2005年5月
ウェブページをデザインするとき、トップページに戻るボタンをどうするか?というのは簡単なようで難しい問題。その名称を「TOP PAGE」にするのか「HOME」にするのか、はたまたサイトの名前を含めたフルパスにしてSEO対策を兼用するのか、それともJavaScriptを使ってブラウザの「戻る」と同じ機能を持たせるのか。全体の構成やナビゲーションの考え方によって色々な方法があるようだ。
トップページが全体のメニューを一覧できるような構成の場合は、とりあえずは随時トップに戻ってから他のページに移動するという構成もあれば、各ページに移動してから段階を追ってその下の階層に移動させるという構成もある。いずれにしても階層ナビゲーションの基本的設計を最初に決めておく必要がある。
などと作り手側のコンセプチュアルな事情とは裏腹に、使い手側は、常にブラウザの「戻る」ボタンを使っていたりもするのだが。
●DTP屋さんのインターネット 2005.5.30
98年ごろの話である。商工会議所の情報化相談コーナーにやってきた印刷屋さんの社長。「た、頼む!デーテーピーというのを教えてくれ!」デーテーピーに対応していないがために仕事が全く来なくなってしまったとのことなのだ。
もちろんDTPはそんなに即座に対応できるものではない。何年もかけてスタッフはスキルを身に付け投資もしてきたのだ。そういう意味ではインターネットが騒がれるよりも何年も前に印刷業界ではコンピュータ化が進んでいたわけだ。 しかしその進んでいたはずのDTP業界。インターネットが普及し始めたころは、比較的インターネットには無頓着でもあった。当時のアナログの接続環境ではDTPのデータは添付したりFTPしたりするにはあまりにデカすぎて現実味が無かったとも言える。
しかし今現在、印刷を発注するならばメールやFTPにきちんと対応できるところが選ばれるようになってきた。DTPの設備はあっても、いちいちデータをMOに落として持って行かなければいけないところには仕事は来なくなるであろう。
●名刺用URL 2005.5.29
2〜3年越しで製作するウェブサイトというのがある。ボリュームが大きく製作に時間がかかるというものではない。たかだか数ページなのだ。ではなぜそんなに時間がかかるかというと、クライアントが年に何回かホームページのことを思い出す為だ。展示会への出品、社長の海外出張などのとき。ハタと思い出せば名刺に印刷されたURL。これを配るからにはホームページに偽りがあってはいけないということで、会社案内のページの概要一覧で変更になった部分を更新する。従業員数、移転した工場住所、取引銀行の名称などだ。しかし他のページのメインコンテンツは工事中のままである。
●他の仕事を断って 2005.5.28
仕事を請けるたびに「他の仕事を断ってきた」などと恩着せがましく念を押すやつがいる。他の仕事がどうであろうとクライアントは自分の仕事さえやってもらえればいいのだ。恩を着せてプレッシャーかけて自分が優位に立とうという魂胆であればそれは大間違い。次からの仕事が来なくなるだけだ。「あいつ恩着せがましいからムカつくよな。」という理由で。同じスキルであればごちゃごちゃウルサいやつよりも黙って請けるほうを選ぶというものだ。
他の仕事、ならまだいい。友達と旅行に行く計画だったがキャンセルして来た。などと平気でヌカすヤツもいる。あーあーそーですか。じゃ次からは旅行に行ってください。仕事には来なくていいです。と、陰で言われるであろうコトは気がつかないようだ。
結果仕事は減っていく。すると請けるときにヒマと思われないように「他の仕事をキャンセルして来た」とウソまでつくようになる。
●Blogデザイン 2005.5.27
Blogは誰でも簡単にテンプレートを利用することでウェブページができるようにしたもの。従ってそのデザインが見る人にとってBESTという訳ではない。作りやすさにおいてBESTなのだ。しかしこのBlogが普及することで、Blog風レイアウトのウェブデザインが増えている。フレーム無しの1ページで、上部にヘッダー、中央にメインコンテンツ、両サイドにメニューとサブメニュー。これはある意味ウェブページとしても合理性を追求した結果行き着いたレイアウトでもある。またこの基本構成を押えておけば、HTMLでデザインする場合でも、比較的短時間でまとめやすいというもの。 Blogの普及でそれまでのウェブデザインが平均的に洗練された感もある。問題は、インターネットにあまり詳しくない人が、普通のウェブサイトのことを「ブログ」と呼ぶようになってしまうこと、ぐらいか。。
●忙しくて捕まらない 2005.5.26
という人。身の回りに何人かいることだろう。しかしよほどの著名人や芸能人、政治家でもないかぎり、そうそう何日の間もケータイで捕まらないという人はいないだろう。実際には、面倒だからケータイに出ない。億劫だからドライブモードにしている。おっちょこちょいだから充電し忘れた。おめでたいので着メロやバイブに気がつかない。横着だから常時OFFにしてある。すっとこどっこいだからケータイを不携帯で外出している。 忙しいフリをするためにわざと出ない。などの理由のほうが多いようだ。
逆に「お忙しいようなので連絡しませんでした」などというヘンなヤツもいる。連絡したくない理由があって報告義務を怠ったときの言い訳。
●日記 2005.5.25
成功しているウェブショップのコンテンツの一つに店主の日記というのがある。中にはけっこう読んで面白いものもある。しかしこれは必須コンテンツなのだろうか?そのサイトで直接商品やサービスを販売しているのであれば、サイト自体が集客宣伝告知を目的としているので、まあ、やはり有るに越したことはないだろうし、これを止めればアスセスが減る可能性も高いだろう。
しかしウェブショップ等、販売目的のサイトの場合は、直接商品に関する情報で無い場合はほとんど読まれていないだろう。更新しなければ…というプレッシャ−から開放されるメリットも含めて思い切って閉鎖しても良いのではないか。そこそこ売れているサイトであればこの閉鎖によって売上げに影響する可能性は少ないはず。
●最小化 2005.5.24
マルチタスクOSではウィンドウが最小化されてもプログラムは継続して実行され、他のアプリケーションで作業を行なっても最小化されたウィンドウのアプリケーションは処理を継続するということになる。つまりWinXPやMacOS Xでは操作中のウインドウをデスクトップから一時的に見えなくすることができる、ということだ。
しかしWinの場合は、ファイルを開く=アプリケーションの起動、ファイルを閉じる=アプリケーションの終了、という概念がある。これがMacではアプリケーションの起動とファイルを開くのは別の操作として位置づけられている。従ってアプリケーションが起動している限りはファイルを開いても閉じてもアプリケーションは終了しないのがMacOS。Win(XP以前から)ではファイルを閉じるとアプリケーションが終了してしまうので、アプリケーションを終了させずにファイルを見かけ上見えなくするために最小化という発想になったのではないか。
Winユーザーにとって最小化が重要な機能なのだが、Macユーザーにとっては、あればあったで便利かも、という機能のようだ。まあ、個人差は色々とあろうが。
●Bluetooth 2005.5.23
Bluetoothが標準装備されるとAppleが発表したのは2002年。果たして現実的には何に使うのやら?と思っていたところが、ケータイ各社がBluetoothに対応し、さらにはSkypeが話題となりBluetoothの需要がやっと現実味を帯びてきたという感じだ。ケータイで長時間話をするのは確かに疲れる。運転しながらのケータイの使用は禁じられるとなればやはりハンズフリーという発想にもなるだろう。
自宅のパソコンでSkypeするときも、机の上には既に何本ものケーブルが蛇行しながら這っていて、これ以上ケーブルは増やしたくないところ。カールコード付きのケータイタイプのヘッドセットはタクシー無線みたいだし、家庭用電話器タイプは場所をとる。インカムタイプのヘッドセットはつけているのを忘れて立ち上がろうとしたりも。そうなるとここでも当然ワイアレスのハンズフリーということになるのだろう。しかしあのカシューナッツから芽が出たような形状や溶接用のお面を小さくしたようなフォルム。各社とのそのデザインには苦労しているようだ。
●Macのマウスのバラし方-2 2005.5.22
黒いリング状のパーツであるが、どうやらクリックとは逆方向のストロークに対するストッパーと、外観デザインのためのものであったようで、外したところで特に解体への糸口は見つからなかった。このパーツが無くなったことで、外観上は横から見るとちょっとかっこ悪くなり、底面まで手を回して触ってみると、感触としての一体感も損なわれたようだ。しかし、まあ、マウスを横から見ることもないし、底面まで触ることもないので使用上で大きな問題は無さそうだ。それと、クリックとは逆方向のストロークに対するストッパーが無くなっても、マウスパッドの上で使う以上は支障はない。
さて掃除のほうであるが、実はこの「クリックとは逆方向のストロークに対するストッパーが無くなった」ことで、今までより2枚の透明の板の間に大きな隙間を作ることができた。ワイアーがついているのとは反対の底面を強く押せば良いのだ。そこでこのスキ間に歯間ブラシを突っ込んで手垢をかき出す。
完璧ではないが、一応ゴミとして見えるものは排除できたようだ。 もちろんこのマウスのバラし方も自己責任において実行していただきたい。
●Macのマウスのバラし方-1 2005.5.21
キーボード同様、PowerMacG4のMirror Drive Doorsタイプ(1GHz dual)付属のマウスを実際にバラしてみたので、以下その方法。マウスの場合、指(通常は親指と薬指)で挟んで触れる部分が透明プラスチックの2重構造になっているため、この2枚の透明な壁の間に手垢が溜まり、外側から見えて実に汚くなるのだ。
これも分解する意外には確実にきれいにする方法はないようだ。ところがマウスはキーボード以上にその分解はハイリスクで難易度が高い。
通常、工業製品というものは「人間が組立てたものは人間がバラせる」の法則が当てはまるのだが、例外もある。それは、溶接、接着等の化学的に部品を溶かしてしまう加工工程が含まれている場合である。このマウスも底面の黒いリング状のパーツが接着(恐らく高周波溶着)されていた。この黒いリングを外さない限りは解体への糸口は見つからないようであった。とはいえこのパーツは強力に接着されているので、ニッパー等で破壊しながら剥がしとる意外に方法はない。この部品の復帰はこの時点で諦めなければならない。明日に続く。
●Macのキーボードのバラし方-2 2005.5.19
上ケースを外したら、キーのスキ間や根元のゴミをブラシでかき出す。けっこうな量のゴミが溜まっていた。 掃除機に、よく通販などで売っている細かい部分専用のブラシノズルを付けて吸い取ってもいいだろう。次にケース内側の基板をカバーしている不透明(白っぽい)なプラスチック部分と、透明な上カバーの内側を、OAクリーナー等で表面の汚れを拭き取る。ついでなので、キーボードの底面カバーも取り外そうと思ったが、これはヘタすると取り返しのつかないことになりそうなので止めておいた。実は底面から見てもけっこうなゴミが透けて見えるのではあるが、まあ、キーボードを裏から見ることもないのでここでのリスクは避けた。もちろん何らかの方法で取り外せるとは思うので、勇気と自信のある方は自己責任においてトライしていただきたい。
掃除が済んだらバラした時と逆の手順で組立てるのではあるが、やはり外すときに多少上ケースのツメ部分が破損したようで、透明なプラスチックの欠片が2、3机の上に残ったが、これは、まあ使用上も外観上も問題のない範囲ではあるようだ。
●Macのキーボードのバラし方-1 2005.5.18
MacOS X以降のMacintoshのマシンは透明なパーツを多用している。カッコいい反面、汚れが目立つという問題もある。特にキーボードではキーのスキ間からゴミやホコリが中に入り、これが外から見えてしまう。何年か使っていれば必ずゴミやホコリは溜まるもの。そしてこれらは簡単に取り除けるものではない。掃除をするにはキーボードをバラす以外に方法はないだろう。
ところがこれが一筋縄ではいかない。ドライバー1本ではどうにもならないのである。以下、PowerMacG4のMirror Drive Doorsタイプ(1GHz dual)付属のキーボードを実際にバラしてみたレポート。あくまでも一例であり、もちろん実際にバラす場合は自己責任でやっていただきたい。
裏側の4本のネジを1.3mm六角レンチで外す。このレンチは工具専門店や模型屋に行けば手に入るだろう。それと裏側の定格ステッカーを剥がして通常の小さめのプラスネジ1本を外す(このネジは外さなくても良いかもしれない)。そして慎重にキーボード表側の透明な上ケース部分を外していく。端の浮いて隙間のできた部分に指を挟んで端から順にロック部分のツメを開いて外すのであるが、この上ケースは割れやすい材質なので力を入れすぎないように。明日に続く。
●(この℃‰老♂♯!) 2005.5.17
たとえばクルマについて語るとき、議論するとき。実際に免許を持ってない、クルマを運転できない人がそこに加わったとしたらどうだろうか。恐らく運転できる人の中で肩身の狭い思いをするだろうし、賢明な人であればあえて積極的な発言は控えるであろう。そこには実際にハンドルを握って色々な経験をしている人とそうでない人の間の絶対的なスキルと情報量の差があり、免許を持ってない人が何か意見したところで、それは「現実を知らずに何を言う!」とあざ笑われてしまう可能性が高いからだ。稀には運転できないという視点でから生まれる画期的な提案もあるかもしれないが、それは極めて稀であり、発言者が子供であれば訴求力もあるが大人であった場合はバカにされる可能性のほうがはるかに高いだろう。
ところがこれがホームページとなると免許を持っていない人間も対等に意見できるものと、この免許を持っていない人間が勝手に思い込むようだ。。だからー、あんたは自力でファイルを保存することもできないんだから、パソコンの免許を持ってないに等しいんだよ。頼むから黙っててくれないか(この℃‰老♂♯!)ということになる。
●ヘッドセット 2005.5.16
MacでメッセンジャーやSkypeを使うときに苦労するのがヘッドセット選び。Macではマイクジャックが専用のサイズ(長さ)になっているものがあるので、これに対応していないと使えない。またPowerMacではヘッドフォン端子がマシンの前面、マイクジャックが背面というレイアウトになっているため両方にプラグを差し込もうとすると通常のヘッドセットでは届かない、または届いたとしても股裂き綱渡り状態になってみっともない。
それ以前にMac mini等ではアナログオーディオの入力ジャックは付いていない。つまりUSBを使いなさいということだ。ところがこのUSBヘッドセットは無数販売されているにもかかわらずMac対応と明記されている機種はほんの一握り。
Winに比較すれば選ぶ機種は限定される。デザインで迷う楽しみも少なそうだ。ではどうするのか?答えは簡単。市販されているWin用、PS用のUSBヘッドセットのほとんどはMacでも問題なく使えるらしい。サポートの手間を省くためにMac用と書いてないそうだ。とはいえ購入は自己責任で。
●ふんどし 2005.5.15
ふんどしとは縦に長〜いトップページのこと。個人経営のウェブショップで昔よくあったタイプだ。あれも売りたいこれも売りたいと色々と追加していくうちにどんどんとトップページが長くなってしまったもので、決して見る人にとって分かりやすいものではない。
ウェブショップが少なかったころは、このふんどしタイプのページでもその内容の多さ、店主の意気込みや人間性が伝わる、ウェブショップの成功例、などとマスコミに紹介され、もてはやされたものだ。しかし今となってはアマゾンやアスクル、その他パソコンメーカーの購入ページのように、必要最低限の表示内容で合理的にシンプルに購入者をナビゲーションするほうが主流になってきている。スクロールするにしても表示部分の2〜3倍程度で、レイアウトもごちゃごちゃしていない。
ふんどしタイプ。決して悪いというわけでもない。店頭に多くの商品を並べ、POPやプライスカードで埋め尽くした賑やかで活気のあるお店というのも「有り」だ。しかしこれを所謂「売れてるウェブショップ」の例として、そのまま真似をすればいいというものでもない。
●プライバシーポリシーのページ 2005.5.14
1日のアクセスが10ぐらいの地域のボランティア吹奏楽団のホームページ。このサイトでプライバシーポリシーのページを新たに追加することにした。しかし団員募集のところで、見学者の個人情報についてどうするのか?という問題が発生。漏れのないように考えていくとキリがない。いったいどこまで管理、規定すればいいのか分からなくなってくるというもの。
これを解決するには、まずはインターネットと切り離して考えてきれば良いのではないか。 例えば、希望者は名前と連絡先を紙に書いて提出してください。それで一度練習を見学してもらって気が向いたら楽団に入ってください。という今まで通りのやり方だ。それで、その名前と連絡先を書いてもらった紙は第三者には見せませんよ、と。
基本的に5000以上の顧客データを取り扱う組や団体を対象として個人情報保護法を照らし合わせて考える必要はないし、そこで名簿管理が徹底されていないということで法令での処罰の対象にはならないし、漏えいしたということで訴えられる可能性も限りなくゼロに近いだろう。よほど悪質で故意でない限りは。
●昔は良かった 2005.5.13
社内で自社のウェブサイトについての会議を行う。本来であればある程度はインターネットに精通していて自分でパソコンの操作もできる人間だけでやるべき会議なのだが、そこには例のごとくロクにキーボードも打てない○○じじいが偉そうに登場して偉そうな、そして稚拙な意見を偉そうに宣う。実際に社内では偉いので誰も逆らえない。逆らうと自分のクビや収入にひびくからだ。そしてその偉そうなじじいが言いたい放題のコトを言う。我が社の方針が表現されていないとか、訴えるべきものが違うとか、文字が小さくて読めないとか、これじゃ誰も見てくれないとか、色が悪いの、写真が良くないの、嫁が生意気だの、孫が勉強できないのは親のせいだの、女房がかまってくれないの、墓が高いの、隣の犬がウチの塀に小便するの、今時の若いもんは何考えてるか分からんの、日本人は日本人たる自覚を持ての、昔は良かったの、今はダメだ、みんなたるんどる、このままじゃ日本はダメになる、昔は良かった、昔に戻りたい、ワシの若いころはもっと燃えていた、根性が違う、昔は良かった。
●IP電話 2005.5.12
相変わらず悪質というか節操がないというかがめついのがNTTの勧誘。2年後にはIP電話が主流になるとのことで、そのために必要な周辺機器を購入、またはレンタルしないかという内容のもの。あたかもそうしておかないと業務に差障るであろうことを示唆するような言い回し。全くもってけしからん。
NTTのIP電話がデファクトスタンダードとなる保証などない。次世代固定電話サービスとしては、Yahoo! BBのBBフォン、KDDIメタルプラス電話、日本テレコムの「おとくライン」、そして電話市場を消滅させる?などと言われているスカイプ。色々とあるようだが、これらが競合なのか共存なのかもよくわからん!というのが一般的な認識だろう。そしてそのサービスや機能を比較しても果たしてNTTの言う通りにすれば安泰とは思えない。しかも各プロバイダーのサイトを見れば、そのサービス内容や環境設定、機器の名称が全くもってバラバラであり、その業界関係者でない限りは何を言っているのは絶対に分からないであろう内容の数々。にもかかわらずだ。顧客の囲い込みにだけは躍起になっている姿勢。少なくともNTTだけはやめておこうという心境にもなるものだ。
●大腸がん予防 2005.5.11
読売新聞のウェブに掲載されていたのが「“常識”覆す?野菜や果物摂取は大腸がん予防にならず」という記事。約9万人を対象に、約10年間追跡調査した結果、野菜を沢山食べる人とそうでない人との間での大腸ガンの発症率は変わらなかったというもの。YOMIURI ONLINE(5月9日)
なんでこんなテーマを書くかといえば、最近制作したサイト、岩崎商店でこんにゃくの医学的効用として食物繊維を多く含むこんにゃくが大腸がん予防にも効果があるという説明文を書いたためである。
食物繊維が水分を吸収して腸内で膨張し、腸壁を掃除するということは確かなようだ。同時に大腸内に長時間滞在する宿便が毒素を持ち、がん発症の要因にもなっているというのも間違ってはいないようだ。ではなぜ大腸がん予防に効果がないか?というところは今後の研究結果を待つしかないだろう。
一度掲載した科学的な内容はその進歩によって変わっていくもの。その度に更新しなければいけないというのも大変だが、考えてみれば更新することで対応できちゃうところがウェブのメリットでもある。
●版元でやってくれや 2005.5.10
ウェブ用の資料として郵送されてくる会社案内や商品カタログ。これをスキャンしてPDFに変換してDLできるようにして欲しいという依頼。仕事の依頼なので、この作業を請けること自体はいいのだが、でもその前に言いたい。 「元原稿はIllustratorで作っているのであれば一瞬でPDFになるんだけどね。」
Illustrator10.0では保存時でデフォルトでaiにするかpdfにするか聞いくる。またaiで保存してもこれを開く(関連づけされた)アプリケーションはデフォルトではAcrobat Readerになっている。それだけDTPでもPDFが標準になりつつあり、版下データもPDFで保管している印刷屋さんも多い。
本来、ウェブ屋が作るよりもDTP屋が作ったほうが手慣れていて早いのがPDFなのだが。。
と、これを版元にきちんと説明、依頼できる人がいないので、結果ウェブ屋は印刷物をスキャンすることにもなり、その分お金がもらえるわけだからあえて提案することでもない。そうは言っても印刷物をスキャンしてそれをまたPDFにするというのは、増えたふえるわかめちゃんを乾燥させてまたふえるわかめちゃんを作るようなものだ。
●雑学 2005.5.9
色々な業種のサイトを手掛けることでその業界に詳しくなる。特に転載可能なテキストデータが無いときには、色々な資料を元に著作権に抵触しないように自分なりのライティングをしなければならない。そのためには関連する資料をよく読んで理解した上で自分なりの文章を組立てなければいけない。
これは手間のかかる作業でもあり、必ずしもその内容が自分にとって興味のあるものとは限らない。しかしそこで”終わらせる”ことを目的にした機械的な作業でライティングをすると、結果として読んでも面白くない文面になってしまう。一旦は納期やウェブ構成の事を忘れてあえて興味を持って理解してみるという姿勢が必要だ。
そしていわゆる雑学が蓄積されていく。それが他で役に立つかというと微妙でもある。ただし次に同じような業種のサイトをデザインするときには絶大な効果があるというもの。「業界通」であることでクライアントも腹を割って話ができるという雰囲気に持っていけるのだ。
●アンダーとオーバー 2005.5.8
写真の露出の話である。デジカメで撮影した写真を後から加工する場合、アンダーであればPhotoshopの明るさやコントラストを調整することで、ほとんどの場合、適度な明るさに調整することは可能。写ってないと思われた部分もあぶり出しのように見えてくるのだ。ところが元データがオーバーの場合は、暗い方向に調整しても明るく飛んだ部分は再現されない。
デジタルが普及する前は、写真を撮るときの露出というのはその品位を決める上で重要なファクターだった。かといってデジカメが一般化した今では露出はいい加減でいいというわけではなく、プロのフォトグラファーはデジカメを使うときでもきちんと露出を測ってから撮影する。ただし、後でデジタル処理をすることを前提にすれば、その露出の振れ幅はアンダー側に設定しておけば良い、ということにもなり、撮影時に完璧に設定する必要はなくなってきたというだけでもラクになっているようである。
しかしそうは言っても見る側がパソコンのモニタである以上、そのモニタの明度やコントラストのズレ幅によって撮影者が意図したものとは大きく異なってしまう場合も少なくないようだ。
●困ったCGI 2005.5.7
クライアントによって利用しているプロバイダーやレンタルサーバはまちまちである。5年ぐらい前までは、ホームページの制作依頼と同時にプロバイダーへの契約も代行するというケースも多かったが、最近では大半のクライアントは契約済みである。
そしてプロバイダーやレンタルサーバによって予め用意されているCGIの設定方法がばらばらである。それぞれオリジナリティーがあるといえばそれまでだが、はっきり言ってその手順が煩雑すぎる。管理者用のコントロールパネルだかウェブマネージャーだかいうページに入って色々とごちゃごちゃと操作してその度にいちいちパスワードを要求されたりもする。何を意図するのやら理解するまでが一苦労だ。
もちろん作ったほうは、それなりに多機能、セキュア、簡単、便利と追求してのことなのだろうが、現実的にはほとんどの場合、使い慣れてるCGIを置いたほうが早い。本来、その手間を省くためのサービスのはずが本末転倒の感がある。そして毎年毎回より複雑で難解になっていくように感じるのは気のせいだろうか。
●骨董品 2005.5.6
骨董品をウェブショップで売っているのだが全く売れない。どうしたらいいか?という相談。そのサイトを見てみれば、まあ、確かに売れないというのは頷ける。1点何十万円もするような商品が、簡単な商品説明と価格表示のみで、いきなり「買い物カゴ」に入れろったって誰も入れないだろう。それに写真もいかにもデジカメで撮りましたという広角でパースがついたもの。これでは本来の「かたち」がわからない。立体的な商品なのだから色々な角度から撮影したり部分的に拡大したりして掲載する配慮も必要だろう。特にこういったマニアックな商品は詳細な説明や執拗な蘊蓄が重要。ページデザインもそれなりに雰囲気を醸し出すものが望ましいだろう。
しかし単価が何十万円と言っても一品物。一品毎にそのページを製作するというのも大変な話。その分を利益に上乗せすればいいという考えも有るが、定価がない分、あまり粗利を乗せ過ぎると目利きの多いカテゴリー。思わぬ不評を食らうことも。 じゃあどうするのか?答えはカンタン。ヤフオクで売ろう。
●バッタ品 2005.5.5
バッタ品をウェブショップで売っているのだが全く売れない。どうしたらいいか?という相談。そのサイトを見てみれば、まあ、確かに品物の割には格安の価格表示だ。普通ならば少しは売れてもいいだろうとも思われる。しかし同じ商品を検索してみると、さらに20%安く売っているサイトが検索結果の上位に。
そこで店主に聞いてみた「いったいどこから仕入れたのですか?」「知り合いの問屋で、特別に安く分けてもらったはずだが…」「その問屋の名前は?」「○○商事」「あ、その問屋のサイトがココ(さらに20%安く売っている検索結果の上位サイト)ですね。ここの販売価格があなたに卸したのと同じ価格でしょう」
●マウスボタン 2005.5.4
Macintoshの使い易さの理由の一つがマウスボタンが1個しかないということ。機能的には網羅できる範囲は2ボタンのWindowsより少ないかもしれない。ではなぜ使いやすいかというと、右手に気を使わなくていい。集中する神経の量が少なくて済むという感じだろうか。その分疲れないというのが実感でもあろうか。
しかし今では例えMac使いであってもWindowsが全く使えないというのでは色々と困る。基本的な操作ぐらいは覚えておかないといけない。となるとやはり右クリックは避けては通れない。
というようなことでmini MacではWindowsのマウスの使えるようにもなっている。が、やはり右手で常に2つのボタンを意識しながらの操作は疲れるようにも思う。ということでMac使いはWinマウスを使うときには極力右ボタンを使わずショートカットを使うようにすれば良い。とはいえどうしてもWinマウスで使いやすい機能がある。スクロールのグリグリだ。1個ボタン+グリグリ付きマウス。あれば便利だと思うのだが。。
●色検 2005.5.3
世の中には色々な検定試験や資格があるが、ことデザイナーに関しては資格も試験も何もない。それだけ理論立てて評価したり等級を与えたりできるものではないのであろう。とにかくこれだけ多くのデザインを教育する場がありながら「デザイン学」なる学問は存在しないのだから頷ける話でもある。
さてそのデザイナーの仕事の中で重要なのが「色」を選ぶこと。この作業がロジカルに処理できればどれだけ効率的か、とも思うのだが、そうはいかない。 経験や感性、閃きや勘に頼るところが大きい。そして結果としては毎度地道な作業をするハメにもなる。しかし一般的にはこの作業は軽く見られがちでもある。ウェブに関してはパレットに予め用意された256色だけでも用は足りると思われていたりもする。また「色検」なる資格を得ることで、随時最適な色選びができるようになる、などとも思われているようだ。実際に優秀なデザイナで色検を持っている人にはお目にかかったことはない。持っていても公表しないのかもしれないが、まあ、持っていてどうなるものでもないだろう。一流のアスリートが体育の教員免許は持っていなくてもいいのと同じようなものだ。
●評論家はいらない 2005.5.2
日本でたった一人のソフトドリンク評論家がいる。億単位で毎日のように消費され、その種類も無数にあるソフトドリンク。しかしその評論をする人というのは1人で用は足りるということだ。もちろん他にも自称ソフトドリンク評論家は何人もいることだろうが。
野球評論家(解説者)というのはさすがにその数は多い。とはいえ日本の野球人口は600万。まあ、評論家の数は多いようには感じるものの妥当なのかもしれない。
しかしたかだか10人〜100人の規模の組織や団体の中には評論家はいらない。トップダウンでもボトムアップでもその指示命令系統が明確であることが重要であり、他人のやることを内部で勝手に評論するような人間は不要である。そういうヤツに限って自分では創造的な仕事はせず、もっぱら他人の仕事のやりかたや結果も見て文句を言うだけのようだ。評論するなら代替案を出せ!それも喋るだけでなくきちんとした企画書、仕様書、デザイン案として。と、それができないから評論に徹するのだろうが、そうなった時点でもうその人は終わっているのだが。
●著作権 2005.5.1
ウェブを製作するとき、クライアントからお金をもらいプロとしてやっていく以上、絶対に侵してはいけないのが著作権。これがイラストや写真であれば分かりやすい。著作権フリーのものを使う。または自分で描く、撮る、作ればいいのだ。お金を払って権利を買っても良い。CGI等のプログラムも制作者の利用規程に基づき事業者登録料を支払う、又はシェアウェアとしての代金を支払えば良い。
難しいのが文章だ。発行、印刷されている雑誌やカタログ、公開されているウェブサイトに掲載されている文章をそのまま使うわけにはいかない。引用という方法もあるが、それではオリジナリティーが表現できないし、構成上、引用ばかりというわけにもいかない。
では並びや語尾や言い回しを変えてオリジナルと明らかに異なったものにすれば良いのか?というと、実際にはこのような方法で著作権の抵触は回避できるかもしれない。しかしそれでは単に回避したというだけで、ライティングとしての価値は薄れるし、法的にクリアしたところで「パクリ」には他ならない。 とにかく一読して内容を理解する。そして理解した上で自分の言葉で再構築する。たぶんこれしかないのだろう。
過去記事
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