更新はできるだけ頻繁に?

頻繁な更新は大切だが、公開して間もないころ、まだ大したアクセス数もないうちに、やたらと更新するのは逆効果。また、膨大な数のアイテムを扱っているようなサイトでは、基本的に同じ構成を維持してリピーターが迷子にならないようにすることも大切。リピーターが来店するサイクルに合わせた更新頻度を考える必要がある。商品構成とショップ自体の基本的な構成がしっかりとしていれば、更新しなくても客は来る。


店主の顔が見えるように?

ちょっと高価な衣料品や食料品、趣味的要素が強い商品などを売る場合には、その「店主の顔が見える」ということは重要となる。これも実店舗と同じで、これらの商品は購入する際に専門家である店主に色々と説明してもらったほうが自分が求めている商品に近付けるわけであり、安心、信頼にもつながる。

しかし中にはそうでない商品もある。例えば航空券やチケットの販売、ビジネスホテルの予約、プリンターの交換用インクの販売等である。つまり実用的でこだわり要素の無いものがこれらに当てはまる。プリンターのインクを買うのに店長が出てきてあれこれと蘊蓄をこねられても迷惑なだけ。店主の顔の出し具合は取扱う商品のこだわり度によって調整するべき。


アクセス数を上げるためにはサーチエンジンに登録?

爆発的にホームページが増加している現状では、サーチエンジンに登録申請しても実際に登録される可能性は少なくなってきている。既にアメリカではほとんどのサーチエンジンが有料化されていて、日本でもYahoo!Japanなどは有料化の方向にある。Yahoo!Japanでは、よほど名の通った企業や公共性の高い組織でなければ登録してもらえる確率は極めて少ない。Google、infoseek、gooなどのロボット巡回型のサーチエンジンでも、その巡回がホームページの増加に追いつけないため、登録されるまでにかなりの時間がかかる。

またYahoo!Japanでは、専任のサーファーと呼ばれるスタッフが常時国内を閲覧しながら新しいホームページをチェックしているので、申請しなくても内容のあるホームページは登録してもらえる。

サーチエンジンに登録申請して何も損はしないが、サーチエンジンに期待するというのは間違い。地域や業界のポータルサイトへの登録や相互リンク、印刷物による告知、ダイレクトメールによるピンポイント攻撃等、他にアクセスを向上させる方法はいくらでもある。サーチエンジン神話時代はもう終わっている。


データはできるだけ軽く?

ウェブショップに限らずホームページというものは出来るだけ軽く!画像は小さく低画質で、動画や音声は使わない!などと言っている人が今でもいるようだが、これは大きな間違い。たしかに不要な動画やBGM、必要以上に高画質な画像はおすすめできないが、中には必要だから掲載しているというケースも沢山ある。

衣料品の質感を表現するために生地のクローズアップした高画質な画像、製造行程を説明するための動画など、商品を「売る」ためのTOOLとして必要。また平均的に回線速度が速くなっているということもあるが、例えダイヤルアップのアナログであろうと自分が買いたいと思う商品を確認する場合は電話代程度は惜しまないもの。仮りにそれが10万円の買い物であれば、1時間に電話代500円かけても良しとするのである。


3秒間ルール?

3〜5秒間ルールとかいって、トップページを見て3秒以内にそこが「何の店」なのかが分からなければいけないという定説があった。しかしこれは97〜98年頃の、まだ14.4〜28.8kbpsのモデムが主流だったころの話。今では回線速度を格段に向上しているし(といっても今でも28.8のモデムを使っている人もいるので無視はできない)、ウェブショップの店作りも多様化している。

97〜98年と言えばウェブショップの創世記。実店舗で言えば昭和30年代である。戦後の高度成長期の始めには駅前の商店街ではこぞって店先に商品を並べていた。まさに3秒でその店が何屋さんかわかる状況。しかし今では「喫茶店かと思ったらヘアサロン」「アンティークショップ風のレストラン」「一般民家にしか見えないステーキハウス」などなど、必ずしも何屋かわかるというものではない。

蘊蓄から始まる酒屋、裏話しから辿って行くと不動産屋、ギャラリーがトップページの写真屋さん、さらにはサイトの構成やリンクが複雑に入り組んでくるとトップページという概念もなくなってきている。トップページを見て3秒以内にそこが「何の店」なのかが分かる、というのは1つの有効な方法である。しかし必ずしも守らなければいけない条件ではない。


ワンクリックで目的のページへ?

これも97〜98年頃の話。商品構成、サイトの構成やリンクが複雑になってくるとワンクリックで目的のページへ行くというのは困難。クリック数は少ないに越した事はないが、むしろ階層を解りやすく、迷子にならないようにするほうが大事。ちなみにYahooオークションではYahoo!Japanのトップから目的の商品に辿り着くまでは5〜10クリック必要。


アクセスログを分析?

ショップ内の各商品毎のアクセスログを分析すると、アクセスの多い商品、少ない商品というのが分かる。一般的にはアクセスの少ない商品は削除していくことで売れ筋商品のみに絞れ、効率的な運営ができると言われている。

しかしここで気を付けなければいけないのは、実店舗でも売れる売れないは別にして品揃えの多さということは大切であり、中には捨て駒的商品、利益を無視したバーゲン品など、全体的な商品構成でバランスをとっているわけである。

SONYのVAIOだけしか置いていないショップでは(指名買いは別にして)パソコンを買おうという気にはならない。アクセスログはあくまで参考、あとは商売の経験や勘でそのショップに合った商品構成を考えることが大切。


ホームページは自分で作る?

98年頃まではまだまだ素人が作ったページが多く、今と比べれば当然その構成、デザインのレベルは低かった。しかし現在ではプロのウェブデザイナーが多くのページを手掛けている。ウェブデザイナーが言うと我田引水的になってしまうが、現実問題として、今からデザイナーではない人がホームページを作っても、なかなかプロに対抗できるものは作れない。

グラフィックデザインでも工業デザインでも、最初はデザイナーではない人がそのデザインを担当していたわけであるが、今では、例えば会社案内のような印刷物や、パソコンや家電製品のような工業製品を作るときにプロのデザイナー抜きでまともなものを作ることは不可能。 ウェブもそうなりつつある。

98年頃にデザインやHTMLの知識や経験がない人たちがホームページを作りはじめ、現在でも多くのアクセスを誇っているホームページも少なくないが、これらのページの制作者は、最初は素人であっても約3年の間に試行錯誤を繰り返しているうちのそのデザインスキルを相当にアップし、今では決して素人というレベルではなくなっている。

ホームページビルダー等の優れたホームページ製作ソフトが出回っていて、これらのソフトを利用することで誰でも簡単にホームページを作れるようにはなった。しかしホームページを作るというオペレーションは出来ても、全体の構成を考える企画力やデザイン力はこれとは別のスキル。いきなりプロ同等のものを作ることは不可能。

個人の趣味のページやサークル、学校、地域情報等のページであれば、ホームページビルダーで作ってみるのもいいかもしれない。しかし企業の顔として、会社案内やオンラインショップのページを作るのであれば、やはりプロに依頼することをお勧めする。
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