2025年3月


●70歳   2025.3.20
ネット上でよく「奇跡の70歳!」などといった芸能人の写真が紹介されていることがある。これはその芸能人が奇跡的に若く見えるのではなく、70歳のおばあさんでも何百枚も写真を撮れば奇跡的に美しく見えてしまう1枚もあるということだ。ついでにこれだけデジタル加工技術が一般化してくると、誰でも普通のおばあさんの写真を奇跡の70歳に加工することもできるわけだ。ということで、完全な斜光で皺の1本1本がハイコントラストで写っている80歳ぐらいのおばあさんの写真をフォトショで「できるだけ若く見えるように加工せよ!」という課題を出した。そしてその画像を年齢測定アプリで診断させた年齢を、100から引いた数値をそのまま点数にした。最高点は64点で最低点は5点であった。


●レジ袋の有料化   2025.3.19
アメリカマーケティング協会が発行する査読付きの学術誌であるJournal of Marketing Researchで、「レジ袋の有料化」の効果を測定した調査結果が発表された。それによると、結局、消費者はより多くの有料レジ袋を購入することとなりました」とのこと。消費者がレジ袋を家庭でゴミ袋代わりに使用しているため、有料でもレジ袋を買い続けてしまうのではないかとのこと。つまりゴミ袋を買うよりもレジ袋のほうが安いし、サイズも選べるし、使い慣れているし、ってことなのだろうか。また、例えば、ソーダが課税されると消費者は砂糖入りスナック菓子をより多く購入するようになるなど、政策が直接ターゲットにしているわけではない行動にまで影響が及ぶとのこと。そう考えると、人間はいかに社会順応性が高い生き物かということが分かると同時に、いかに原始的で即物的な生き物かということが分かるというもの。


●”○太郎”   2025.3.18
”○太郎”は自分の話を聞いてもらえさえすればその話の内容は何でも良いのだ。例えば誰かがA+B=Cだ、と言ったとする。すると”○太郎”はA+B=Cではない理由を延々と話し始める。しかし他の場所で”○太郎”はあたかも自分で考えたかのようにA+B=Cだ、と自慢気に話す。仮に両方のシーンに立ち会った人間がいたとしても、そんなことは意に介さない。そして”○太郎”はなかなか帰らない。何とか話をつないでその場にいる時間を引き延ばそうとする。よほど普段から話を聞いてくれる人がいないんだろうなぁ、と可哀想にも思えてくるのだが、どうやら家族はいないらしい。どこから産まれてきたのだよ、”○太郎”よ。


●生命力   2025.3.17
ポッドキャストを聴いた後にラジオを聴くと、寿司を食ったあとにジャンクフードを食ったような薄さと浅さを感じる。これだけ人々の価値観や趣味や興味の対象が変わっている時代に、もはや大衆を対象としたメディアって存在意味はあるのだろうか?大衆を狙えば狙うほど薄味で浅い内容になってしまうのだろうし、みんなおんなじ横並びになってしまうのだろう。地上波のテレビ局にしてもAMのラジオ局にしても、薄味で浅い内容の横並びになってしまい視聴率(聴取率)は右肩下がりになり、スポンサー枠はどんどんと安くなり、その分コマーシャル時間はどんどんと長くなり、ほとんで詰んでいるのではないのだろうか。2001年にうちに取材に来たテレ東のチーフADが言っていた「もうテレビって終わってるんですよね」と。そう考えると余命宣告からもう24年も生きているのだから、大した生命力である。


●何でも引用するマン   2025.3.16
「何でも引用するマン」は勉強家で努力家で知識が豊富だ。その専門分野のことなら何を質問しても即答してくれる。学会の発表を聞いていると、実にこの「何でも引用するマン」が多い。しかしこの「何でも引用するマン」、質問に対する回答の全てが過去の偉人や専門家の引用である。実験も過去の誰かが実証済みの内容のことを再現しただけだ。つまりオリジナルがない。「これは私のオリジナルだ!」とか言ってはいるが、誰かのやったものを、ほんのちょっとアレンジしただけだ。確かに知識や理論は人から人に受け継がれながらブラッシュアップしていくものではあるのだが、それにしたってもうちょっとオリジナリティーを出せよ。そうじゃないと「何でも引用するマン」の役割は、すぐにチャットGPTに奪われてしまうぞ。今までは努力と要領だけで、それなりの学位になれたかもしれないけどね。


●CGはアナログの絵画を超えられるか?   2025.3.15
CGはアナログの絵画を超えられるか?に対しての答え。アナログ絵画の奥深さを知らないし自分の調べた範囲の絵画に関する情報のみで理論的に無理やりまとめようとしているので「とっくに超えている!」と言っているのが生成AIの開発者。驚くほどICTに疎くAIの実情を全く知らずにそもそもが興味の対象外なので雰囲気だけで「超えられるわけが無い! 」と言っているのがアナログの画家 。なので両者が相容れることは当面の間は無い。相容れたら容れたでキモいし。


●フォートナイトアイテムショップ!   2025.3.14
フォートナイトアイテムショップ!のスキンの売り上げがPRADAのネットショップを上回っているのではないか?と言われたのは数年前のことだ。フォートナイトのプレイヤーは自分の服の何倍ものお金を自分のアバターの服につぎ込んでいるそうだ。そしてそんな行為が普通であり自然であり当たり前だと思っている。対して世のアナログ全開人間たちは、そんな世界が今の世の中にあることすら知らずに普通に自然に当たり前に暮らしている。そしてこの人たち双方では、価値観も文化もOSもプロトコルも全く異なる。日本に限らずこういった双方の人たちに対して、平等に公平に扱っていく行政というのは、すっごくタイヘンなのではないかと想像するのであるが、双方ともそのタイヘンさなどには一切感知せずに普通に自然に当たり前に暮らしている。


●婚活   2025.3.13
多様性とかダイバーシティとか言ってもそういうのとは全く関係なく煩悩剥き出しなのが婚活だ。男は、年収と学歴と身長が高く、ハゲでもデブでも死んだ魚の目をしていないことが条件だ。女は若くてキレイで可愛いく、ブスでもデブでもブサイクでもないことが条件だ。これらの条件に当てはまらない人間は、どの条件が自分に当てハマらないかを数えて、同じ数だけ当てはまらない相手を探さなくてはいけない。特に女の「若く」はシビアであり時間の経過に呼応して価値が下がっていく。そういう意味では青春時代のかなりの部分を秒読みという緊張感のある時間を過ごさなくてはいけない。そしてこの緊張感から解放されるためには、多様性とかダイバーシティは一切の効力も持たないのであった。


●キャッシュ   2025.3.12
一度利用したデータやよく使うデータをメモリに保存して、必要になったときに迅速に取り出せるようにする仕組みのことをキャッシュと言う。これによって読み込み時間を短縮して閲覧をスムーズにする便利な機能なのだが、その機能は閲覧する側の人間にも必要な機能だ。パソコンでは複数の画面をモニター上に表示することができたが、スマホでは実質的に無理。なので画面が切り替わったときに、それまでの画面で何を見ていて何をしていたかが人間側が脳のキャッシュに記憶しておかなければいけなくなる。しかしこの脳のキャッシュの容量には明らかな個人差があるようだ。キャッシュの容量が少ない人間は「だからスマホは嫌いだ!」ということになる。とは言っても今のテレビだって番組側が容易しない限りは複数の画面をモニター上に表示することは無理。従って長い長い長いCMを見ている間に、何の番組を見ていたか忘れてしまい、画面が切り替わったときに「あ、これを見ていたんだ!」と思い出す。ところがそういう人間であっても「だからテレビは嫌いだ!」とは言わない。


●老害   2025.3.11
「老害と思われないように気をつけよう」とか言っている老人。それって無理じゃね?老害は、話が長い、すぐに喋りはじめる、自分は喋るが他人の話は聞かない、などが典型的要素として挙げられるが、これは老人に限ったことではなく、若者や子供でもこういうヤツはけっこういる。では老害の決定的な要素は何かというと、「ライン以外のSNSをやっていない」ということではないのかな。少し前まではラインもスマホもできなかったので「ネットができない」という自負もあり、少し大人しかった。ところがいざラインのやり方を覚えると「オレはネットもできる!」ということでラインで長い長い長い長文を垂れ流しはじめる。これぞ今時の老害。


●ジャンボジェット   2025.3.10
ジャンボジェットことボーイング747の実物をはじめて羽田で見た時には、そのデカさにブッタたまげたものだ。こんなデカいもんがホントに飛ぶんかいな?と。でも飛べるからこうして羽田にやってきたのだろう、と不思議な気分になったものだ。その後、会社員になったときに、このジャンボジェットをけっこう頻繁に利用するようになるとは夢にも思わなかった。しかしこのジャンボジェット、現在のエアバスA350やボーイング787に比べるとエンジン音が「うるさい!」のだった。特に主翼より後方に位置する座席では、その「ゴーー」という轟音を15時間とか聞いていないといけなかった。そしてある時、サテライトに待機していたのはマクドネル・ダグラス DC-10だった。「今回は少しは静かかな?」と思って搭乗してみると、座席は最後部でけっこうすいていた。シート2つ分に横になって寝られるくらいだった。ところがいざ飛び立ってみるととてもじゃないが寝てはいられない。DC-10は垂直尾翼の根元にエンジンがくっついているため、最後部座席のアタマの上から「ゴ==」と轟音を15時間。


●白い手袋   2025.3.09
ミッキーマウス、ドナルドダック、バックス・バニー、ウッディ・ウッドペッカーなど、アメリカの数多くのカートゥーン(アニメ)キャラクターは白い手袋をつけている。これは1920年代から1930年代にかけて、カトゥーン制作の主流は白黒映像で、その中でキャラクターの手が背景や体と区別させるために登場したのが「白い手袋」なのだそうだ。特徴を区別する色がなければ、キャラクターの手は簡単に輪郭の中に消えてしまう。白い手袋をつけることで、画面上で手の動きが目立ち、動作や表現が明確に伝わるようになったとのこと。では日本ではどうか?といえば「白い手袋」をしているアニメキャラはほとんどいない。その代わり選挙の候補者はなぜか「白い手袋」をしている。清潔さ・礼儀の象徴、目立つための効果、慣習としての定着、などのためであるようだ。それは他国ではほとんど見られないユニークな習慣なのだそうだ。でもどちらも「今は必要無い」ものなんじゃないかな。


●9段階評価   2025.3.08
あなたの容姿はどのくらいですか?という問いに対して「中の上」と答える人は実際は「中の下」である。そして「上の下」と答える人は実際は「下の上」である。そしてこのように9段階評価で自己採点する人の多くは偏差値50未満である。そしてこのように9段階評価で自己採点する人の多くは彼氏彼女がいない。彼氏彼女がいる人は、このように9段階評価で自己採点することが無意味であることを知っている。そして「下の下」と答える人は、何らかの病気や怪我であることもあるので、このような質問はするべきではない。そして「上の上」と答える人は、明らかにアタマのおかしい人なので、このような質問をするべきではない。


●軽自動車   2025.3.07
1958年、富士重工業はフォルクスワーゲン・タイプ1のデザインをパクって小型にしたスバル360を発売した。1960年、東洋工業は価格30万円の当時のスバル360より安く設定されたマツダ・R360クーペを発売した。1962年、東洋工業は軽自動車初の4ドアセダンタイプのモデルとなったキャロルを発売した。いずれもリアエンジンで空冷だった。彼らは青い排気ガスを吹き出しながら1960年代の東京の街を闊歩していたのである。音だけはうるさいのだが速度はほとんど出ていなかったので、走ると言うよりかは闊歩(オレは自動車を持っているんだぞ!とアピールしながら)していたのであった。ちなみに史上初の4輪軽乗用車は、1952年に製造された250cc車「オートサンダル」と見られているそうだ。名古屋市昭和区の零細メーカーである中野自動車工業が、三菱の汎用単気筒エンジンを用いて手作業で製造したものであったが、およそ通常の実用に耐えうる性能ではなく、1954年までに200台ほどを製造し生産中止したと言われている。サンダルであれば仕方あるまい。


●iCloud   2025.3.06
iCloud(アイクラウド)は、Appleが提供するクラウドサービスで、写真やファイル、メモ、パスワードなどのデータを安全に保存し、複数のデバイスで利用できるようにする機能だ。で、実際に何が便利かというと、普通に使っているぶんには特に無い。iCloudを利用していても、HDDやSSDだけを使っていても同じだ。無料なのでそれでもいいのだが、問題は容量が5GBしかないということ。5GBは昔は広大だったが今ではあっという間に埋まる。で、5GBが埋まった時点で、そのまま放置しておいても何も問題はなく普通に使えるのだが、ファイルの傍に雲マークに「!」がついたアイコンが常時表示されるようになって、ちょっとすっきりしない。また定期的(といっても稀にだが)「iCloudがいっぱいだよ」の警告が出てくるので、こいつもちょっとウザい。これらを解消するためには有料のicloud+にしないといけない。今のところ50GBで月額¥150なのだが、これを安いと感じるか高いと感じるかは自由であるが、10年後の50GBって、たぶん感覚的には今の1GBぐらいになるであろうことを予定しておいたほうが良いだろう。


●シアノバクテリア   2025.3.05
30億年前、シアノバクテリアたちは、将来、自分たちが進化して地球上の色々な生物になるであろうことは想像もしなかったことだろう。もし現代人がタイムスリップしてシアノバクテリアたちに、ムカデやナメクジ、カメとかイカ、鳥や象、なんかの写真を見せて「君たちは将来こんなふうになるんだよ」と説明したとすると、「えー、うそー!」「キモい!不気味!」「信じらんなーい!」というふうになるだろう。見たことのないものは、キモいし信じらんなーい、とういうふうになるのだ。そしてもっともキモいのは、その写真を見せに来たニンゲンというイキモノだ。


●毒キノコ   2025.3.04
キノコを食べられるキノコか毒キノコかを見分ける方法って色々と言われているが、最も確実なのは「食べられるキノコを何度も何度も長時間見る」ということだろう。実際に小学校のころ、そうやって近所の雑木林からナラタケやクリタケ、シメジなどを採ってきて食べた経験がある。例えば人間は自分の家族や友人を見て「その人」と分かるのは、何度も何度も長時間見ているからだ。あとは縦に裂けるのは食用というのは嘘。鮮やかな色は毒キノコというのも嘘。ナスと一緒に煮込むと毒が消えるというのも嘘。塩漬けにすればどんな毒キノコでも食べられるというのも嘘。かじってみて変な味がしないものは大丈夫というのも嘘。ナメクジや虫が食べているキノコは食べられるというのも嘘。というように色々な迷信があるがそのほとんどは嘘である。基本的に毒キノコの毒は即効性ではなく時間差で効いてくるものなのだそうだ。毒キノコを食べた野生生物がある程度移動をしてからのたれ死ぬことによって、樹木同士がお互いに異なった場所に栄養(生物の死骸)を供給するために開発されたシステムなのだそうだ。だから毒キノコを食べてしまった場合は、森の中で潔くのたれ死ぬようにしよう。


●Mozilla Firefox   2025.3.03
Mozilla Firefoxは2000年ごろにインターネット界のシェアを独占していたNetscape NavigatorというWebブラウザの末裔だ。2024年12月での世界シェアは2.6%と今ではすっかりマニアックでレアな存在となってしまった。しかし今でもこのMozilla Firefoxを使わなければいけないケースがある。Google Chromeでは、ブラウザの画面をスクロールしていき途中でリンクに飛んで戻ってくると、スクロールした位置に戻ってくる場合と、ページトップに戻ってしまう場合がある。確率としては五分五分ぐらいなのだが、色々と試してみてもそのカラクリは不明のままだ。これがMozilla Firefoxでは100%の確率で、スクロールした位置に戻ってくる。長〜いスクロールのページを作った後の動作確認の時には重宝する機能だ。逆にGoogle Chromeではページトップからいちいち当該箇所を探して戻らなければいけないのがストレスにもなる。とは言ってもMozilla Firefoxを使うのはこの動作確認のときだけだ。日本語翻訳機能やエミュレーター機能はやっぱりGoogle Chromeが圧倒的に便利だ。ということでMozilla Firefoxの使用時間は全体の2.6%ぐらいかな。


●カネが無い   2025.3.02
うちの会社は、オレの家は、うちの市は、この商店会は、この会には、と、だいたいのところは「カネが無い」。カネがあっても「カネが無い」と言っている場合と、本当に「カネが無い」とかがあるだろう。そもそも何を基準にして「カネが無い」と言っているのだろうか。少なくとの餓死する寸前では無いはずだ。アフリカの難民からすれば、日本人の「カネが無い」は、超贅沢な暮らしをするには「カネが無い」と言っているだけに聞こえることだろう。いやいやそんな超贅沢ではなくて、今のご時世、人並みな暮らしをするには「カネが無い」と言っているだけなのだよ。って、みんなが「カネが無い」と言っているのだから、やっぱり、みんなが超贅沢な暮らしをするには「カネが無い」と言っているだけのことなのだよ。一人一部屋が当たり前の生活って、やはり難民からすれば、超贅沢な暮らしだろう。一人一部屋だから引きこもりも増えるのだけどね。


●脳の情報処理能力   2025.3.01
人間の脳は世界最高のコンピュータと言われていたが、カリフォルニア工科大学の神経生物学者チームによれば、人間の脳は1秒あたりわずか10ビットの情報しか処理できないそうだ。機械のコンピュータが毎秒何兆ビットもの操作を実行しているのに対してあまりにも遅い!という結果だ。その理由は『人体に備わった感覚センサーは1秒ごとに1兆ビットの情報を集めているが、脳はわずか10ビットだけを取り出して周囲の世界を認識している』とのことだ。う〜ん、何だか分かったような分かんないような…じゃ、その1兆ビットの中から10ビットを選ぶ作業を誰がやっているんだ?その人の処理能力が最強なんじゃネ?



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