからすぐに作ってくれと言われてその資料を待つこと1年。1年ならまだいい。2年、3年というのもある。もっとも3年も経過してしまえばインターネットを取り巻く環境は根本的に変わってしまっている。当初の構想というよりは、全く新しい企画でリスタートということになるのだろう。

それにしても1年待たせておいたにもかかわらず、資料を送ってきた直後に矢継ぎ早で「いつできる?」「すぐには無理」と答えると「え〜〜〜」はネぇだろ!
●中古車と漬け物-2   2005.2.6

例えば書籍と文具、のりとお茶、サーフボードとスノボー、ノートPCとPDA、などなどである。イメージしやすい例ではノートPCを買いに来た客。店員の説明を聞いて、または店頭の商品を眺めた末、ノートPCをやめてPDAを買う事にした。と、これは異例のこと。多くはPDAに寝返ることはない。仮に購入する候補として考慮しようと思ったとしても、その場で購入手続きまで至ることは少ない。大抵は一度家に帰って冷静に考え直すのだ。

つまりカテゴリーが近いからと言って、消費者がオーバーラップしているかというと、意外にもすっぱり分かれているものだ。時計屋で眼鏡を売っているのは昔の名残でしかない。お茶を売るならお茶だけに絞ったラインナップにしたほうが消費者は安心するし迷いもない。流通経路が同じだからといって「のり」は売らないほうが分りやすいのだ。
●中古車と漬け物-1   2005.2.5

中古車と漬け物を売っている営業マン。この人、クルマを売るときには絶対に漬け物の話はしない。中古車ご契約のお客様全員に産地直送の漬け物セットを進呈!などというバカげたことはしないのだ。これはある意味当たり前の話である。消費者は漬け物屋で買ったクルマには乗りたくないものだ。

同様に漬け物を売っている時にはクルマのことは一切口にしない。消費者はガソリン臭いで手で袋詰めした漬け物は喰いたくない。

と、このような話は比較的分りやすい。中古車と漬け物が全く異なるカテゴリーの商品だからだ。 しかしこれは、全く異なるカテゴリーでも、ちょっとしか違わないカテゴリーの場合でも、消費者の心理は同じでようなもの、ではないのか?
●あと一押し   2005.2.4

ホームに停まってドアが開いた電車の前で乗ろうかどうかと迷っている人。この人の背中を軽く押して電車に乗せてしまうのが、商品を最終的に購入させる営業トーク。

大事なのは、乗ろうかどうかと迷っている人を捜すこと。また迷っている人が沢山いそうな場所を見つけることである。 ホームのベンチに座っている人を電車に乗せるのは大変な労力を要する。他の車輛に乗ろうとしている人を後ろから羽交い締めにしてこちらの電車に乗せるとなると、これも大変なパワーのいる仕事である。

地上の通行人を説得して地下鉄に乗せようとしているようなウェブショップ。たまに見かけます。
●会社案内のサイト   2005.2.3

会社案内のサイトをリニューアルしたいという依頼が来る。さてどうしたものかと現在公開されているサイトを覗いてみると、デザインや構成は古い印象を与えるものの、どこが悪いというものでもなく何か問題があると言うわけでもない。

アクセスログを見てみれば、ほとんど更新していないにもかかわらずそれなりの数。そのほとんどはGoogleとYahoo! Japan。

さてこうなってくるとこのサイトを手間ひまかけてリニューアルしたところで費用対効果で考えると現状維持ということにもなる。デザインを変えるよりも掲示板でも追加して地道な更新をできるようにしたほうが現実的。

ということを正直にクライアントに説明してからリニューアルの必要性をもう一度検討してもらう。このような説明を省いて仕事をもらうことだけを考えていると長期的な信頼関係は生まれないものだ。
●加算と逆算   2005.2.2

ウェブサイトのコンテンツの追加していく手順のこと。逆算とは、ある時期に理想的な構成を想定し、そこに向けて日数を逆算していき、目的に見合ったコンテンツを追加していくというもの。

加算はその場の状況に応じてフレキシブルにコンテンツを追加していくというもの。

もちろんそれぞれメリットとデメリットはある。逆算型では長期的な展望と根気と予知能力が必要。下手をすると世の流れとは別な世界への理想主義、完璧主義に走ってしまう危険性がある。そのかわりハマった場合には他の追従を許さない完成度の高い且つオリジナリティーのあるデザイン構成を実現できる。

加算の場合は、言うまでもなくフレキシブル=思い付き=無計画、ということにもなる。これが楽しいという場合もあり、自己満足と言われることもある。だいたいにおいて後者が多いが。
●ホームページの意味   2005.2.1

「ホームページからの問合せはどのくらいありますか?」「いやあ、ほとんど無いね」「1日のアクセスはどのくらいありますか?」 「いやあ、ほとんど無いね」「じゃ、止めちゃったほうがいいじゃないですか?」と、この最後のひと言を言うと仕事がなくなるので言わないようにはするのだが、実際問題として公開していてもほとんど意味はないであろうサイトは多い。

とはいっても今時ホームページが無いというのも恥ずかしい。そこそこ更新もしなければいけない。アクセスとか実益とかは別にして、とりあえずは更新してもらおう。というクライアントのおかげで何とか喰いつないでいるウェブデザイナーも少なくない。
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